社会人が異世界人を拾いました

かぷか

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夜のイカ公園は薄暗く人はほとんど居ない。二人でベンチへ向かった。

「ここが昼間のベンチ」
「そうだな」
「じゃあ、覚えてる限りで歩いてみよっか」
「わかった」

確かに夜入ると森みたいだな。決してこの公園は小さくない。むしろ木に囲まれイカの遊具がある所以外は街灯はあれど通り過ぎて横にずれたら真っ暗だ。

フィグは迷いながら何となく歩く。あーめちゃくちゃ暗い。輩とか変質者とかマジで怖いからやめてよ。懐中電灯もってこればよかった。

ガサガサ

「うわ!」
「大丈夫か!」
「何か音がしてビックリしただけ」
「そうか…」
「どう?」
「この辺りに来た気がするが…」

暗くてあまり良く見えないからゆっくり歩く。奥から小さな声がした。ピタリと俺は足を止めた。

「フィグ…戻ろう」
「何でだ」
「嫌な予感しかしない」
「…この奥から来た気がする」
「気のせいだ」

フィグはゆっくり前に進む。俺は…ついていくしかない。声は確信へ進む。

「あっあっあっ」

「…。」

フィグの目の前で致している二人がいた。やっぱり。

土曜の夜…星も見える。ロマンチックじゃないか。

そして端から見たら俺らは出歯亀だ。


フィグの腕をそっと引っ張り後退りさせた。大人しく来た道を戻った。そして、フィグが居たベンチに二人で土を見ながら座った。

俺が出会ったあの夜もフィグはこれを見てベンチに座ったのだろうか…そんな事を思いながら気まずい雰囲気を拭いたくて話した。

「もう暫くしたら、もっかい行こう」
「わかった」
「15分もいないと思うから」
「わかった」

気まずい!!あの行為は異世界も同じだろうか?聞きたいが聞けない。友達なら聞けなくもないがフィグには無理!

「こっちも行為は同じなんだな」
「あ、そうなんだ」

向こうから教えてくれちゃったよ~!何か俺がめちゃくちゃ恥ずかしいからやめて~!

「まぁ、暗いし。休日だしね…」
「そうだな」

その「そうだな」は何か聞いてもいいですか。はぁ…掘り下げはここじゃない。話を変える。

「結婚…てか、付き合ってる人とかいる?」
「そうだな」
「へー!どんな人?」
「小さい頃から決まってたけどまだ会った事はない」
「そう…なんだ」
「帰れなければ会えないがな」
「うん、何かごめん」
「いや」

余計気まずくしてしまった。とりあえず、同じ場所へ行ってみるか。さっきの二人はいないのは確認したが何となく空気が匂ってて嫌だな。

更に先に進むが特に何もない。さて、手がかりは何もない、どーする。目が少し馴れてきた。ん?
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