社会人が異世界人を拾いました

かぷか

文字の大きさ
上 下
37 / 148
そして、異世界人になる

12 フィグ想う ③

しおりを挟む

「で、確かめたんですか?」

「けいたいを見ていた」

「けいたいですか?」

あれから王はやまとさんの部屋に行った様子だが顔が険しい。全く解決していないのがすぐにわかった。

「あれには向こうの記録が残っているらしい。慌てて消していた」

「そう…ですか。でも、ちゃんとやまとさんに聞かないとわかりません。もう一度ちゃんと確かめたほうがよろしいかと」

口下手は勘違いする事もされる事も多いですから、しっかり話をするべきです。本当にやまとさんは帰りたがっているのでしょうか…。

「わかってる」

「王、私から聞きましょうか?」

「いや、自分で聞く」

そこはわかってらっしゃるならさっさと聞けばいいと思うんですが…やまとさんの事になると何でこんなにも二の足を踏んでしまうのやら。

失うのが怖い…といった所ですかねきっと。

強引なんだか慎重なんだか。
いや不器用というべきか。

□□□〈フィグ〉

 昨日会わなかったのは失敗だった。まさか、けいたいを見てるとは…。

向こうに帰りたいのかもしれない。
少なからず思い出してはいた…。

やはり、もう一度確かめたい。

意を決してやまとの部屋に確かめに向かった。


だが、それがあんな事を起こしてまうとは。
やまとを傷つけてしまった。

もう、二度と会えないかもしれない… 


「王!やまとさんはどちらへ!」

「帰った」

「なぜですか!」

「俺が傷つけた」

「何をしたんですか!」

「……。」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

完成した犬は新たな地獄が待つ飼育部屋へと連れ戻される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

生意気な少年は男の遊び道具にされる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

催眠アプリ(???)

あずき
BL
俺の性癖を詰め込んだバカみたいな小説です() 暖かい目で見てね☆(((殴殴殴

放課後教室

Kokonuca.
BL
ある放課後の教室で彼に起こった凶事からすべて始まる

処理中です...