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お互いの距離
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大学で由希の姿を見かけると、高頻度で樹杞と一緒にいる所だった。
そして、何故か向こうから声を掛けられる。
「楓ちゃん、こんにちは。今日は、バイトは?」
今日もいつも通りの挨拶で、予定を確認されている。
「今日はバイトお休みで、少しブラついて帰ろうかと思ってました」
私の返答に由希が何か思い出したように手を打った。
「樹杞にお遣いを頼んでたんだけど、一人では入りづらいって断ろうとするの。楓ちゃんが良ければ、樹杞と一緒にお願い出来ないかな?」
由希が手を合わせて頼んでくる。
「楓ちゃんが一緒だと助かるな。駅裏の洋菓子店…僕には敷居が高くてさ」
樹杞が困った様に話してくれた。
「もしかして、FAIRY GARDENですか?」
「そう。楓ちゃん分かる?」
由希に分かるかと聞かれ、直ぐに頷く。
「まだ行ったことないんですけど、TAKE OUT以外にEAT INのパフェも美味しそうなんですよね」
メニューを思い出すと自然と笑顔になっていた。
「樹杞にパフェご馳走させるから、一緒にお遣い頼まれてくれない?」
特に予定もないし、パフェをご馳走してくれるのなら、断る理由もない。
「良いですよ、樹杞さんが私で良ければ…」
直ぐに樹杞にもお願いされた。
「ありがとう、楓ちゃん。じゃあ、樹杞は楓ちゃんを送ったら、帰りに家に来てね。後、俊樹の分も忘れないでね」
由希が俊樹の名前を出した事で、今から由希は俊樹との約束がある事が窺えた。
「分かってるよ。まあ、遅くなる分は許して欲しいけどな」
「一人で待つ訳じゃないから大丈夫よ」
由希は俊樹と過ごすんだろうなと考え、二人が上手くいくことを応援している筈なのに、胸が痛む。
由希と別れ、樹杞とFAIRY GARDENへと向かう事になった。
そして、何故か向こうから声を掛けられる。
「楓ちゃん、こんにちは。今日は、バイトは?」
今日もいつも通りの挨拶で、予定を確認されている。
「今日はバイトお休みで、少しブラついて帰ろうかと思ってました」
私の返答に由希が何か思い出したように手を打った。
「樹杞にお遣いを頼んでたんだけど、一人では入りづらいって断ろうとするの。楓ちゃんが良ければ、樹杞と一緒にお願い出来ないかな?」
由希が手を合わせて頼んでくる。
「楓ちゃんが一緒だと助かるな。駅裏の洋菓子店…僕には敷居が高くてさ」
樹杞が困った様に話してくれた。
「もしかして、FAIRY GARDENですか?」
「そう。楓ちゃん分かる?」
由希に分かるかと聞かれ、直ぐに頷く。
「まだ行ったことないんですけど、TAKE OUT以外にEAT INのパフェも美味しそうなんですよね」
メニューを思い出すと自然と笑顔になっていた。
「樹杞にパフェご馳走させるから、一緒にお遣い頼まれてくれない?」
特に予定もないし、パフェをご馳走してくれるのなら、断る理由もない。
「良いですよ、樹杞さんが私で良ければ…」
直ぐに樹杞にもお願いされた。
「ありがとう、楓ちゃん。じゃあ、樹杞は楓ちゃんを送ったら、帰りに家に来てね。後、俊樹の分も忘れないでね」
由希が俊樹の名前を出した事で、今から由希は俊樹との約束がある事が窺えた。
「分かってるよ。まあ、遅くなる分は許して欲しいけどな」
「一人で待つ訳じゃないから大丈夫よ」
由希は俊樹と過ごすんだろうなと考え、二人が上手くいくことを応援している筈なのに、胸が痛む。
由希と別れ、樹杞とFAIRY GARDENへと向かう事になった。
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