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そして、異世界人になる
12 フィグ想う ③
しおりを挟む「で、確かめたんですか?」
「けいたいを見ていた」
「けいたいですか?」
あれから王はやまとさんの部屋に行った様子だが顔が険しい。全く解決していないのがすぐにわかった。
「あれには向こうの記録が残っているらしい。慌てて消していた」
「そう…ですか。でも、ちゃんとやまとさんに聞かないとわかりません。もう一度ちゃんと確かめたほうがよろしいかと」
口下手は勘違いする事もされる事も多いですから、しっかり話をするべきです。本当にやまとさんは帰りたがっているのでしょうか…。
「わかってる」
「王、私から聞きましょうか?」
「いや、自分で聞く」
そこはわかってらっしゃるならさっさと聞けばいいと思うんですが…やまとさんの事になると何でこんなにも二の足を踏んでしまうのやら。
失うのが怖い…といった所ですかねきっと。
強引なんだか慎重なんだか。
いや不器用というべきか。
□□□〈フィグ〉
昨日会わなかったのは失敗だった。まさか、けいたいを見てるとは…。
向こうに帰りたいのかもしれない。
少なからず思い出してはいた…。
やはり、もう一度確かめたい。
意を決してやまとの部屋に確かめに向かった。
だが、それがあんな事を起こしてまうとは。
やまとを傷つけてしまった。
もう、二度と会えないかもしれない…
「王!やまとさんはどちらへ!」
「帰った」
「なぜですか!」
「俺が傷つけた」
「何をしたんですか!」
「……。」
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