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しおりを挟むお風呂からでていつも通りフィグはベッド、俺は布団で寝る。
目を閉じて考えていた、本当に自分は異世界人を拾って来たんだなと。デカイ防具をつけただけの痛い男だとまだどっかで思ってた所もあったが今日見せられたあれは間違いなく本物だったな。
んー寝れない。まだ、さっきの名残で興奮してんのかな?
バサッっと起き窓を見るとカーテンの隙間から外の光が漏れる。寝ているフィグの顔をじっと見た。
フィグの髪の色、濃紺だ。黒髪とそんなに違和感ないから気がつかなかった。デカイ方が先に脳に来てたし、格好とかすごいから髪の色なんて気にならなかったな。瞳は何色だっけか…肌、白くて綺麗だな~ちょっとだけ触ってもいいかな?
俺は頬っぺたをちょんと触った。
プニ。
やっぱり生きてる人だった。散々会話とかしてわかってるのにちょっとホッとした…
プニ。プニ。プニ…
そーいやフィグの愛ってなんだは解決したんだっけか?明日、晩御飯何にしようかな~
プニプニプニ…
ガシッっと手首を捕まれた。
「さすがに起きる」
「すみません」
「寝れないのか?」
「あーまぁ、でも寝ます。明日仕事なんで」
「…わかった」
布団に入り目を閉じていたら知らないうちに寝ていた。
□□□
「愛とはなんだ?」
「どうしたんですか急に」
そんな哲学みたいな事を言われ俺も考えてしまった。昼休みはおにぎりで中身はサーモンのネギ塩カルビ風味。
「松君…俺も急に言われたんです。何て答えたらいいかわからなくて」
「確かに、好きの最上級とかですかね?好き→大好き→愛」
「う~ん、俺もそんな気はします。何か許嫁にキスが上手くないと嫌だって言われて家出してきたらしい」
「え!よく、部屋に入れましたね。俺なら追い出します」
「え!なんで?」
「いや、逆になんで!?だって河口君その人の事好きなんでしょ?相手に好きな人いるのわかってて部屋に入れるなんて略奪上等か都合のいい男じゃないですか!」
ガーン!!そんな事思わなかった!いや、確かに言われてみれば!でも、フィグは異世界人で困ってて助けてあげたくて…
「いや…そ、そうかな?」
「違うんですか?そもそも、その人の事本当に好きなんですか?」
確信を突かれた!!確かにフィグを見てフラグ回避の為にいろいろ妄想はしたが…俺も果たして好きなのか疑問だ。
「わからない…」
許嫁がいるのにそんなにダメージ無かったし。妃は迎えるやらキスがなんちゃら言われたが怒りはなかった。世間でいう嫉妬てやつがあまりない。
「あ、河口君の今日のおにぎりの具攻めてますね。いつも昆布なのに美味しいですか?」
「わからない…」
「俺も今度攻めたの買おうかな~でも結局いつもと同じが一番美味しかったりするんだよね~」
同感だ。慣れないおにぎりの具の味は複雑過ぎて俺には皆目検討のつかない味だった。
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