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松編 ③
14 やまと
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大好きな松君に緊急事態発生だ!
こっちに来ていた松君はソルトさんがいない間に拐われて犯されそうになっていた。
「フィグ、松君は!」
「ソルトが間一髪助けた」
「良かった…良かった…ぐす」
「やまと…すまない。王として失格だ。松君さんには安全に過ごしてもらうはずが」
「フィグ…ソルトさん側近につけてくれてありがとう~!!フィグとソルトさんのお陰~!」
フィグに抱きつくやまとはお礼を言った。本来なら失態だがやまとは自分の判断が間違っていないと肯定してくれる。それに何度か救われてきた。
「やまと、ありがとう。だが、これは俺の失態だ。助かったのは結果論に過ぎない」
「うん…」
「状況はまだわからないが松君さんがソルトに会いに行く途中で拐われたらしい」
「お城広いのに何で松君の場所わかったんだろう」
「ブレスレットだ」
「結婚祝いのお返し?」
「そうだ。あれには魔石がつけてあり離れれば反応がある。ソルトはそれをたどったはずだ」
「はい、フィグ先生」
「なんだやまと」
「魔石に反応あってもわからなくないですか?」
フィグは引き出しから魔石の欠片を取り出した。やまとに持たせると少し離れる。
「フィグ先生、何か熱くなった気もしないでもないです!」
「それは気のせいだ。やまとはわからないかもしれないが俺にはやまとの場所がわかる」
「え、なら俺も持ってれば迷子になっても大丈夫」
「必要ない。やまとは飾り文字がある。俺達が付けた飾り文字はかなり特種な魔石粉であしらってあるのだがその原石がこれだ。だから俺には大体のやまとの位置がわかるようになっている」
「飾り文字すご」
「ああ、普通の飾り文字では無理だがな。普段はやまとの行動を縛りたくないから…その、なんだ、できるだけ飾り文字の能力は使わないようにしている。それよりあのブレスレットにも同じ魔石が付けてある。その事はソルトにも松君さんにも伝えてある。松君さんはブレスレットを付ける習慣がないらしいがナグマにいる時は必ず付けるようにして欲しいと頼んだ。できれば誰にも気がつかれない場所にしてほしいと」
やまとへの束縛してないですアピールを折り込んだ言い方をしたがやまととはいつも一緒にいるので理解されることはなかった。
「そんな凄いのを松君にプレゼントしてくれてたんだ。フィグありがとう!」
「やまとの大事な人だからな」
「松君なんで襲われたんだろ?」
「今回襲ってきたやつは前に一度松君さんに会ったことのあるやつだ。この時は偶然会ったのだがその時に松君さんに怪しい動きを見せたと報告を受けている。それ以降そいつは接見禁止にしたんだが強行手段をとって襲ったんだろう」
「何で?」
「わからん。もしかしたら異世界人とわかり何か良からぬ事を考えていたかもな。偶然出会ったにしてはあり得ない場所だ。それよりソルトだが相手を殺しかけた」
「え!?」
「クラムが駆けつけた時、すでに奴はら血祭りに上げられた後だった。松君さんがソルトを止めたのだろう」
「そっか…」
「そこまではいい」
「え!いいの!?」
「俺なら殺してる」
フィグさん、おっかね~と思うやまと。
「今後の処分だ。奴の刑が軽ければ…ソルトは許さんだろうな」
「刑が軽くなるの?」
「まだ、わからんがこちらとしては魔物送りにしたい所だがソルベの近親者だ。証拠次第ではそいつを守るかもしれんし渡せと言うだろうな。それにソルトが向こうに明け渡すのを納得するか微妙だな」
「そっか」
「ソルト次第だが気持ちが抑える事ができなければ三王の証言の間には動向はさせない」
「うん…」
やまとはフィグの真剣な表情に自分ができる事を考えた。フィグの手を握り肩に頭をよせる。
「明日、松君に会えたら会いたい」
「ああ」
こっちに来ていた松君はソルトさんがいない間に拐われて犯されそうになっていた。
「フィグ、松君は!」
「ソルトが間一髪助けた」
「良かった…良かった…ぐす」
「やまと…すまない。王として失格だ。松君さんには安全に過ごしてもらうはずが」
「フィグ…ソルトさん側近につけてくれてありがとう~!!フィグとソルトさんのお陰~!」
フィグに抱きつくやまとはお礼を言った。本来なら失態だがやまとは自分の判断が間違っていないと肯定してくれる。それに何度か救われてきた。
「やまと、ありがとう。だが、これは俺の失態だ。助かったのは結果論に過ぎない」
「うん…」
「状況はまだわからないが松君さんがソルトに会いに行く途中で拐われたらしい」
「お城広いのに何で松君の場所わかったんだろう」
「ブレスレットだ」
「結婚祝いのお返し?」
「そうだ。あれには魔石がつけてあり離れれば反応がある。ソルトはそれをたどったはずだ」
「はい、フィグ先生」
「なんだやまと」
「魔石に反応あってもわからなくないですか?」
フィグは引き出しから魔石の欠片を取り出した。やまとに持たせると少し離れる。
「フィグ先生、何か熱くなった気もしないでもないです!」
「それは気のせいだ。やまとはわからないかもしれないが俺にはやまとの場所がわかる」
「え、なら俺も持ってれば迷子になっても大丈夫」
「必要ない。やまとは飾り文字がある。俺達が付けた飾り文字はかなり特種な魔石粉であしらってあるのだがその原石がこれだ。だから俺には大体のやまとの位置がわかるようになっている」
「飾り文字すご」
「ああ、普通の飾り文字では無理だがな。普段はやまとの行動を縛りたくないから…その、なんだ、できるだけ飾り文字の能力は使わないようにしている。それよりあのブレスレットにも同じ魔石が付けてある。その事はソルトにも松君さんにも伝えてある。松君さんはブレスレットを付ける習慣がないらしいがナグマにいる時は必ず付けるようにして欲しいと頼んだ。できれば誰にも気がつかれない場所にしてほしいと」
やまとへの束縛してないですアピールを折り込んだ言い方をしたがやまととはいつも一緒にいるので理解されることはなかった。
「そんな凄いのを松君にプレゼントしてくれてたんだ。フィグありがとう!」
「やまとの大事な人だからな」
「松君なんで襲われたんだろ?」
「今回襲ってきたやつは前に一度松君さんに会ったことのあるやつだ。この時は偶然会ったのだがその時に松君さんに怪しい動きを見せたと報告を受けている。それ以降そいつは接見禁止にしたんだが強行手段をとって襲ったんだろう」
「何で?」
「わからん。もしかしたら異世界人とわかり何か良からぬ事を考えていたかもな。偶然出会ったにしてはあり得ない場所だ。それよりソルトだが相手を殺しかけた」
「え!?」
「クラムが駆けつけた時、すでに奴はら血祭りに上げられた後だった。松君さんがソルトを止めたのだろう」
「そっか…」
「そこまではいい」
「え!いいの!?」
「俺なら殺してる」
フィグさん、おっかね~と思うやまと。
「今後の処分だ。奴の刑が軽ければ…ソルトは許さんだろうな」
「刑が軽くなるの?」
「まだ、わからんがこちらとしては魔物送りにしたい所だがソルベの近親者だ。証拠次第ではそいつを守るかもしれんし渡せと言うだろうな。それにソルトが向こうに明け渡すのを納得するか微妙だな」
「そっか」
「ソルト次第だが気持ちが抑える事ができなければ三王の証言の間には動向はさせない」
「うん…」
やまとはフィグの真剣な表情に自分ができる事を考えた。フィグの手を握り肩に頭をよせる。
「明日、松君に会えたら会いたい」
「ああ」
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