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第1章
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7月、最後の日。午後8時頃。
ピンポン。ん? こんな時間に誰?
古臭い呼び鈴が鳴った。
「実歩ちゃーん。遅くにごめんねぇ」
大河の疑問はすぐに解消。訪問者は、香織だ。
続いて。
「大河くーん、大河くーん!」
香葉来の大きな声。超ハイテンション。どうしたの?
大河は、実歩と一緒に玄関に出る。
と。パジャマ姿の香葉来が飛びつくように迫ってきた。
ほんのりと肌が火照っていて、髪はつやつやして、湿っていた。
香葉来は満面の笑み。どこまでもあふれる笑みは、頭上できらめく星空のように無限大。
でもさ。え? 何?
香葉来のうしろに立つ香織は、眉をハの字にして頼りなく笑う。実歩が「どうしたの?」と問いかける。
「ごめんねー。香葉来がさ、どうしてもすぐに大河くんに伝えたかったんだって聞かなくって。今大丈夫?」
「ううん。そうなんだ」
実歩はほほえむ。
大河は大人たちの会話を横耳で聞きながら、香葉来のキラっと明るい声を受け止めた。
「あのね、真鈴ちゃんがね! 土曜日、お泊まり会しようだって! 大河くんと一緒にきてって!」
「え?」
「うん! 楽しみだね! 大河くん、お泊まり会はじめてだよね!」
「う、うん」
大河はキラキラの香葉来に圧倒される。
別に、わざわざ言いにこなくても明日教えてくれたらいいことだけど、大河にとっても、待ちに待った真鈴からのお誘いだった。
じわじわ、大河にも香葉来のキラキラが伝播されていく。くにゃっと表情筋がゆるゆるになる。ああ、うれしいな!
バァーッと体温が上がる。アドレナリンが止まらない。よろこびをおさえられない!
大河は、うれしい知らせをいち早く教えてくれた香葉来に感謝していた。
「大河くぅん!」
香葉来の「くぅん」は甘えん坊の子犬が元気になついてくるみたい。大河は、彼女に両手をつかまれる。
「ちょっと、香葉来ぁ」
「ふひひ! えへへへっ」
らんらんらん♪ るんるんるん♪
らんらんらん♪ るんるんるん♪
大河は香葉来に流されて、玄関前でくるくるまわった。
冷静になれば「静かにしようね」と注意するところ。
けれど大河は冷静になれない。だってうれしいから!
「大河、静かにしなさい」
「香葉来もよー」
母たちの声を聞いて、大河はスっと止まる。
香葉来は急ストップした大河に、こんっと体があたり、「きゃっ」と短く声をもらす。
「香葉来。ありがとね」
「……えへへっ。真鈴ちゃんがね、大河くんに伝えてって言ってたから。すぐに大河くんに伝えたかったの。えへへへっ、早く土曜日の夜になってほしいなあ」
「そうだね。楽しみだね」
「うんっ!」
この夜、大河と香葉来は、きらめく夏の星空と同化していた。
なのに。なんで。いきなり、べたべたに甘いアメ玉が、鋭いムチになった。
こんなの、ひどいよ……。
大河は「お泊まり会」の前日に、38.7度の高熱を出した。
学童クラブにあずけられているときから喉が痛かったり、ぼうっとしたり。絶不調な体に違和感を感じていた。
我慢強い大河は、実歩に迷惑をかけないようにじっと耐えていた。
けれど、咳まで出てきたので隠しとおすことは無理な話で。
指導員に「大河くん、熱あるでしょう?」と気づかれた。結局、実歩に連絡を入れられてしまう。
すぐに小児科に連れて行かれ、診てもらった。
夏かぜだった。かぜ薬と抗生物質を処方してもらった。
帰りの車中。実歩に、
「残念だけど、明日はお泊まり会は行っちゃダメよ」
と。非情な宣告を受けた。大河は聞きたくなかった。従いたくなかった。
イヤだ。ずっと楽しみにしてたもん。
「……やだ。いく」
「ダメ。香葉来ちゃんと真鈴ちゃんに感染っちゃうでしょ」
大河の反抗は無駄だった。
大河だって、かぜが人に感染ることくらい言われなくたってわかる。
ふたりに迷惑かけたくない。だから、認めざるを得ない。
でも。
でもなんで! なんで、かぜなんかひくんだよ!
大河は自分に腹が立ってカッと怒って、すぐにくよくよ落ち込んでどん底まで沈んだ。
次の日は、薬が効いてだいぶん楽になった。
だからといって、熱はあるし喉は痛いし咳は出る。
大河はずっと布団の中で寝かせられていた。
起きてすぐ、実歩は胃にやさしいたまごのおかゆを作ってきてくれた。
適度にエアコンが効いた部屋の中では、おかゆのゆげが白い毛糸みたい。くるくるうずまきを作り、宙に消える。
「ほら。あーん」
もう小学生なのに。と、大河は思いながらも、実歩に甘えたかったから素直になった。
実歩に「ふぅふぅ」してもらい、れんげは口へ。かぷり。
たまごのおかゆは見た目どおりやさしい味。
じんわぁーっと、身も心もぽかぽか。
大河はドクターストップがかかってから、はじめて笑った。
でも。
それはよろこびの序章だった。
おかゆを食べさせてもらった後に、ピンポンと音が鳴った。誰だろう?
大河は考えていると、まもなくキシキシと木の床の軋む音が聞こえてきた。
「大河、お見舞いにきてくれたよー」
お見舞い? 実歩の言葉には主語がなかったけど、大河はすぐに察した。
香葉来だ。
ちょっと待ってて。
と。大河は声を出す前に襖が開く。
そこには。
「大河、久しぶり。大丈夫? 心配したよ」
「え、まりん?」
「大河くん……」
「かはら……」
2週間以上会っていなかった真鈴がいた。力強い目もいつもより元気がなく、言葉と同じく心配の色を放っている。
大河の胸は、じんじんと熱くなり、ドクドクと高まった。
真鈴のとなりは、今すぐにでも泣きそうな香葉来の姿。
大河は、はずかしさとうれしさが一緒くたになっていた。
そして、申し訳ないという気持ちも。
「……かぜ引いちゃってごめん。せっかく誘ってくれたのに」
真鈴はすぐに首を左右に振る。髪をゆらゆらさせて。
「ううん、謝らないで。大河は今はしっかり休んでかぜを治すんだよ。ねぇ香葉来、大河は悪くないよね?」
「……うん。大河くん。がんばって、早く治して」
真鈴は控えめだけどふんわりとした笑みを作り、大河を励ますと同時に、真鈴は気落ちしていた香葉来も元気づけていた。
香葉来もちょっとだけ、笑って見せてくれた。
ふたりの笑顔は何よりもかがやいていた。
大河はブラックホールから光あふれる外宇宙に飛び出せた。
「……ありがと。がんばる」
にこっ。にこっ。涙が出そうになったけれど、一番出したい感情はよろこびだ。
3人で、シンクロして笑いあっている。
そして真鈴と香葉来は、大河のとなりにぺたんと座る。
青と緑。色違いのフレアスカートは、質素な畳をあっというまに華やかに染める。
「お泊まり会は残念だけどね、来週遊ぼ?」
「遊ぼ遊ぼ!」
「あ、うん」
すてきな知らせ。今の大河にとって、何よりも効く薬だった。
やる気がぐんぐんみなぎって、もうかぜになんか負けてられない。
しばらく話が盛り上がった。
でも大河はかぜ。心は晴れても、スッとひくわけじゃない。途中、「コンコン!」と咳き込んだ。真鈴に背中をさすられた。それを見かねて実歩が入ってきた。
「真鈴ちゃん、香葉来ちゃん。ふたりとも、ありがとうね。でもずっと一緒にいちゃかぜが感染るからもう大丈夫だよ?」
「はい。あの、これ。マシュマロなんですけど、喉にいいので。大河に食べてもらってください」
真鈴は包装されたマシュマロのお菓子を実歩に渡した。
「まあ。気を遣わせてごめんなさい。ありがとうね」
「いいえ。じゃあね、大河。早く元気になってね。また遊ぼうね」
「大河くん、ばいばい」
大河は名残惜しい気持ちが強かった。
だからって駄駄を捏ねるわけにもいかない。
ふたりに風邪を感染すことはもっといけない。
真鈴と香葉来が手を振ってきて、大河はおうむ返しした。
「ばいばい」
あっというまに楽しい時間は終わった。
あとで食べたマシュマロ。ふんわりやわらかくて、甘々で。やさしく喉をとおり、少し楽になった気がした。
真鈴と久々に話ができたことの、よろこびの灯火はずっと消えず、体調はのぼり調子。
5時半頃。
空がオレンジにもなっていない早い時間に夕ご飯を食べた。
食後、かぜ薬と抗生物質を飲む。部屋に戻り、退屈だからマンガを読もうとした。
でも少しして、突然頭がくらくらに。かぜ薬の副作用だ。
コントラストはぼやけ、眠たくなる。
まだ……6時なのに……。
大河は布団にもぐりこみ、意識を閉ざした。
ピンポン。ん? こんな時間に誰?
古臭い呼び鈴が鳴った。
「実歩ちゃーん。遅くにごめんねぇ」
大河の疑問はすぐに解消。訪問者は、香織だ。
続いて。
「大河くーん、大河くーん!」
香葉来の大きな声。超ハイテンション。どうしたの?
大河は、実歩と一緒に玄関に出る。
と。パジャマ姿の香葉来が飛びつくように迫ってきた。
ほんのりと肌が火照っていて、髪はつやつやして、湿っていた。
香葉来は満面の笑み。どこまでもあふれる笑みは、頭上できらめく星空のように無限大。
でもさ。え? 何?
香葉来のうしろに立つ香織は、眉をハの字にして頼りなく笑う。実歩が「どうしたの?」と問いかける。
「ごめんねー。香葉来がさ、どうしてもすぐに大河くんに伝えたかったんだって聞かなくって。今大丈夫?」
「ううん。そうなんだ」
実歩はほほえむ。
大河は大人たちの会話を横耳で聞きながら、香葉来のキラっと明るい声を受け止めた。
「あのね、真鈴ちゃんがね! 土曜日、お泊まり会しようだって! 大河くんと一緒にきてって!」
「え?」
「うん! 楽しみだね! 大河くん、お泊まり会はじめてだよね!」
「う、うん」
大河はキラキラの香葉来に圧倒される。
別に、わざわざ言いにこなくても明日教えてくれたらいいことだけど、大河にとっても、待ちに待った真鈴からのお誘いだった。
じわじわ、大河にも香葉来のキラキラが伝播されていく。くにゃっと表情筋がゆるゆるになる。ああ、うれしいな!
バァーッと体温が上がる。アドレナリンが止まらない。よろこびをおさえられない!
大河は、うれしい知らせをいち早く教えてくれた香葉来に感謝していた。
「大河くぅん!」
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「ちょっと、香葉来ぁ」
「ふひひ! えへへへっ」
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らんらんらん♪ るんるんるん♪
大河は香葉来に流されて、玄関前でくるくるまわった。
冷静になれば「静かにしようね」と注意するところ。
けれど大河は冷静になれない。だってうれしいから!
「大河、静かにしなさい」
「香葉来もよー」
母たちの声を聞いて、大河はスっと止まる。
香葉来は急ストップした大河に、こんっと体があたり、「きゃっ」と短く声をもらす。
「香葉来。ありがとね」
「……えへへっ。真鈴ちゃんがね、大河くんに伝えてって言ってたから。すぐに大河くんに伝えたかったの。えへへへっ、早く土曜日の夜になってほしいなあ」
「そうだね。楽しみだね」
「うんっ!」
この夜、大河と香葉来は、きらめく夏の星空と同化していた。
なのに。なんで。いきなり、べたべたに甘いアメ玉が、鋭いムチになった。
こんなの、ひどいよ……。
大河は「お泊まり会」の前日に、38.7度の高熱を出した。
学童クラブにあずけられているときから喉が痛かったり、ぼうっとしたり。絶不調な体に違和感を感じていた。
我慢強い大河は、実歩に迷惑をかけないようにじっと耐えていた。
けれど、咳まで出てきたので隠しとおすことは無理な話で。
指導員に「大河くん、熱あるでしょう?」と気づかれた。結局、実歩に連絡を入れられてしまう。
すぐに小児科に連れて行かれ、診てもらった。
夏かぜだった。かぜ薬と抗生物質を処方してもらった。
帰りの車中。実歩に、
「残念だけど、明日はお泊まり会は行っちゃダメよ」
と。非情な宣告を受けた。大河は聞きたくなかった。従いたくなかった。
イヤだ。ずっと楽しみにしてたもん。
「……やだ。いく」
「ダメ。香葉来ちゃんと真鈴ちゃんに感染っちゃうでしょ」
大河の反抗は無駄だった。
大河だって、かぜが人に感染ることくらい言われなくたってわかる。
ふたりに迷惑かけたくない。だから、認めざるを得ない。
でも。
でもなんで! なんで、かぜなんかひくんだよ!
大河は自分に腹が立ってカッと怒って、すぐにくよくよ落ち込んでどん底まで沈んだ。
次の日は、薬が効いてだいぶん楽になった。
だからといって、熱はあるし喉は痛いし咳は出る。
大河はずっと布団の中で寝かせられていた。
起きてすぐ、実歩は胃にやさしいたまごのおかゆを作ってきてくれた。
適度にエアコンが効いた部屋の中では、おかゆのゆげが白い毛糸みたい。くるくるうずまきを作り、宙に消える。
「ほら。あーん」
もう小学生なのに。と、大河は思いながらも、実歩に甘えたかったから素直になった。
実歩に「ふぅふぅ」してもらい、れんげは口へ。かぷり。
たまごのおかゆは見た目どおりやさしい味。
じんわぁーっと、身も心もぽかぽか。
大河はドクターストップがかかってから、はじめて笑った。
でも。
それはよろこびの序章だった。
おかゆを食べさせてもらった後に、ピンポンと音が鳴った。誰だろう?
大河は考えていると、まもなくキシキシと木の床の軋む音が聞こえてきた。
「大河、お見舞いにきてくれたよー」
お見舞い? 実歩の言葉には主語がなかったけど、大河はすぐに察した。
香葉来だ。
ちょっと待ってて。
と。大河は声を出す前に襖が開く。
そこには。
「大河、久しぶり。大丈夫? 心配したよ」
「え、まりん?」
「大河くん……」
「かはら……」
2週間以上会っていなかった真鈴がいた。力強い目もいつもより元気がなく、言葉と同じく心配の色を放っている。
大河の胸は、じんじんと熱くなり、ドクドクと高まった。
真鈴のとなりは、今すぐにでも泣きそうな香葉来の姿。
大河は、はずかしさとうれしさが一緒くたになっていた。
そして、申し訳ないという気持ちも。
「……かぜ引いちゃってごめん。せっかく誘ってくれたのに」
真鈴はすぐに首を左右に振る。髪をゆらゆらさせて。
「ううん、謝らないで。大河は今はしっかり休んでかぜを治すんだよ。ねぇ香葉来、大河は悪くないよね?」
「……うん。大河くん。がんばって、早く治して」
真鈴は控えめだけどふんわりとした笑みを作り、大河を励ますと同時に、真鈴は気落ちしていた香葉来も元気づけていた。
香葉来もちょっとだけ、笑って見せてくれた。
ふたりの笑顔は何よりもかがやいていた。
大河はブラックホールから光あふれる外宇宙に飛び出せた。
「……ありがと。がんばる」
にこっ。にこっ。涙が出そうになったけれど、一番出したい感情はよろこびだ。
3人で、シンクロして笑いあっている。
そして真鈴と香葉来は、大河のとなりにぺたんと座る。
青と緑。色違いのフレアスカートは、質素な畳をあっというまに華やかに染める。
「お泊まり会は残念だけどね、来週遊ぼ?」
「遊ぼ遊ぼ!」
「あ、うん」
すてきな知らせ。今の大河にとって、何よりも効く薬だった。
やる気がぐんぐんみなぎって、もうかぜになんか負けてられない。
しばらく話が盛り上がった。
でも大河はかぜ。心は晴れても、スッとひくわけじゃない。途中、「コンコン!」と咳き込んだ。真鈴に背中をさすられた。それを見かねて実歩が入ってきた。
「真鈴ちゃん、香葉来ちゃん。ふたりとも、ありがとうね。でもずっと一緒にいちゃかぜが感染るからもう大丈夫だよ?」
「はい。あの、これ。マシュマロなんですけど、喉にいいので。大河に食べてもらってください」
真鈴は包装されたマシュマロのお菓子を実歩に渡した。
「まあ。気を遣わせてごめんなさい。ありがとうね」
「いいえ。じゃあね、大河。早く元気になってね。また遊ぼうね」
「大河くん、ばいばい」
大河は名残惜しい気持ちが強かった。
だからって駄駄を捏ねるわけにもいかない。
ふたりに風邪を感染すことはもっといけない。
真鈴と香葉来が手を振ってきて、大河はおうむ返しした。
「ばいばい」
あっというまに楽しい時間は終わった。
あとで食べたマシュマロ。ふんわりやわらかくて、甘々で。やさしく喉をとおり、少し楽になった気がした。
真鈴と久々に話ができたことの、よろこびの灯火はずっと消えず、体調はのぼり調子。
5時半頃。
空がオレンジにもなっていない早い時間に夕ご飯を食べた。
食後、かぜ薬と抗生物質を飲む。部屋に戻り、退屈だからマンガを読もうとした。
でも少しして、突然頭がくらくらに。かぜ薬の副作用だ。
コントラストはぼやけ、眠たくなる。
まだ……6時なのに……。
大河は布団にもぐりこみ、意識を閉ざした。
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