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63 冬遊び
しおりを挟む冬の討伐は視界も悪く寒さで体の動きも悪い。毎日大変なんだが…うちの主は楽しそうだ。
「レイ!あっちに斜めの氷作ってよ!」
「はいよー」
「おい、雪部屋作るぞ!」
「んー」
楽しそうだな…てか絶対冬好きだろ。
最近の日課は討伐後のこの冬遊び。俺の魔術を使いながら楽しく過ごしている。
「なぁ、ちょっとだけ体暖めてよ」
「いや、それかなり危ないから」
「なんだよー毎日お菓子でしてるだろ」
「してるけど、俺も流石に人は怖いんだけど」
今、ソードは俺に自分の体を魔術で暖めろと言ってきている。正直、お菓子と違い血管を暖めたら多分沸騰させるし、筋肉を暖めようとしたら焦がしてしまう自信がある。想像と感覚でできなくはないが高度すぎて無理。
「それ、何を想像して暖めるかわかんないって事だろ?」
「まぁな、お菓子なら簡単なんだよ。単純な構造だから。でも人だと難しい。ほぼ不可能だと思う」
「うーん、レイ覚えてるか?前に粒子みたいな氷出せって言ったの」
「覚えてるよ、初めに言われたやつ」
「あれの火って無理?」
「それは、暖めるの概念を超える」
「そう、何か方法ないの?」
「うーん」
「氷はできるのにな」
「そうだな」
散々雪で遊んだソードと討伐から帰り部屋に戻った。雪まみれの服を外で払い中に入る。寒すぎる。
「顔冷たい」
両手でソードの顔に触れた。じんわり頬が俺の手で暖かくなる。
「お風呂沸かしてあるから、レイ先入れよ」
「んー」
「部屋も暖めてあるし」
「んー」
「体冷えるぞ」
「んー」
とりあえず風呂に入る。お湯も暖かいし部屋も空気が暖かくなる。んー何かわかりそうで全然わからない。モヤモヤする。
「でたぞー」
「ん、今入る」
お風呂へ行くソードの腕を取り自分に引き寄せキスをした。
「ん…っ」
口の中暖かいな。
「なんだよ急に」
「別に」
腕を離しがしがしと髪を乾かしながら暖かい飲み物を作る。コップを持ちながら飲み物の温度が自分の手にじんわり伝わる。
「火っていうより…熱…温度……」
自分の手をそのまま、反対側の手に置く。うーん、あんまり変わらないか?熱を自分の手に移動させるイメージをしながらやってみる。
「あっつ」
熱だと失敗した。
何が違う?なんだ…お菓子だと溶けるような熱さになるがやりすぎか?もっと柔らかい温度…。
「暖まった~」
「ソード、ちょっと来て」
「ん」
「腕だして」
腕をまくった所にレイが手を乗せる。
「熱かったらいって………どう?」
「んーあんまりわかんない」
「ダメか」
「何か試してんの?これ、俺が今お風呂入ったからあんまり感じない?」
「いや、関係ない」
「わかりやすく、何か冷凍とかでしたら?」
「冷凍か…」
ソードは冷凍のお肉を持ち出して皿に置きレイに渡した。お菓子と同じ要領でやると、やはりうまくできなかった。
「うーん、やっぱできないのか?」
「冷凍だと解凍に近い?」
「あ~解凍ならできる」
レイは肉を解凍してみせた。
「へぇー便利。流石に解凍だと体温までは上がらないよな。元々この肉温度ないし。しまってくる」
「そうだな……」
うーん、やっぱ何か違うんだよな。
「なーもっかい」
「ん」
といいながら、考えがまとまらたかったのでソードの体を引き寄せてぎゅっとした。
「ソードあったかい」
「そらそうだ、風呂上がりだし」
「レイって氷魔術得意だよな」
「あーそうだな」
「俺、氷魔術好きなんだよなー」
「何で」
「理由か…いろいろあるけど例えばキラキラして綺麗だろ、夏に使えるし、形になる」
「へぇー後は?」
「見てるだけでも好き」
「へぇー」
「なぁ、まだ?あんま、わかんないんだけど」
「あーまだ。良かったな~俺が氷魔術得意で」
「良かった」
「……。」
ドサッとソードをベッドに押し倒しキスをした。
「ちょ、ちょ、何か試してんじゃないのかよ!?」
「だがら、今から試すんだよ」
「これ、絶対関係ないだろ!」
「無い!」
「おい!!」
もう、どーでもいい!!
□□□
ソードは多分、火系魔術だったろうな~目も焔色になるし。
魔術の得意は持って生まれた特性だからな、ソードの好きな氷魔術で良かった~。
「っ…」
「ほら、声我慢すんなよ」
「あっ、ぅぐ…」
ベロりと耳を舐める。
「はぅっ」
「んっちゅ、ちゅ。舌だけだして」
レイは舌を出してソードの舌先をチロチロ舐めた。
キスとは違い舌先だけの感覚に興奮する。敏感な舌先はいつもの絡み合うキスより更に興奮する。もどかしい快感を楽しみながら、目をつむりながら舌先でレイの舌を舐めるソードをずっと見ていた。
んー俺の舌先舐めてるの可愛い。
舌だけなのに感じる。
ベロリとソードの舌を口に含む。
「んっんん」
まだ、だめ。俺が飽きるまで続ける。ソードの服の下からレイの両手が入り込む。二つの乳首を親指で同時に擦り触る。すぐにピクンと突起する。完全に立った乳首をちょんちょんと叩くようにさわり、回りをなぞったりした。
ソードのモノは半勃ちになり、びくびくと上に上がり始めていた。
「ソードこのまま続けたらいける?」
「ぅ…むり…」
んーまだ無理か…
ソードの服をまくり上げその服で手を拘束した。レイは乳首を舐め始めチロチロとしたり、はむっと食べたりした。レイの唾液が空気に触れ、すうすうする感覚がくる。
この間もそうだが何か掴めそうで掴めない。もう少しなんだよな。ソードの焔目…前に比べて見る感覚が近いんだよな。
討伐以外でみたのは簡単に言えばやってる時。強いていえばロキと三人の時か?
そーいや、ふわふわして戦ってるのが楽しくなって気持ちよくなるって言ってたか…。
前はほとんどあの目が見れたことなかったのに…。やっぱりソードの気持ちの現れなんだろうか。
毎回思うがこのエロい体と後ろの気持ちよさはヤバい。元カレがよく別れたなと思うが…全員戻ってきてるのは…絶対この体もあるよな。
夢中になりずっと堪能していたらソードが言った。
「ぅ…ヒリヒリする、もういい」
そう言うとソードは腕を縛られたまま布団にもぐって入ってしまった。
「眠いから寝る」
「待て」
「雪遊びで疲れた」
「待て」
「寝る」
待って!
俺まだ全然してない!
そんな姿で寝ないで!
あっという間に眠りについたソード。惨敗したレイは、氷魔術で遊ぶのは少し控えようと思った。
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