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三つ葉クローバー
ゆっくりまったり
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僕は目が覚めてから、ザシコを起こさないようにそっと部屋を抜け出し一階へ降りた。昼寝とは言え寝すぎた。時間的にも夕方だ。急いで、床拭きと手すりなどを拭いた。お母さんもどうやら寝ているで、ザシコの寝顔と同じで、とても気持ちよさそうだ。窓から橙色の日差しが差し込み、地元ラジオ局がかすかに聞こえるか聞こえないか、そのくらいの音で流れている。今日は色々ありすぎたせいだからだろうか、時間がゆっくり流れているように感じる。
「ヤバい……また眠りそうだ!!」
焦って力加減を誤ったせいか、頬をつねり過ぎて声が出そうになった。結果的にはうっかり眠ってしまう可能性はほぼ0になったが……。するとスマホの着信がなった。親父からだ。
「今日は遅くなるから何か作っておいて」
さっきの着信で母 お母さんも起きたことだし、何が食べたいか聞いてみた。するとお母さんの口から
「卵チャーハン」
とのリクエストが。久しぶりの卵チャーハン……。
(できて当たり前じゃないかベイベ~族の幹部との声が高い『卵チャーハン』だと!?)
少し考えた後、
「分かった。やってみる」
と言ってフライパンを用意した。
「私がいない間、たー君とチャーハンとか料理してたんじゃないの??」
と疑いの目を向けられ、
「いや、してたけど……けどさぁ、『味付けは適当で食えればよかばい』、というノリで作るのと、『君、今日はチャーハンにしてもらおうかな?』と注文を受けるのとじゃあ、心境の差が激しすぎるよ……」
と失敗前提の言い訳しか出てこない僕。そんな僕を見てお母さんは
「ふふっ、私は『毎日』やってたんだけど?」
と少しドヤ顔。そりゃ凄かばい。専業主婦とて生活の達人たい。更にその生活を何十年もなさってる熊本のばー様を見んしゃい。凄かろーて。
「参りました……で、本当に卵チャーハンで?」
顔色を伺うように再度聞くと、ニコッと
「卵チャーハンで!!」
できた卵チャーハンは僕的にはいつも通りだったけど、「中華料理屋さんのチャーハン」にはほど遠い。お詫びの印にインスタントのお味噌汁をそえて。すると
「お味噌汁をつけたのは点数高いよ
ぉ?」
とお母さんはニヤリ。調子乗りの僕もニヤリ。そしていつ降りてきたのかザシコもニヤリ。
(後で持っていこうと思っておむすび型のチャーハンは用意してたけどさ)
今日の出来事を8割くらいカットして、お母さんに話してあげた。やはりバイクの2ケツは怒られてしまった。食事介助を終え、自分の分を装っているとザシコがおむすびサイズに握ったチャーハンをまだ食べていなかった。僕は子供用のコップにインスタントの味噌汁を入れてザシコの前へ置き、
「待っててくれてありがとう」
と感謝の言葉をボソッと言った。ついでに
「花飾りも似合ってるよ」
と褒めると、チャーハンを頬張りながら少し照れていた。
「ヤバい……また眠りそうだ!!」
焦って力加減を誤ったせいか、頬をつねり過ぎて声が出そうになった。結果的にはうっかり眠ってしまう可能性はほぼ0になったが……。するとスマホの着信がなった。親父からだ。
「今日は遅くなるから何か作っておいて」
さっきの着信で母 お母さんも起きたことだし、何が食べたいか聞いてみた。するとお母さんの口から
「卵チャーハン」
とのリクエストが。久しぶりの卵チャーハン……。
(できて当たり前じゃないかベイベ~族の幹部との声が高い『卵チャーハン』だと!?)
少し考えた後、
「分かった。やってみる」
と言ってフライパンを用意した。
「私がいない間、たー君とチャーハンとか料理してたんじゃないの??」
と疑いの目を向けられ、
「いや、してたけど……けどさぁ、『味付けは適当で食えればよかばい』、というノリで作るのと、『君、今日はチャーハンにしてもらおうかな?』と注文を受けるのとじゃあ、心境の差が激しすぎるよ……」
と失敗前提の言い訳しか出てこない僕。そんな僕を見てお母さんは
「ふふっ、私は『毎日』やってたんだけど?」
と少しドヤ顔。そりゃ凄かばい。専業主婦とて生活の達人たい。更にその生活を何十年もなさってる熊本のばー様を見んしゃい。凄かろーて。
「参りました……で、本当に卵チャーハンで?」
顔色を伺うように再度聞くと、ニコッと
「卵チャーハンで!!」
できた卵チャーハンは僕的にはいつも通りだったけど、「中華料理屋さんのチャーハン」にはほど遠い。お詫びの印にインスタントのお味噌汁をそえて。すると
「お味噌汁をつけたのは点数高いよ
ぉ?」
とお母さんはニヤリ。調子乗りの僕もニヤリ。そしていつ降りてきたのかザシコもニヤリ。
(後で持っていこうと思っておむすび型のチャーハンは用意してたけどさ)
今日の出来事を8割くらいカットして、お母さんに話してあげた。やはりバイクの2ケツは怒られてしまった。食事介助を終え、自分の分を装っているとザシコがおむすびサイズに握ったチャーハンをまだ食べていなかった。僕は子供用のコップにインスタントの味噌汁を入れてザシコの前へ置き、
「待っててくれてありがとう」
と感謝の言葉をボソッと言った。ついでに
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