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第1章 光の導き手

第31話 終焉宣言

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 少女は、夢を見ていた。

 この世を滅ぼさんとする、強大な力を持つ存在がいる夢を。

 信頼していた少年が、たった一人で先の見えない暗闇へと消えて行く夢を。

―*―*―*―*―

「……う……ん」

「あっ!目が覚めましたか、ユカリ?」

 ユキ達の戦いが終結した頃、ルミナで長い間眠っていたユカリが意識を取り戻していた。

「身体に異常はありませんか?ユカリが眠っている間ずっと治癒は続けていましたが」

「ありがとうヒナ。身体は、異常無しです」

 身体の状態について伝え優しく微笑むユカリを見て、ヒナは安堵の表情を浮かべた。

「はぁ……良かったです。ユカリがこんなに長く眠っている事なんてありませんでしたから」

「ヒナ……心配させてごめんなさい。少し、夢を見ていただけですよ」

 見ていた筈の夢を思い出そうとしたユカリだったが、霧のかかった記憶をはっきりと思い出す事は出来なかった。

「ユカリはただのお寝坊さんでしたか」

「ユカリ!目が覚めたのか!」

 二人が話をしていると、一人の男性が声を上げながら医務室の徐に扉を開けて入って来た。

「あれ……〝ユウト〟?ルクスに行ったんじゃないんですか?」

 入って来たルミナの隊服を身に付けた男性は、ルクスに転移した筈のユウトだった。

「ルクスの件を終わらせて来たんだ。ユカリが目を覚ました気がしてな」

「やっぱり貴方には、私の事は全てお見通しなんですね」

「当たり前だろ?俺はお前なんだからな」

 三人が談話をしていると、一人の光の隊員が息を上げながら医務室の扉を開けて入って来た。

「大変だユカリ!……いや、大変なんてもんじゃないぞ!」

「何かあったんですか!」

「このまま〝あれ〟が落ちたら……日本は終わりだ!」

 顔面蒼白で話す隊員の言葉に、医務室内は緊迫した空気に包まれた。

 (一体……何が起きているんですか)

―*―*―*―*―

同時刻 ルクス二階

 双子の少女との決着がつき、疲労困憊だったレンは床に倒れ込んだ。

「……終わったね、〝ユキ〟」

「終わってないわ……まだ、平和には程遠いんだから」

 ユキは、疲労困憊で床に寝転がっているレンを頭上から見下ろした。

「確かに、そうだね……まだまだこれからだよね」

「……でも、見直したわ。レン、ちゃんと成長できているじゃない?その調子なら、心配する必要なんか無いわ」

「そうかい?君程強い子が、そう言ってくれるのは素直に嬉しいよ」

「……私もまだまだよ」

「君程の実力があってもかい?」

「あの女に完敗した私は、まだ強くなる必要があるって事よ」

 ユキはルクスで出会った蒼髪の少女との戦闘を思い出し、表情を曇らせた。

「君が負けるなんて……余程強いんだね。その女の子」

「強いわ……少なくとも、並大抵の戦力じゃ手も足も出ない程にね」

 そう言うとユキは、レンとは逆方向に身を翻しゆっくりと歩き出した。

「あれ?どこかに行くのかい?」

 レンが問い掛けると、ユキはその場でピタリと歩みを止めた。

「戦いが終わって私も疲れたのよ……また会いましょう?レン」

 そう告げたユキは、横たわっているレンに身体を向けてた。

「勿論だよ!次に会う時までに、君を驚かせられる程の成長をしてみせるからね!」

「ふふっ……楽しみね」

 ユキはそう言って微笑むと、身体が結晶に包まれ徐々に単結晶化していった。

「君を驚かせる程の成長か……相当頑張らないといけないなぁ」

 レンは天井を見つめたまま、戦闘による疲労からか大きく溜息を吐いていた。

 空中に浮いた単結晶が砕け散ると、中からは男の姿をした〝元のユウト〟が現れた。

「久し振りだな、レン!」

「こっちの台詞さ。ユウト……久し振りだね!」

 倒れているレンに歩み寄ったユウトは、スッと右手を差し出した。

「帰ろう……俺達の拠点に」

「そうだね。そろそろ、ユカリも起きたかも知れないからね」

「そうだな……早く帰って確認しないとな」

 (ユカリを感じられない……どうなってるんだ?)

 ユウトが自身の身に起こっている事に疑問を感じていると、周囲が徐々に光へと包まれていった。

「あっちも終わったみたいだね」

「俺達より遅いとか……あのドM野郎、遊んでたんじゃないだろうな?」

「ははは……」

 (それは流石に無い……と思うけどね)

 光はルクス内に存在する五人を包み込むと、ルミナへと転移した。

―*―*―*―*―

「おっ!やっと帰ってこれたか!」

 エムは周囲の景色を確認すると、安堵の笑みを浮かべた。

「ふにゃ~疲れたよ~」

「シュウ、頑張ったな」

 転移すると同時に、腕をぶら下げて疲労を露わにしたシュウの横に転移したカイは、優しくシュウの頭を撫でていた。

「俺達より遅いとか……何やってたんだ?エム」

「みんなお疲れ様!」

 ユウトはエムを睨みつけながら小言を呟き、レンは転移した全員を労った。

 五人が同時に口にした影響で、誰が何を言ったのかが判断できなかった。

「は?なんだお前かよ……遅くしてやったんだよ!有り難く思え!」

 そんな中、エムだけはユウトの言葉に反応して睨み返していた。

 ((なんで今ユウトの声だけ聞き取れたんだ?))

 睨み合う二人を見ていたカイとレンは、心の中で微かな疑問を浮かべていた。

「ふにゅ~」

 そんな四人を他所に、シュウは空気の抜けた風船の様に、ゆっくりと地面に正面から倒れ込んでいた。

「遅くしてくれてアリガトウ……お前のおかげで帰りが遅くなったよ」

「てめぇ……全く感謝してねえだろ」

 ユウトの棒読みで告げられた感謝の言葉に苛立ちを覚えたエムは、右拳を上げながらユウトを睨みつけていた。

「悪いなユウト。俺達も転生したばかりでな」

 そんなエムの前に手を翳したカイは、ユウトに向けて苦笑いしていた。

「うや~疲れたよユウト~僕を癒して~」

 シュウは地面に這いつくばりながら、ユウトに視線を向けていた。

「そう言う事はカイに頼めよ」

 四人が賑やかに会話を続けている中、レンだけは沈黙したまま外の様子を気にしていた。

「どうしたレン?」

「いや、外の様子が変な気がするんだ。いつもより騒がしいような」

「騒がしいって、僕達が~?」

 顎に手を当てて違和感を訴えたレンに対して、カイの手を借りて起き上がったシュウは、手をヒラヒラさせながら告げた。

「それはいつもだろ?」

 (お前らはそうだな……特にMは)

 エムの言葉に、ユウトは心の中で頷いていた。

「何か……嫌な予感がする。一足先にヒナの所に行ってくるよ!」

 そう言い残し、レンは医務室へと駆け出した。

「レン!ちょっと待てって!」

 医務室に向かって走るレンの後を追い、残された四人も医務室へと急いだ。
 

―*―*―*―*―

「あれ?」

 医務室へ向かう道中、突然シュウが空を見上げながら立ち止まった。

「おっと!どうしたシュウ?」

 シュウに釣られて、他の三人も立ち止まった。

「シュウどうかしたのか?急がないとレンに置いていかれるぞ」

 そう告げたカイは、空を見つめ続けていたシュウに歩み寄った。

「……なんか空から降ってきてるような気がするんだけど……き、気の所為かな?」

 シュウは顔を引き攣らせながら、ゆっくりと上空を指差した。

「「「は?」」」

 医務室へと続く通路しか見ていなかった三人は、言葉の真偽を確かめる為にガラス張りになっていた通路から空を見上げた。

「「「……嘘だろ」」」

 上空に見えたのは、ルミナへと真っ直ぐに落ちて来ている直径約三百メートル程の黒色の属性を纏った巨大な隕石だった。

「なんで……あんなもんが降ってくるんだよ!」

「俺に聞くな!お前の親に聞けば良いだろ!」

「親?……ユカリか!」

 エムの言葉を聞いたユウトは、一目散に医務室へと駆けて行った。

「おいっ!待てよユウト!」

 立ち止まる事なく走り続けるユウトを追って、三人も医務室に向けて駆け出した。

―*―*―*―*―

「ユカリ!」

 医務室へと辿り着いたユウトは、眠っている筈の少女の名前を叫んだ。

「ユカリ……いないのか?」

 先に到着していたレンは、ユウトの声を聞きつけ医務室奥から姿を現した。

「やっと来たのかいユウト!治癒室にも医務室にもユカリの姿は見当たらなかった……二人で他の場所も探してみよう!」

 その後、ユウトの後を追って来た三人と共にユカリの捜索を始めようとした。

『……日本にいる光の皆さんに、伝えなければならない事があります』

 その時、聞き慣れた声が五人同時に聞こえ始めた。

 (っ!ユカリの声!)

「なんだ、この声……頭ん中に直接語りかけて来てるみてぇだ」

「うへぇ……なんか気持ち悪いぃ」

「これは、三年前に一度だけ使った連絡方法じゃないか……どうしてこんな連絡方法を」

 レンの告げた言葉から、ユウトは記憶の中に残されていた三年前のユカリの姿と、フィリアと学んだ資料に記載された三年前の出来事を思い出していた。

「三年前……それなら!」

 (ユカリのいる場所は……〝宣告の演台〟だ!)

 それに気付いたユウトは困惑している四人を置き去りに、ルミナ中層へと走り出した。

―*―*―*―*―

「はぁ……はぁ……ようやく、着いたぞ!」

 宣告の演台は、三年前にユカリが光の人々に向けて決意を宣言した場所。

 そして同時に、ユカリが光の導き手になった場所。

 そんな演台には、二人の姿があった。

 その内の一人であるヒナからはいつもの様な明るさは消え、悲しげな表情を浮かべていた。

 そして、ヒナの側に立ち尽くした少女は身体を震わせながら俯いていた。

『私と一緒に…………死んで下さい!』

 そしてその少女は、人々へと涙を流しながら掠れた声で公言した。

「なっ!」

 (〝ユカリ〟……お前……何言ってやがんだ!)

 演台の下では、導き手であるユカリからの救済を期待した数多くの人々が集まっていた。

 そんなユカリから発せられた言葉を聞いた人々は、全員絶望の表情を浮かべていた。

「っ!」

 その現場を目にしていたユウトは、ユカリの前方へ瞬時に回ると、ユカリの腹部に結晶爆弾エクスプローリアを押し当てた。

「この……馬鹿が!」

 強烈な爆発音と共に、ユカリは演台の入り口へと吹き飛ばされた。

「かはっ!」

 爆発を受けたユカリは、黒煙を放ちながら演台上を転がった。

 ユカリの側に立っていたヒナは、突然現れたユウトの強襲に対する驚きの表情を浮かべていた。

「ユウトっ!何をするんですか!」

 演台の上に横たわるユカリに駆け寄ったヒナは、ユウトに視線を向けながら怒りの声を上げた。

「それはこっちの台詞だ!……ユカリお前っ!何言ってやがんだ!」

 属性による治癒を行ないながら、ヒナはユウトを睨みつけ、同様にユウトもヒナを睨み返していた。

 (ヒナのあんな顔初めて見た……ヒナには悪いが、あの発言だけは絶対に許せねぇ!)

「ごほっ!ユ……ユウト?」

 治癒を施されたユカリは、咳き込みながらゆっくりと身体を起こした。

「お前っ!……自分が何を口にしたか分かってんのか!」

 フラつくユカリを心配したヒナに対して左手を翳して静止させた。

「……不可能なんですよ」

 ユカリは、俯いたまま掠れた声を発した。

「何がだよっ!」

「カイとの戦いの後に負った傷は回復しましたが、私の属性はこれだけの時間を有しても全く回復しませんでした。こんな状況下で、あそこまで接近した隕石を、人々に影響を及ぼす事なく破壊する事は不可能なんです」

 ユウトに視線を合わせる事なく話し続けるユカリの腕は、行き場のない思いで震えていた。

「……何が不可能だ。お前は何かしたのか?」

「接近した隕石から人々を守る……その為には、影響の出ない場所へ転移させるか隕石自体を消滅させる必要があるんです」

 ユカリは意識を取り戻し現状を把握した後に、自身が必死に考えた対処策を口にした。

 自身が現在属性を使用できない事、属性が付与されている隕石に対する対応、隕石自体の大きさや爆発による影響等、ユカリは日本に住む一億人以上の人々をどうやって守るのかを、短時間で必死に模索していた。

「例え貴方が著しい成長を遂げていても、あれ程の大きな隕石には対応出来ないと〝言っていました〟……だから」

 他国に頼るとしても、障壁を創造する事が出来るユカリが全快でない現状では、たとえ隕石自体を破壊出来たとしても、破壊後の爆発や破片から人々を守り切る事が不可能であると判断していた。

「だからなんだ!不可能だったからなんだ!……お前は、光の導き手だろうが。誰が諦めようが、お前は最後まで諦めるなよ……お前がその言葉を口にするのは、全てを出し尽くした時だけだろうが!」

 頭に血が上っていたユウトは、ユカリの発した言葉を理解するよりも先に、自身の思いを口に出した。

 ユウトの言葉を聞いたユカリは、下に向けていた視線をユウトに向けて叫んだ。

「貴方に何が分かると言うの!目の前に見える驚異がどれ程の物か……貴方は、理解していないんですよ!」

 そう口にしたユカリは自身の発した言葉を後悔すると、顔を歪め涙を流し始めた。

「……ごめんなさいユウト。本当は、自分でも分かっているんです……でも、今の私には対処する為の術が無い……そんな自分の無力さを嘆く事しか、今の私には出来ないんです」

 ユカリの悲痛な声を聞いたユウトは、徐に身を翻し天空から落下して来る隕石を見据えた。

「ユカリ……俺は、お前の心だ。お前がどれだけ悩み、苦しんでいるのか……俺の心にも、痛い程伝わってくる」

 そう告げたユウトは、背後に立ち尽くすユカリに身体を向けて微笑むと、再び隕石へと視線を戻した。

「後は俺に任せろ……ユカリ!絶対に、俺がなんとかしてみせる!」

「だ、駄目ですユウト!今、あの驚異から人々を誰一人として死なせずに消滅させる方法なんて……存在しないんです!」

 身体をフラつかせながら立っていたユカリは、涙ながらにユウトへ向けて右手を伸ばした。

「言っただろ?後の事は俺に任せろって。存在しない物を創り出して、不可能の存在を否定する。その為に、俺はここにいる!」

 ユカリに向けて言い放ったユウトは、創造した結晶の〝両翼〟を広げ隕石へと飛び立った。
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