社会人が異世界人を拾いました

かぷか

文字の大きさ
上 下
73 / 148
いつも一緒に

13

しおりを挟む
 フィグと二人で過ごせた世界は楽しかった。もう少しいるかと思ったけどフィグの方から帰ると言った。

やっぱりいろいろ心配だよね。荷物をまとめ数日間楽しんだ世界からナグマに帰る。たくさん思い出も作れて良かった!

「楽しかった!」

「ああ」

 フィグは俺と手を繋ぎイカ公園を歩いた。

 手を繋ぐの何か新鮮だな。

 すぐに帰るかと思ったらベンチの前で止まったから二人で座った。

忘れもしない、ここはフィグと出会ったベンチ。星が珍しく綺麗だ。

「本当にここにフィグがいたんだよな~」

「やまと」

「はい」

「俺を助けてくれて、ありがとう」

「うん、フィグもいつも優しくしてくれてありがとう」

顔を見合せ二人は笑った。

 まさか、フィグと結婚までに至るとは。そして今まさに人口が+1されてるんだもんな~

「あ、流れ星!」

「なんだそれは」

「星が流れるから流れ星。ナグマは星は見えない?」

「見れない。星が滅多に見れない」

「吹雪いてるもんね。あれが消えるまでに願い事を言うと叶うって言われてる」

「速すぎて無理だ」

「知らない誰かが言った言葉だよ。本当かどうかはわなんない。それぐらい願い事はなかなか叶わないって事かもね」

「そうか…」

フィグが空に絵描いた。

その絵は流れ星だった。

 綺麗な綺麗な流れ星はフィグとやまとがキスを終えるまで映し出された。

 あの時、フィグを拾わなければこんな素晴らしい思いは一生できなかった。

俺は異世界人を拾って……


………フィグと出会えて本当に良かった。


 二人はベンチに肩を寄せあい空をずっと眺めた。いつかナグマでも星が見れたらいいなと思うやまととフィグだった。


数時間後


「なぁ~フィグ。帰ろうよ~」

「まだだ、もう一度見るまでだ」

「流れ星なんて滅多に出ないよ!何お願いすんの?」

「やまとと毎日できるように」

「おい!!」


 もし、どこかの公園でデカイ男が項垂れていたら異世界人かもしれないから皆も優しくしてあげてね。


「「あ!!」」


             終わり
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

完成した犬は新たな地獄が待つ飼育部屋へと連れ戻される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

生意気な少年は男の遊び道具にされる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

催眠アプリ(???)

あずき
BL
俺の性癖を詰め込んだバカみたいな小説です() 暖かい目で見てね☆(((殴殴殴

放課後教室

Kokonuca.
BL
ある放課後の教室で彼に起こった凶事からすべて始まる

処理中です...