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第0章 プロローグ
選択の間 3
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…あれ?
創造神様、顔が強張ってる?
欲張りすぎて、呆れられた…?
どうしよう…異世界に転生させてもらえないかも…どうしよう。
『呆れたりしませんよ。』
そう言って、ふわりと笑う。
『そうですね。希望が多いので、収納内の亜空間部屋については、必要な部屋をいつでも作ることができるようにしましょう。但し、収納に認められない機能を亜空間部屋に付与しようとすると弾かれてしまい、中身が別の亜空間に流れてしまうので注意してくだい。』
嘘!無茶なことを言っている自覚あったのに、嬉しい!
創造神様、本当に呆れていたんじゃなかったんだ。
『収納方法については、希望通りにしましょう。』
「ありがとうございます!」
『収穫した植物を除く生物については、入れた生物の命に係わる可能性があるので、1日だけ中に入れられるという限定条件を付けさせてください。』
うわっ、創造神様優しすぎる!。
『実際に使ってみないと分からないこともあると思うので、レベルアップ時に1つだけ、機能の変更か機能の追加が可能な範囲で行えるようにしましょう。
但し、レベルアップ後8日以内に行わない場合無効となりますので、注意してください。』
「はい!」
『収納については以上です。』
創造神様が、私の方に、少しずつ、近づいてきている。
『ガチャによる3つのスキルが不要ということなので、おまけで生活魔法を差し上げましょう。
火種となる着火、コップ1杯分程の水が出せるウォーター、本が読める程度の明かりのライト、体や着衣を綺麗にするクリーンです。
科学や医学、公衆衛生等の発展が魔法の存在により地球よりはるかに遅れているので、衛生面、健康面には十分注意してくださいね。
本当は治癒魔法もあげたいのですが・・・病気や怪我、状態異常に備えて、ポーションかダンジョンで使い捨てのスクロールを手に入れてください。』
目の前に立った創造神様が、慈愛に満ちた笑みを深めた。
『あなただったら、ポーション作りも楽しめるかもしれませんね。
あなたの新しい日々が、幸せであることを見守っていますよ。』
テンプレ通り、創造神様と会話をした後、3種の神器を授かった時間から1,000年後の世界に、私は転生した。
創造神は、一部の穢れもなく白く輝くその魂に心を乱されていた。
まばゆい程の光を放っているのに、今にも崩れて消えてしまいそうな歪な形の魂。
これほどまでに傷つけられた魂を初めて見た創造神は、彼女の今までを思い、涙した。
<選択の間>では動揺を悟られないよう、涙が零れないよう、新米神様として物凄く頑張ったのだが・・・。
転生前に魂が崩れて消えてしまうのではないかとハラハラしながら話をしていたため、自らが与えた特別な「収納」が、できたばかりの異世界のパワーバランスを容易に覆すことができ、簡単に崩壊させられるほどのチート能力を持ったスキルになってしまっていることに、彼女を送り出してから気づくのだった。
そしてもう一つ。
転生時には前世の記憶を消して新しい人生を楽しんでもらうことになっているのだが、記憶を消さずに送り出してしまったことには、1,000年後まで気が付かないのであった。
更に。
普通の人にはただの生活魔法でも、無限大の魔力を持った彼女の生活魔法が規格外の威力になることには、気付かないままであった。
テンプレ、何故か人間臭さのある、残念な神様の爆誕であった。
創造神様、顔が強張ってる?
欲張りすぎて、呆れられた…?
どうしよう…異世界に転生させてもらえないかも…どうしよう。
『呆れたりしませんよ。』
そう言って、ふわりと笑う。
『そうですね。希望が多いので、収納内の亜空間部屋については、必要な部屋をいつでも作ることができるようにしましょう。但し、収納に認められない機能を亜空間部屋に付与しようとすると弾かれてしまい、中身が別の亜空間に流れてしまうので注意してくだい。』
嘘!無茶なことを言っている自覚あったのに、嬉しい!
創造神様、本当に呆れていたんじゃなかったんだ。
『収納方法については、希望通りにしましょう。』
「ありがとうございます!」
『収穫した植物を除く生物については、入れた生物の命に係わる可能性があるので、1日だけ中に入れられるという限定条件を付けさせてください。』
うわっ、創造神様優しすぎる!。
『実際に使ってみないと分からないこともあると思うので、レベルアップ時に1つだけ、機能の変更か機能の追加が可能な範囲で行えるようにしましょう。
但し、レベルアップ後8日以内に行わない場合無効となりますので、注意してください。』
「はい!」
『収納については以上です。』
創造神様が、私の方に、少しずつ、近づいてきている。
『ガチャによる3つのスキルが不要ということなので、おまけで生活魔法を差し上げましょう。
火種となる着火、コップ1杯分程の水が出せるウォーター、本が読める程度の明かりのライト、体や着衣を綺麗にするクリーンです。
科学や医学、公衆衛生等の発展が魔法の存在により地球よりはるかに遅れているので、衛生面、健康面には十分注意してくださいね。
本当は治癒魔法もあげたいのですが・・・病気や怪我、状態異常に備えて、ポーションかダンジョンで使い捨てのスクロールを手に入れてください。』
目の前に立った創造神様が、慈愛に満ちた笑みを深めた。
『あなただったら、ポーション作りも楽しめるかもしれませんね。
あなたの新しい日々が、幸せであることを見守っていますよ。』
テンプレ通り、創造神様と会話をした後、3種の神器を授かった時間から1,000年後の世界に、私は転生した。
創造神は、一部の穢れもなく白く輝くその魂に心を乱されていた。
まばゆい程の光を放っているのに、今にも崩れて消えてしまいそうな歪な形の魂。
これほどまでに傷つけられた魂を初めて見た創造神は、彼女の今までを思い、涙した。
<選択の間>では動揺を悟られないよう、涙が零れないよう、新米神様として物凄く頑張ったのだが・・・。
転生前に魂が崩れて消えてしまうのではないかとハラハラしながら話をしていたため、自らが与えた特別な「収納」が、できたばかりの異世界のパワーバランスを容易に覆すことができ、簡単に崩壊させられるほどのチート能力を持ったスキルになってしまっていることに、彼女を送り出してから気づくのだった。
そしてもう一つ。
転生時には前世の記憶を消して新しい人生を楽しんでもらうことになっているのだが、記憶を消さずに送り出してしまったことには、1,000年後まで気が付かないのであった。
更に。
普通の人にはただの生活魔法でも、無限大の魔力を持った彼女の生活魔法が規格外の威力になることには、気付かないままであった。
テンプレ、何故か人間臭さのある、残念な神様の爆誕であった。
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