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第1章 光の導き手
第53話 私の生きる意味
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ユウトが闇のボスと対峙していた頃、真紅に染まり廃墟と化していた元イタリア拠点シエラを見つめる一人の少女の姿があった。
「……遅かった」
白い軍服に身を包んだ少女は、未だに血生臭さの消えないシエラを薄浅葱の瞳で見つめ、金色のツインテールを風に靡かせていた。
(シエラ……イタリア拠点の名前は確かそんな名前だったと思うけど。ここに来れば、何か手がかりがあると思ったんだけど……あるのは誰かさんが創り出した結晶の石碑と大量の〝リバーシの石〟と拠点内に感じる〝無数の気配〟……それと)
「……はぁ」
少女は小さく溜息を吐き、視線を背後へと向けた。
「何でこんな所にいるの?……〝フィア〟」
少女の視線を向けた先には、転移エリアから気配を消して背後まで忍び寄っていたユカリの姿があった。
「流石は〝マリア〟、気配を消しても気付くなんて凄い察知力ですね。それから……私の名前はユカリだって何度も言ってるじゃないですか!」
近付き過ぎていたユカリは、少しずつ離れながらも頬を膨らませていた。
怒るユカリに対して、マリアと呼ばれた少女は少しだけ表情を緩めた。
「その名前で呼ばないで。その名前は私みたいな人間には相応しくない……だから私の事は〝ファイス〟と呼んで……と、以前言った筈」
「貴方がちゃんと私の事を、名前で呼んでくれるまでは仮称で呼んであげません!」
小さく舌を出して拒否するユカリの姿は、導き手として人々を先導している時の面影を感じさせない幼い子供の様だった。
「はぁ……」
再び溜息を吐くとファイスは、くるりとユカリに背を向けた。
(私が貴方の事をフィアと呼ぶ理由……か)
「分かった。それで、何でこんな所にいるの?……フィア」
「何も分かってないじゃないですか……マ・リ・ア」
ユカリの明るい表情は、数秒の静寂を挟むと徐々に曇り始めた。
「日本に存在している最後の闇の人間は、私の信頼している人が対峙しています。私は……私が不甲斐無いばかりに引き起こされた惨状を、私自身の目で見て心に刻む為に……シエラに来たんです」
世界最強として立つ者としての責任、立場によって背負っている計り知れない程の重荷を理解しているファイスは、発せられた言葉からユカリの抱いている無念を感じ取ったファイスは、シエラに向けて黙祷を捧げた。
(導き手であるフィアの気持ちは計り知れない。そして、フィアは私と同じ世界最強……この立場は酷な事が多い。これだけ大きな責任を……あの日、信頼と共に放棄するなんて誰が予測出来たと思う?……〝ヨハネ〟)
パキィィィィン
黙祷を終えたファイスが目を開け始めた瞬間、背後から突如甲高い音が響き渡った。
ファイスが背後に視線を向けると、そこには瞳を金色へと変化させ冷気を帯びたユカリが立っていた。
そのユカリの首元には、〝結晶で出来たギメルリング〟が薄っすら発光していた。
(あれは……フィアの首元にあるリングが光ってる?)
ファイスは初めての現象に多少の動揺はしたものの、ユカリから距離を取る事は無かった。
(フィアのやる事は想像出来ない……でも、私や光の人間に影響のある事はしないと信じてる)
ファイスは視線をユカリに向けながらも、シエラ内にある気配の動きを確認していた。
(……これが、ユウトの言っていた〝契約〟?)
発光したギメルリングを視認したユカリは、〝先導者〟に向けて自身の属性を渡す為にゆっくりと目を閉じた。
すると、ユカリの身体に纏わりついていた冷気は徐々に消滅し、再び目を開けたユカリの瞳は空色へと戻っていた。
「ごめんなさい……マリア。驚かせてしまいましたか?」
ユカリの問いに、ファイスは小さく首を横に振った。
「驚いた。でも、フィアなら問題ないと思ってた。……そのリングについて聞きたい所だけど、その前に相手をしないといけない奴がいるから」
ファイスの言葉に釣られる様に、シエラ内から数十人の闇の人間達が姿を現した。
「シエラの中から気配は感じていましたが……生存者では無かったんですね」
身体を揺らしながら立っているユカリの様子に気付いたファイスは、ユカリに歩み寄りながら両手に〝黒色のグローブ〟を身に付けた。
「フィア……こんな奴らの為に、わざわざ導き手が出る必要は無い。戦い嫌いのフィアは、大人しく見学してて」
ファイスはユカリを近くの草むらに座らせると、闇の人間達に向き直った。
「マリア……すみません」
「気にしないで……私も、フィアと同じ責任を背負っている人間だから」
眼前に群がる敵に対して、動揺する様子を一切見せる事の無いファイスは、ゆっくりと闇の人間達に歩みを進めた。
「貴方達の相手は私……〝不屍人〟の私を、殺す事が出来る?」
その言葉が発せられた数秒後、騒がしかったシエラ周辺は再び静寂へと包まれた。
―*―*―*―*―
〝契約〟
ユウトの発せられた言葉によって、周囲の空気は一変した。
ユウトの周囲にある床は冷気によって小さな結晶が広がり、温度の急激な変化によって階層内に霧が発生していた。
広がった冷気の影響を受け、身体が凍結しかけていた少女は白い息を吐きながら、自身の身を焼く黒炎を更に強く燃え広げ、凍結を防いだ。
(これが……ユウトの本気?)
周囲の変化に目を向けていた少女は、再びユウトに視線を戻した。
(ユウトの瞳……さっきと違う?)
ユウトの瞳は、先程の空色から透き通った金色に染まっていた。
(やっぱり私の思った通り。ユウトは、導き手よりも大きな可能性を秘めてる……だからこそ)
「私にとっては……何よりも大切な事」
少女は小さな声で呟くと、黒い炎を帯びた黒刀を構えた。
(心臓が張り裂けそうな程の高揚……私の命なんてどうでも良い。光にとっての希望……その小さな灯火を消し去る事が私にとっては)
「私自身の手で、日常を裏切っても良いと思える程に……大切な事だから」
少女は目を輝かせ、視線の先に立つ少年を見据えていた。
―*―*―*―*―
(領域は……使えないか)
ユカリとの契約によって〝先導〟になったユウトは、属性量と属性力の共有に成功した。
しかし、ユカリの凍華零域を使用する事は出来なかった。
(ユカリの力を身体の中から感じるが……領域を使えるのはユカリだけなのか?)
ユウトは以前、ユウキの状態で契約を使用した際に、相手であるレンの技を全て使用する事は出来なかった。
(力や属性を共有出来ても、まだその段階には到達出来ていないという事なのかもしれないな)
「……でもこれで、今の俺に出せる全力をぶつけられる」
ユウトは意識を再び正面に立つ少女に向けると、結晶刀を中段に構えた。
「待たせたな……ここからが本番だ!」
ユウトの宣言が終わると同時に、少女は黒炎を帯びた状態のままユウトとの間を一気に詰めた。
(ユウキの技は記憶されている。使えるかどうかは……使ってみれば分かるっ!)
『創造の救済』
その瞬間、少女の正面にいた筈のユウトは霧の様に姿を消した。
「消えた?……こんな楽しい事……簡単には終わらせない!」
少女は刀身全てに黒炎を纏わせると、前方へ向けて勢い良く薙ぎ払った。
すると、黒煙はまるで水飛沫の様に少女の前方へ向けて放たれ、地面に付着すると同時に爆発音と共に、黒炎の柱がユウトとの境目を埋め尽くす様に発生した。
しかし、少女が前方へと発生させた全ての黒炎の柱は、瞬時に結晶化すると甲高い音と共に弾け飛んだ。
「っ!……それなら」
少女は黒刀を地面に突き刺すと同時に黒炎を流水の様に地面へ流し、円形状に広げた。
『黒壁』
周囲に広がった黒炎は、少女を覆い隠す様に赤黒いドームを形成した。
形成して終わりでは無く、一つのドームを更に覆い隠す様に無数のドームを形成し続けた。
「くっ!数で押し切る気なのか!」
(技で結晶化させるのと同時に黒壁が出来ている。このままじゃ属性を消耗するだけだ……なら、その壁利用させて貰うぞ!)
ユウトは、少女の形成した黒壁内に向けて結晶爆弾を瞬間的に数個創り出すと同時に黒壁内部で一度に爆発させた。
すると、何層も積み重ね形成されていた黒壁は、爆音と共に飛び散った。
ユウトは咄嗟に障壁を創り出し、爆発によって生じた衝撃波から身を守った。
焦げた鉄の様な匂いと共に熱風が広がり、衝撃波によって階層全体に亀裂が走った。
(結晶爆弾の爆発で黒い壁は吹き飛ばせたが……)
黒壁内の存在した場所には、全身を黒炎で覆った少女の姿があった。
黒壁内にいた少女は、結晶爆弾が創り出されるよりも以前に、自身の黒炎を身体全体に纏わせ爆発から身を守っていた。
(黒壁が破られた時の保険の為に纏っていたのか……それとも俺が結晶爆弾を創造する事を予測していたのか?)
しかし、全身に黒炎を纏わせた少女の皮膚は所々が黒く焼け爛れ、顔の左側は眼が視認出来ない程に燃え広がっていた。
「私の炎は、ユウトの氷みたいに無害じゃないの……私の身体を蝕み、火力を上げればその影響で私自身を殺す諸刃の剣」
少女は身体をふらつかせながらも、残っている右眼でユウトを凝視していた。
「身体が使い物にならなくなっても良い。私は、それでもユウトを殺したい」
少女は目を血走らせ、再び黒刀の刃をユウトに向けた。
「……遅かった」
白い軍服に身を包んだ少女は、未だに血生臭さの消えないシエラを薄浅葱の瞳で見つめ、金色のツインテールを風に靡かせていた。
(シエラ……イタリア拠点の名前は確かそんな名前だったと思うけど。ここに来れば、何か手がかりがあると思ったんだけど……あるのは誰かさんが創り出した結晶の石碑と大量の〝リバーシの石〟と拠点内に感じる〝無数の気配〟……それと)
「……はぁ」
少女は小さく溜息を吐き、視線を背後へと向けた。
「何でこんな所にいるの?……〝フィア〟」
少女の視線を向けた先には、転移エリアから気配を消して背後まで忍び寄っていたユカリの姿があった。
「流石は〝マリア〟、気配を消しても気付くなんて凄い察知力ですね。それから……私の名前はユカリだって何度も言ってるじゃないですか!」
近付き過ぎていたユカリは、少しずつ離れながらも頬を膨らませていた。
怒るユカリに対して、マリアと呼ばれた少女は少しだけ表情を緩めた。
「その名前で呼ばないで。その名前は私みたいな人間には相応しくない……だから私の事は〝ファイス〟と呼んで……と、以前言った筈」
「貴方がちゃんと私の事を、名前で呼んでくれるまでは仮称で呼んであげません!」
小さく舌を出して拒否するユカリの姿は、導き手として人々を先導している時の面影を感じさせない幼い子供の様だった。
「はぁ……」
再び溜息を吐くとファイスは、くるりとユカリに背を向けた。
(私が貴方の事をフィアと呼ぶ理由……か)
「分かった。それで、何でこんな所にいるの?……フィア」
「何も分かってないじゃないですか……マ・リ・ア」
ユカリの明るい表情は、数秒の静寂を挟むと徐々に曇り始めた。
「日本に存在している最後の闇の人間は、私の信頼している人が対峙しています。私は……私が不甲斐無いばかりに引き起こされた惨状を、私自身の目で見て心に刻む為に……シエラに来たんです」
世界最強として立つ者としての責任、立場によって背負っている計り知れない程の重荷を理解しているファイスは、発せられた言葉からユカリの抱いている無念を感じ取ったファイスは、シエラに向けて黙祷を捧げた。
(導き手であるフィアの気持ちは計り知れない。そして、フィアは私と同じ世界最強……この立場は酷な事が多い。これだけ大きな責任を……あの日、信頼と共に放棄するなんて誰が予測出来たと思う?……〝ヨハネ〟)
パキィィィィン
黙祷を終えたファイスが目を開け始めた瞬間、背後から突如甲高い音が響き渡った。
ファイスが背後に視線を向けると、そこには瞳を金色へと変化させ冷気を帯びたユカリが立っていた。
そのユカリの首元には、〝結晶で出来たギメルリング〟が薄っすら発光していた。
(あれは……フィアの首元にあるリングが光ってる?)
ファイスは初めての現象に多少の動揺はしたものの、ユカリから距離を取る事は無かった。
(フィアのやる事は想像出来ない……でも、私や光の人間に影響のある事はしないと信じてる)
ファイスは視線をユカリに向けながらも、シエラ内にある気配の動きを確認していた。
(……これが、ユウトの言っていた〝契約〟?)
発光したギメルリングを視認したユカリは、〝先導者〟に向けて自身の属性を渡す為にゆっくりと目を閉じた。
すると、ユカリの身体に纏わりついていた冷気は徐々に消滅し、再び目を開けたユカリの瞳は空色へと戻っていた。
「ごめんなさい……マリア。驚かせてしまいましたか?」
ユカリの問いに、ファイスは小さく首を横に振った。
「驚いた。でも、フィアなら問題ないと思ってた。……そのリングについて聞きたい所だけど、その前に相手をしないといけない奴がいるから」
ファイスの言葉に釣られる様に、シエラ内から数十人の闇の人間達が姿を現した。
「シエラの中から気配は感じていましたが……生存者では無かったんですね」
身体を揺らしながら立っているユカリの様子に気付いたファイスは、ユカリに歩み寄りながら両手に〝黒色のグローブ〟を身に付けた。
「フィア……こんな奴らの為に、わざわざ導き手が出る必要は無い。戦い嫌いのフィアは、大人しく見学してて」
ファイスはユカリを近くの草むらに座らせると、闇の人間達に向き直った。
「マリア……すみません」
「気にしないで……私も、フィアと同じ責任を背負っている人間だから」
眼前に群がる敵に対して、動揺する様子を一切見せる事の無いファイスは、ゆっくりと闇の人間達に歩みを進めた。
「貴方達の相手は私……〝不屍人〟の私を、殺す事が出来る?」
その言葉が発せられた数秒後、騒がしかったシエラ周辺は再び静寂へと包まれた。
―*―*―*―*―
〝契約〟
ユウトの発せられた言葉によって、周囲の空気は一変した。
ユウトの周囲にある床は冷気によって小さな結晶が広がり、温度の急激な変化によって階層内に霧が発生していた。
広がった冷気の影響を受け、身体が凍結しかけていた少女は白い息を吐きながら、自身の身を焼く黒炎を更に強く燃え広げ、凍結を防いだ。
(これが……ユウトの本気?)
周囲の変化に目を向けていた少女は、再びユウトに視線を戻した。
(ユウトの瞳……さっきと違う?)
ユウトの瞳は、先程の空色から透き通った金色に染まっていた。
(やっぱり私の思った通り。ユウトは、導き手よりも大きな可能性を秘めてる……だからこそ)
「私にとっては……何よりも大切な事」
少女は小さな声で呟くと、黒い炎を帯びた黒刀を構えた。
(心臓が張り裂けそうな程の高揚……私の命なんてどうでも良い。光にとっての希望……その小さな灯火を消し去る事が私にとっては)
「私自身の手で、日常を裏切っても良いと思える程に……大切な事だから」
少女は目を輝かせ、視線の先に立つ少年を見据えていた。
―*―*―*―*―
(領域は……使えないか)
ユカリとの契約によって〝先導〟になったユウトは、属性量と属性力の共有に成功した。
しかし、ユカリの凍華零域を使用する事は出来なかった。
(ユカリの力を身体の中から感じるが……領域を使えるのはユカリだけなのか?)
ユウトは以前、ユウキの状態で契約を使用した際に、相手であるレンの技を全て使用する事は出来なかった。
(力や属性を共有出来ても、まだその段階には到達出来ていないという事なのかもしれないな)
「……でもこれで、今の俺に出せる全力をぶつけられる」
ユウトは意識を再び正面に立つ少女に向けると、結晶刀を中段に構えた。
「待たせたな……ここからが本番だ!」
ユウトの宣言が終わると同時に、少女は黒炎を帯びた状態のままユウトとの間を一気に詰めた。
(ユウキの技は記憶されている。使えるかどうかは……使ってみれば分かるっ!)
『創造の救済』
その瞬間、少女の正面にいた筈のユウトは霧の様に姿を消した。
「消えた?……こんな楽しい事……簡単には終わらせない!」
少女は刀身全てに黒炎を纏わせると、前方へ向けて勢い良く薙ぎ払った。
すると、黒煙はまるで水飛沫の様に少女の前方へ向けて放たれ、地面に付着すると同時に爆発音と共に、黒炎の柱がユウトとの境目を埋め尽くす様に発生した。
しかし、少女が前方へと発生させた全ての黒炎の柱は、瞬時に結晶化すると甲高い音と共に弾け飛んだ。
「っ!……それなら」
少女は黒刀を地面に突き刺すと同時に黒炎を流水の様に地面へ流し、円形状に広げた。
『黒壁』
周囲に広がった黒炎は、少女を覆い隠す様に赤黒いドームを形成した。
形成して終わりでは無く、一つのドームを更に覆い隠す様に無数のドームを形成し続けた。
「くっ!数で押し切る気なのか!」
(技で結晶化させるのと同時に黒壁が出来ている。このままじゃ属性を消耗するだけだ……なら、その壁利用させて貰うぞ!)
ユウトは、少女の形成した黒壁内に向けて結晶爆弾を瞬間的に数個創り出すと同時に黒壁内部で一度に爆発させた。
すると、何層も積み重ね形成されていた黒壁は、爆音と共に飛び散った。
ユウトは咄嗟に障壁を創り出し、爆発によって生じた衝撃波から身を守った。
焦げた鉄の様な匂いと共に熱風が広がり、衝撃波によって階層全体に亀裂が走った。
(結晶爆弾の爆発で黒い壁は吹き飛ばせたが……)
黒壁内の存在した場所には、全身を黒炎で覆った少女の姿があった。
黒壁内にいた少女は、結晶爆弾が創り出されるよりも以前に、自身の黒炎を身体全体に纏わせ爆発から身を守っていた。
(黒壁が破られた時の保険の為に纏っていたのか……それとも俺が結晶爆弾を創造する事を予測していたのか?)
しかし、全身に黒炎を纏わせた少女の皮膚は所々が黒く焼け爛れ、顔の左側は眼が視認出来ない程に燃え広がっていた。
「私の炎は、ユウトの氷みたいに無害じゃないの……私の身体を蝕み、火力を上げればその影響で私自身を殺す諸刃の剣」
少女は身体をふらつかせながらも、残っている右眼でユウトを凝視していた。
「身体が使い物にならなくなっても良い。私は、それでもユウトを殺したい」
少女は目を血走らせ、再び黒刀の刃をユウトに向けた。
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