夜の冒険者は牙をむく

かぷか

文字の大きさ
上 下
120 / 130
第三部 最終

6

しおりを挟む
 クラークス家と食事するも話題はやはり新しくできたアビサルの話だった。いろいろと情報がルーベンに回ってきていた。

「レグルス王の息子が建てた国らしいがなかなか凄い様子だ。冒険者達が集まって来ているらしい。うちの王も興味深く動向を伺っているがあそこに至るにはカウロックの後ろ楯が少なからずあったみたいだな」

「へぇ~カウロックが支援したのか?」

「まぁ、何か条約を結んだらしいが機密でそこまではわからん。冒険者が集まっているのと関係あるらしいが新しい国ができるのは30年振りぐらいだな。ソード君の住んでいたリッカの領土に昔国があったが、崩されて今はヒューズ領土になっているのは知っていたかい?」

「はい、凄惨な戦いだったと聞いています。今は名残はほとんどありませんが」

「そうだ、元々あそこをウェザーと取り合っていてね。最終的にヒューズが国崩しして奪ったんだ。王家の人は全て焼き殺されたと聞いている」

「そうですか」

「それ以来の新しい国だから誰もが注目し利益があるのか探りあっている。強みがなければ国は滅んでしまうからね」

「そうですね…初めての中立国ですが」

「そこも注目している、何か大きく時代が変わるかもしれない。うちも作る薬を変えてきている。中身は言えないが私の希望でもあり少しずつだがね」

「そうなんですね」

「そのお陰で俺は必死で開発してるよ~ロキ君と遊びたかったのに~」

「メアさん、お疲れですね。目に隈ができてます」

 夕食を共にしたメアは最近忙しくほとんど研究室にこもっているらしい。一年ぶりのソード達と食事をしたく戻って来たが明日も仕事らしく早々に退散した。

ハイルも明日は予定がありそちらへ行くとのこと。クラークス家も10年が経ち環境が様変わりしていた。前のように皆で時間がとれなくなっていた。

ルーベンが見せたいものがあるといって研究室に来るようにと言われしぶしぶだがレイは明日の予定をあけた。

「ん…なんでダメなんだ?」

「はぅ…はぅ…あっ…ん…ん明日、起きれなく」

ロキに体を預けレイの目の前で足を広げる。二本の指を咥え込みくちゅくちゅと音をたてながら中をかき回される。
太ももにキスしながら吸われ赤い跡がいくつもつけられる。

「大丈夫だろ…ん」

「いつものお披露目ですかね」

「あっあっ…ん…」

乳首をテロテロと触られるとすぐに感じて下がびくびく反応する。それに合わせ指を出し入れし始める。

「だろうな、ただ大作らしい。絶対ソードを連れてこいってさ」

「そうですか」

「気持ちいいか?」

「はう…ぁ…ん」

「ほどほどのがいいですか?」

「うーん、どっちがいい?」

「ん…ほどほど…がいい」

「「ダメ」」

聞く意味がないのではと腑に落ちなかったがそんな事を考える余地なく可愛がられた。


次の日


「おい、きたぞ」

「また、フード被せたのか。全くお前は。まぁ、いい。これを見ろ。最新技術を屈して作った物だ」

三人の目の前には怪しげな薬が。

「何これ?」

「食べると全部甘くなる薬だ」

「おい、そんなの試せるか。どうせソードに飲ませる気だろ」

「そうだ」 

悪びれないルーベンに一瞬でレイがイラっとした。

「ふざけんな、そんな得体の知れないの飲んで変な作用がでたらどうすんだよ。殺すぞ」

「レイ、何年私が研究したと思っている。人体実験もすんでいる」

「そうではなくてですね、ルーベンさん。ソードには必要ないかと…」

「ロキ君もレイも勘違いをしている。ソード君の素晴らしさん皆に教えるためにだな」

「必要ない、むしろ逆だ。ソードの良さなんて誰にも知られたくない。毎年毎年変な物作りやがって」

年に1度しか会えないためルーベンはソードの為にいろいろな薬を作っていた。前回はソードの匂いのフェロモン剤、前々回は全て話す言葉がルーベンしか言えなくなる薬。毎回全てレイがその場で燃やしている。

「今回は甘くなる薬だ、別に大した事ではない」

「もう1つは何の薬だ」

「それはだな…惚れ薬だ」

「「……。」」

「人の気持ちを操ってはいけませんよルーベンさん。そんな事で気持ちは手に入らないです」

正論を言うソードにルーベンは頷く。

「そうか…確かに無粋な物でこれは良くない」

「はい、それに私はロキと私に対して優しい父上で、また一流の研究者としてのあなたを尊敬していますから好きですよ」 

「ソード君…好きと言ってくれるのか。私も好きだ。勿論ロキ君も息子として大事だからな」

その場で惚れ薬は破棄し甘い薬だけ渡した。

「次回は等身大のソード君人形を作り…」

「作んな!!」

ルーベンは何か閃いたのか、ゆっくりしてくれといい別の研究室へかけていった。

「全く毎年…」

「あはは、お父さんも凄いですよね。それ本当に甘くなるんですかね?」

「さぁな」

レイは蓋を開け少しだけ舐めたが味はせず。ロキにも舐めさせたが変化なしだった。部屋に戻り眠そうなソードにキスをしてゆっくり過ごそうとしたがキスが甘い。

「ん?ロキ、キスが甘い」

「……本当だ」

薬をもう一度取り口移しでソードに飲ませると甘いのが口一杯広がりソードが食べるようにキスをした。
ロキにも目で合図をし甘い一時を三人で過ごした。ひたすら犯され続けるソードは快楽の渦に今日も巻き込まれ沈んでいった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

鈴木さんちの家政夫

ユキヤナギ
BL
「もし家事全般を請け負ってくれるなら、家賃はいらないよ」そう言われて住み込み家政夫になった智樹は、雇い主の彩葉に心惹かれていく。だが彼には、一途に想い続けている相手がいた。彩葉の恋を見守るうちに、智樹は心に芽生えた大切な気持ちに気付いていく。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが

五右衛門
BL
 月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。  しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──

見ぃつけた。

茉莉花 香乃
BL
小学生の時、意地悪されて転校した。高校一年生の途中までは穏やかな生活だったのに、全寮制の学校に転入しなければならなくなった。そこで、出会ったのは… 他サイトにも公開しています

処理中です...