16 / 19
2つの部屋
しおりを挟む
「樹杞さん、待ちました?」
キャンパス内で待ち合わせしていた樹杞に、声をかける。
「今、着いた分だから、待ってないよ」
樹杞が微笑んでいる事で、今までと変わりがなく安心する。
「今日は、何処に行くんですか?」
いつもの様に樹杞が選んでくれるカフェに、興味津々で尋ねる。
「今日は、シフォンケーキが美味しいって人気の所にしようと思ってたんだけど…?」
「好きですよシフォンケーキ」
「なら、良かった」
私のシフォンケーキへの反応を見て、どうやらそこに決まった様だ。
カフェではシフォンケーキとオリジナルブレンドティーを頂いた。
少し上品すぎる店内ではあったが、やはり女性客ばかりだった。
樹杞は一人で来るにはやっぱり敷居が高いなと呟いている。
カフェで話している時に、紅茶の話で盛り上がる。
そして、樹杞が気に入っている紅茶をネットで安かったから大量に買ってしまった話になった。
賞味期限が迫っている事を思い出した様で、良かったら貰って欲しいと頼まれた。
「期限切れると味が変わりますもんね。樹杞さんのお気に入りの紅茶…味も気になるので頂きたいです」
「貰ってくれるなら嬉しいよ。期限の事もあるから今から寄って貰っていい?」
この後は予定もないので、樹杞の家で紅茶を貰う事になった。
前回は道なんて分からなかったけど、大学からそんなに遠くない場所にあるマンションだった。
家に招き入れられ、リビングに案内された。
部屋の雰囲気は違うが、見覚えのある間取りに記憶を探っていると、樹杞が紅茶の缶を持ってきた。
「俊樹の部屋と同じ間取りだよ。家具は違うけどね」
そういえば…前回、樹杞のマンション前で俊樹に合って、俊樹の家に連れて行かれた事を思い出す。
「もしかして、二人は同じマンションですか?」
「ああ。俊樹は僕の部屋の1つ下の階だよ」
間取りが一緒であれば、見覚えがあるように感じてしまったのは当然だった。
キャンパス内で待ち合わせしていた樹杞に、声をかける。
「今、着いた分だから、待ってないよ」
樹杞が微笑んでいる事で、今までと変わりがなく安心する。
「今日は、何処に行くんですか?」
いつもの様に樹杞が選んでくれるカフェに、興味津々で尋ねる。
「今日は、シフォンケーキが美味しいって人気の所にしようと思ってたんだけど…?」
「好きですよシフォンケーキ」
「なら、良かった」
私のシフォンケーキへの反応を見て、どうやらそこに決まった様だ。
カフェではシフォンケーキとオリジナルブレンドティーを頂いた。
少し上品すぎる店内ではあったが、やはり女性客ばかりだった。
樹杞は一人で来るにはやっぱり敷居が高いなと呟いている。
カフェで話している時に、紅茶の話で盛り上がる。
そして、樹杞が気に入っている紅茶をネットで安かったから大量に買ってしまった話になった。
賞味期限が迫っている事を思い出した様で、良かったら貰って欲しいと頼まれた。
「期限切れると味が変わりますもんね。樹杞さんのお気に入りの紅茶…味も気になるので頂きたいです」
「貰ってくれるなら嬉しいよ。期限の事もあるから今から寄って貰っていい?」
この後は予定もないので、樹杞の家で紅茶を貰う事になった。
前回は道なんて分からなかったけど、大学からそんなに遠くない場所にあるマンションだった。
家に招き入れられ、リビングに案内された。
部屋の雰囲気は違うが、見覚えのある間取りに記憶を探っていると、樹杞が紅茶の缶を持ってきた。
「俊樹の部屋と同じ間取りだよ。家具は違うけどね」
そういえば…前回、樹杞のマンション前で俊樹に合って、俊樹の家に連れて行かれた事を思い出す。
「もしかして、二人は同じマンションですか?」
「ああ。俊樹は僕の部屋の1つ下の階だよ」
間取りが一緒であれば、見覚えがあるように感じてしまったのは当然だった。
0
お気に入りに追加
29
あなたにおすすめの小説
マッサージ
えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。
背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。
僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。
仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
病弱な幼馴染と婚約者の目の前で私は攫われました。
鍋
恋愛
フィオナ・ローレラは、ローレラ伯爵家の長女。
キリアン・ライアット侯爵令息と婚約中。
けれど、夜会ではいつもキリアンは美しく儚げな女性をエスコートし、仲睦まじくダンスを踊っている。キリアンがエスコートしている女性の名はセレニティー・トマンティノ伯爵令嬢。
セレニティーとキリアンとフィオナは幼馴染。
キリアンはセレニティーが好きだったが、セレニティーは病弱で婚約出来ず、キリアンの両親は健康なフィオナを婚約者に選んだ。
『ごめん。セレニティーの身体が心配だから……。』
キリアンはそう言って、夜会ではいつもセレニティーをエスコートしていた。
そんなある日、フィオナはキリアンとセレニティーが濃厚な口づけを交わしているのを目撃してしまう。
※ゆるふわ設定
※ご都合主義
※一話の長さがバラバラになりがち。
※お人好しヒロインと俺様ヒーローです。
※感想欄ネタバレ配慮ないのでお気をつけくださいませ。
粗暴で優しい幼馴染彼氏はおっとり系彼女を好きすぎる
春音優月
恋愛
おっとりふわふわ大学生の一色のどかは、中学生の時から付き合っている幼馴染彼氏の黒瀬逸希と同棲中。態度や口は荒っぽい逸希だけど、のどかへの愛は大きすぎるほど。
幸せいっぱいなはずなのに、逸希から一度も「好き」と言われてないことに気がついてしまって……?
幼馴染大学生の糖度高めなショートストーリー。
2024.03.06
イラスト:雪緒さま
【完結】お飾りの妻からの挑戦状
おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。
「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」
しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ……
◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています
◇全18話で完結予定
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる