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第1章 光の導き手
第17話 Dual wield
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声のした階層に到達するまでの階段は、以前エムが待っていた三階の階段に比べると短く、五分程度で目的地に辿り着いた。
階層に辿り着くとそこには、黒衣に身を包んだチョコレート色の肌をした冬空のような灰色の髪の少女?が腕を組みながら若草のような瞳を輝かせ、ニヤニヤしながら仁王立ちしていた。
「遅いよユウト!数分も待ったよ!」
理不尽な怒声を浴びた二人は『それは遅いとは言わない』と突っ込みを入れそうになったが、口から出かけた言葉を抑えた。
「ふっふっふ、やっと来たね。やっと……えへへ。やっとユウトと、殺し合い……ふひひ」
こちらを見つめたまま何かを喋りニヤニヤしている少女?を茫然と見ていたユウトは、呆れたように溜息を吐いた。
「はぁ……帰るぞ?」
「駄目っ!!!」
ユウトの言葉に、すぐさま反応した少女?は間髪入れずに拒否した。
「初めましてぼ、じゃなくて俺の名前はシュウ、よろしくねユウト。それから……フィリアだっけ?」
「はい。よろしくお願いします」
ビシッ
「あぅっ!」
律儀に挨拶を返すフィリアのおでこに、ユウトは軽くデコピンをした。
「シュウ?もしかしてお前、男なのか?……それに名前まであるのか?闇の人間なのに珍しいな」
「そうっ!俺は歴とした男!……驚いた?」
シュウは両手人差し指を自分に向け、満面の笑みを浮かべながら答えた。
「名前があるのだって当然だよ!なんてったって俺はユカリに倒されたカイの弟だからね!」
シュウは戦いの準備運動をしながら、かつてユカリの右腕だったカイの弟である事を打ち明けた。
「当然ではないと思うが。似てないな、カイと」
「まぁ、生まれが違って育ちが同じの義兄弟だからねー」
ユウトが漏らした言葉に即座に答えたシュウは、自身の真横に発生した黒い渦に右手を突っ込んだ。
(何だ……あの黒い穴は?)
突如現れた黒い渦に意識を向けていると、シュウは中から黒色に赤い線が入った銃を取り出した。
取り出した瞬間、黒い渦は徐々に小さくなり姿を消した。
「さてっと!これでお喋りは、おしまいオシマイ」
その言葉を言い終わると、シュウは銃をユウトに向け撃った。
ユウトは反射的に〝視認可能〟な弾丸を避けた。
(あっぶね!)
ユウトが弾丸を避けバランスを崩している所に、シュウは再度銃口を向けると同時に弾丸を放った。
ユウトを庇うように間に入ったフィリアは、放たれた弾丸に向けて腰に差していた九十センチ程の柑子色の刃を持つ刀で斬りつけた。
キィィィィン
接触した瞬間、甲高い金属音が周囲に響き渡ると同時に受け止めた弾丸を、火花を散らせながら柑子色の刃で真っ二つに斬り裂いた。
「怪我は無い?ユウト」
「ああ……ありがとうフィリア!」
体勢を立て直したユウトは、心配そうに見つめるフィリアに感謝の言葉を伝えた。
「へぇ……やるじゃん!なら、これはどうかな!」
再び出現した黒い渦に両手を突っ込んだシュウは、その華奢な身体からは想像もつかない程巨大なガトリング砲を取り出した。
「よっこい……しょっと!」
大きな音を立てて地面に置かれたガトリング砲を二人に向けたシュウは、不敵な笑みを浮かべていた。
「ユウト……あれは私が何とかするから、ユウトはその間にシュウとの距離を詰めて」
フィリアは、シュウに聞こえないように小声でユウトに伝えた。
「なんとかって……任せていいのか?」
「うん……任せて」
フィリアは、心配そうに見つめるユウトに向けてガッツポーズをして答えた。
「分かった。任せるよフィリア……もしもの時は、俺が結晶の盾を出して奴の前に出る」
「……分かった」
フィリアは一歩前に出ると、片手で持っていた刀を両手に持ち構えた。
(ユウトの期待に……必ず答えてみせる!)
決意を固めたフィリアの周囲を、紅蓮の炎と黄金の稲妻が囲い始めた。
「へぇ……このガトリング砲と一騎討ちしようって事?……良いよ!君の身体を穴だらけにしてあげるよ!」
ガトリングがゆっくりと稼働し始め、金属音と共に大量の弾丸がフィリアに向けて放たれた。
(ユウトから出来るだけ長く注意を逸らす為に、向かって来る弾丸は……全て斬り伏せる!)
フィリアは紅蓮の炎を刀に纏わせると、自身の周囲を雷の属性で覆った。
フィリアは自身に向かってくる弾丸を、刀と稲妻で鎮圧し始めた。
そしてユウトが背後にいない事を確認した後は、属性を解除し弾丸の隙間を縫うように回避していた。
「や……やるなぁ……」
シュウはガトリングを撃ちながら、フィリアの動きに感心していた。
フィリアの動きに意識を向けていたシュウは、死角から現れたユウトが右手に纏わせた結晶拳によって腹部を殴られ後方へと吹き飛ばされた。
「……かはぁっ!」
吹き飛んだシュウは壁に勢い良く激突し、地面に倒れ込んだ。
「……隙だらけなんだよ」
銃撃が収まった事を確認したフィリアは刀を鞘に納め、そのままの位置でユウトに視線を向けていた。
数秒後、倒れ込んでいたシュウは立ち尽くすユウトに向けて銃口を向けて一発の弾丸を放ったが、ユウトはその弾丸を軽く避けた。
「ひ、酷いよ。俺はフィリアと一騎討ちの最中だったのに!不意打ちなんて卑怯だ!」
身体を起こしたシュウは、先程とは色が異なる緋色に瞳をユウトに向けて頬を膨らませていた。
(瞳の色がさっきと違うな……怒りの感情の時は、瞳の色が変わるのか?)
「誰が一騎討ちすると言った!」
「雰囲気がそうだった!」
駄々をこねる子供のように、腕を振って反論するシュウに対してユウトは小さく息を吐いた。
(フィリアの剣捌きは凄かった……まだまだ未熟な俺には到底真似できない。今の俺は、フィリアに負担をかけてばかりだ)
フィリアの新人離れした剣技を目の当たりにしたユウトは、心の中で自身の未熟さを嘆いていた。
「それなら、僕がシュウの相手をするよ!」
ユウトは突然聞こえた女性の声に驚き、周囲を見回した。
(またあの時の声か?今度は流石に、レンじゃないよな……シュウか?)
「それもハズレだよ!」
再び近くで聞こえた声の主を探して、周囲を見回したユウトだったが、階層内にいる二人以外の人物は見当たらなかった。
シュウとフィリアは、突然挙動不審な動きを始めたユウトを見ながら頭の上にハテナを浮かべていた。
「良いから!〝替わって〟!」
その言葉が聞こえた瞬間、突如ユウトの身体を結晶が包み込んだ。
ユウトを包み込んだ結晶が単結晶化すると、地上から徐々に浮遊し始め、地上から五十センチ程浮いた所で停止した。
「え……何が起きてるの?」
シュウは銃を結晶に向けて放ったが、弾は簡単に跳ね返されシュウの顔を掠めながら背後の壁に減り込んだ。
「はへ?」
シュウは驚きの余り、変な声を上げた。
数秒後、バキッと音を立て結晶にヒビが入ると同時に単結晶は粉々に弾け飛んだ。
そして結晶内から現れたのは、ユウトではなく檜皮色の髪をした小柄な少女だった。
少女の衣服はルミナの隊服とは異なり、白いシャツに鉛色の上着を身に付け、黒のショートパンツと白黒のストッキングと黒色の靴を履いていた。
「やっと出られた!……お待たせ。それじゃあ戦いの続きを始めようか!」
少女は両手に持つ、半透明な回転式拳銃を構え空色の瞳をシュウに向け叫んだ。
階層に辿り着くとそこには、黒衣に身を包んだチョコレート色の肌をした冬空のような灰色の髪の少女?が腕を組みながら若草のような瞳を輝かせ、ニヤニヤしながら仁王立ちしていた。
「遅いよユウト!数分も待ったよ!」
理不尽な怒声を浴びた二人は『それは遅いとは言わない』と突っ込みを入れそうになったが、口から出かけた言葉を抑えた。
「ふっふっふ、やっと来たね。やっと……えへへ。やっとユウトと、殺し合い……ふひひ」
こちらを見つめたまま何かを喋りニヤニヤしている少女?を茫然と見ていたユウトは、呆れたように溜息を吐いた。
「はぁ……帰るぞ?」
「駄目っ!!!」
ユウトの言葉に、すぐさま反応した少女?は間髪入れずに拒否した。
「初めましてぼ、じゃなくて俺の名前はシュウ、よろしくねユウト。それから……フィリアだっけ?」
「はい。よろしくお願いします」
ビシッ
「あぅっ!」
律儀に挨拶を返すフィリアのおでこに、ユウトは軽くデコピンをした。
「シュウ?もしかしてお前、男なのか?……それに名前まであるのか?闇の人間なのに珍しいな」
「そうっ!俺は歴とした男!……驚いた?」
シュウは両手人差し指を自分に向け、満面の笑みを浮かべながら答えた。
「名前があるのだって当然だよ!なんてったって俺はユカリに倒されたカイの弟だからね!」
シュウは戦いの準備運動をしながら、かつてユカリの右腕だったカイの弟である事を打ち明けた。
「当然ではないと思うが。似てないな、カイと」
「まぁ、生まれが違って育ちが同じの義兄弟だからねー」
ユウトが漏らした言葉に即座に答えたシュウは、自身の真横に発生した黒い渦に右手を突っ込んだ。
(何だ……あの黒い穴は?)
突如現れた黒い渦に意識を向けていると、シュウは中から黒色に赤い線が入った銃を取り出した。
取り出した瞬間、黒い渦は徐々に小さくなり姿を消した。
「さてっと!これでお喋りは、おしまいオシマイ」
その言葉を言い終わると、シュウは銃をユウトに向け撃った。
ユウトは反射的に〝視認可能〟な弾丸を避けた。
(あっぶね!)
ユウトが弾丸を避けバランスを崩している所に、シュウは再度銃口を向けると同時に弾丸を放った。
ユウトを庇うように間に入ったフィリアは、放たれた弾丸に向けて腰に差していた九十センチ程の柑子色の刃を持つ刀で斬りつけた。
キィィィィン
接触した瞬間、甲高い金属音が周囲に響き渡ると同時に受け止めた弾丸を、火花を散らせながら柑子色の刃で真っ二つに斬り裂いた。
「怪我は無い?ユウト」
「ああ……ありがとうフィリア!」
体勢を立て直したユウトは、心配そうに見つめるフィリアに感謝の言葉を伝えた。
「へぇ……やるじゃん!なら、これはどうかな!」
再び出現した黒い渦に両手を突っ込んだシュウは、その華奢な身体からは想像もつかない程巨大なガトリング砲を取り出した。
「よっこい……しょっと!」
大きな音を立てて地面に置かれたガトリング砲を二人に向けたシュウは、不敵な笑みを浮かべていた。
「ユウト……あれは私が何とかするから、ユウトはその間にシュウとの距離を詰めて」
フィリアは、シュウに聞こえないように小声でユウトに伝えた。
「なんとかって……任せていいのか?」
「うん……任せて」
フィリアは、心配そうに見つめるユウトに向けてガッツポーズをして答えた。
「分かった。任せるよフィリア……もしもの時は、俺が結晶の盾を出して奴の前に出る」
「……分かった」
フィリアは一歩前に出ると、片手で持っていた刀を両手に持ち構えた。
(ユウトの期待に……必ず答えてみせる!)
決意を固めたフィリアの周囲を、紅蓮の炎と黄金の稲妻が囲い始めた。
「へぇ……このガトリング砲と一騎討ちしようって事?……良いよ!君の身体を穴だらけにしてあげるよ!」
ガトリングがゆっくりと稼働し始め、金属音と共に大量の弾丸がフィリアに向けて放たれた。
(ユウトから出来るだけ長く注意を逸らす為に、向かって来る弾丸は……全て斬り伏せる!)
フィリアは紅蓮の炎を刀に纏わせると、自身の周囲を雷の属性で覆った。
フィリアは自身に向かってくる弾丸を、刀と稲妻で鎮圧し始めた。
そしてユウトが背後にいない事を確認した後は、属性を解除し弾丸の隙間を縫うように回避していた。
「や……やるなぁ……」
シュウはガトリングを撃ちながら、フィリアの動きに感心していた。
フィリアの動きに意識を向けていたシュウは、死角から現れたユウトが右手に纏わせた結晶拳によって腹部を殴られ後方へと吹き飛ばされた。
「……かはぁっ!」
吹き飛んだシュウは壁に勢い良く激突し、地面に倒れ込んだ。
「……隙だらけなんだよ」
銃撃が収まった事を確認したフィリアは刀を鞘に納め、そのままの位置でユウトに視線を向けていた。
数秒後、倒れ込んでいたシュウは立ち尽くすユウトに向けて銃口を向けて一発の弾丸を放ったが、ユウトはその弾丸を軽く避けた。
「ひ、酷いよ。俺はフィリアと一騎討ちの最中だったのに!不意打ちなんて卑怯だ!」
身体を起こしたシュウは、先程とは色が異なる緋色に瞳をユウトに向けて頬を膨らませていた。
(瞳の色がさっきと違うな……怒りの感情の時は、瞳の色が変わるのか?)
「誰が一騎討ちすると言った!」
「雰囲気がそうだった!」
駄々をこねる子供のように、腕を振って反論するシュウに対してユウトは小さく息を吐いた。
(フィリアの剣捌きは凄かった……まだまだ未熟な俺には到底真似できない。今の俺は、フィリアに負担をかけてばかりだ)
フィリアの新人離れした剣技を目の当たりにしたユウトは、心の中で自身の未熟さを嘆いていた。
「それなら、僕がシュウの相手をするよ!」
ユウトは突然聞こえた女性の声に驚き、周囲を見回した。
(またあの時の声か?今度は流石に、レンじゃないよな……シュウか?)
「それもハズレだよ!」
再び近くで聞こえた声の主を探して、周囲を見回したユウトだったが、階層内にいる二人以外の人物は見当たらなかった。
シュウとフィリアは、突然挙動不審な動きを始めたユウトを見ながら頭の上にハテナを浮かべていた。
「良いから!〝替わって〟!」
その言葉が聞こえた瞬間、突如ユウトの身体を結晶が包み込んだ。
ユウトを包み込んだ結晶が単結晶化すると、地上から徐々に浮遊し始め、地上から五十センチ程浮いた所で停止した。
「え……何が起きてるの?」
シュウは銃を結晶に向けて放ったが、弾は簡単に跳ね返されシュウの顔を掠めながら背後の壁に減り込んだ。
「はへ?」
シュウは驚きの余り、変な声を上げた。
数秒後、バキッと音を立て結晶にヒビが入ると同時に単結晶は粉々に弾け飛んだ。
そして結晶内から現れたのは、ユウトではなく檜皮色の髪をした小柄な少女だった。
少女の衣服はルミナの隊服とは異なり、白いシャツに鉛色の上着を身に付け、黒のショートパンツと白黒のストッキングと黒色の靴を履いていた。
「やっと出られた!……お待たせ。それじゃあ戦いの続きを始めようか!」
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