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そして、異世界人になる
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しおりを挟むナグマ案内も落ち着きフィグは通常業務再開の為に自分の仕事場に行くが仕事がぎっしり。
俺も仕事してたな~何て懐かしく思い出にひたりながら周りを見る。
仕事場といいつつ豪華で俺のアパート10部屋は軽く入る。俺のいた会社とは全然違う。模様絨毯敷いてあるし壁やカーテンもきらびやか~大きく広い机にフィグが座ると貫禄と王っぽい雰囲気が漂う。
何をしていいかわからないから部屋の椅子にちんまり座りじっと待つ。邪魔になってないかな?クラムさんも心配してたな~
「王!やまとさんを何処へ連れていくんですか!」
「仕事部屋だ」
「業務に差し障りが…」
「ない」
「あります!」
「異論は認めない」
「いいの?」
「いい」
仕事中もやまとが見れる、つまらない業務の息抜きになる。口づけもできないならこれぐらいしてもいい、使用人もいらないぐらい一緒に居てやる。クラムはすぐに俺の異変に気がつくから厄介だ。あと、二人の王にもできるだけ近づけたくない。
「フィグ大丈夫?俺、部屋もどろうか?」
「いい、迷子になると困る」
「あ、はい」
そう、一度俺は迷子になり護衛さんに助けてもらった。それ以来ずっと出かけるのは一緒になる。どうしよう、暇だな。
カッカ
と机に置いてあった豪華な装飾のガベル(※裁判官等が持つ木のハンマー)に似たような物を鳴らした。ドアから使用人達が入ってきた。
「クラムにやまとの相手とお茶をとらせろ」
暫くするとクラムさんがお茶を持ってきた。フィグの仕事部屋にある大きなドアを開けると応接室が隣にあった。そこでお茶をするが途中で気になったのかフィグがドアを全開にした。
「やまとが見えない」
「声でわかるじゃないですか」
「見たい」
「わかりました。業務はしっかりお願いします」
俺は文字を出してもらい喜んでいるとクラムさんがため息をつく。
「はぁ…やまとさんに文字を教えるのは王がしたいそうです。アイコンタクトで圧をかけるの辞めてください!自分でやまとさんに言ってください」
プイッと返事もせず仕事をするフィグを見てクラムさんのこめかみに怒りマークが見えた。
「あ、やまとさんに言い忘れた事があります。この国で肌をあまり見せないよう気をつけてくださいね。特に婚儀前ですし」
「わかりました」
「まあ、未婚者の護衛達もいるので…なんと言うか。肌に口づけをしたくなるというか…」
「は?」
「…やまとさんのように鍛えていない新雪の様な体はこちらでは目に毒なのです。雪肌は未婚を象徴と言うか貰ってくださいと言っているようなもので目のやり場に困ります」
クラムが説明するも違う所でひっかかり、聞いているようで聞いていないのがやまとという男。
雪肌とか新雪って体を表現するのか~
「ロマンチック~」
「やまとさんそうではありません」
「人前で肌は見せないでください」
「あ、はい」
「てことで王、肌に口づけも駄目ですからね!」
フィグ、またシカトしてる。
クラムさんは怒りマークでてる。
「じゃ、じゃあ俺の国では温泉ってのがあって大きいお風呂に皆で入って仲良くしましょうみたいな裸の付き合いがあるんですがそういうのはないですか?」
「「……。」」
「な、な…え?やまとさん処理がしきれません。ゆっくり、ゆっくり話してください」
「え?」
やっぱ、駄目な方向?
「温泉はありますか?でっかいお風呂みたいな」
「うーん、王の部屋みたいなのですか?」
「あれより更にでかいお風呂です」
「ありません」
「誰かと一緒に入る習慣は?」
「ありません」
「そうですか」
やっぱ、無いのか。寒い国ならありそうだけど。
そもそも温泉がないか…温泉の素を持ってこれば良かった。
「やまとさん、肝心な話が抜けてます!皆で裸の付き合いってなんですか!」
「あー大きなお風呂に皆で入って裸で話すみたいな?」
何て説明したらいいんだ?
「それは、裸の意味はあるんですか!」
「うーん、仲良くなれるみたいな?」
「仲良く…」
「ちょっと!やましい方向で考えないで!違うからね!男と男の友情みたいな感じだからね!」
ちょっと違うけど…いや、でもそうか?
同じぐらいの大きさの人見ると、あ、どうも。って心で会釈するもんね。
「そうですか…」
「全くやましくないです。寒い国だからそういうのあるかなって」
「うちでは無いですね、二人の王の所ならあるかもしれませんが」
「へー!あっちの部屋にはあるかもしれないんだ~」
先ほどから二人の会話を聞き耳を立てて聞いていたフィグの眉毛がピクリと動きすぐにクラムにアイコンタクトを送った。送られた内容にしまったと言う顔をし無理やり話を終わらせた。
「あの、お茶のおかわりを持ってきます」
「ありがとうございます」
二人の王は生活区みたいなのが違うのかな?いつか許可が降りたら行ってみたいな~
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