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プロローグ 始まりの日

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「お前は用済みだ」


やけに赤い夕日が記憶に残っている
私をあざ笑うかのように部屋を赤く染めたあの夕焼けを…
私は二度と忘れないだろう



この日…私は死んだ。

私…アリアーナ・フラットはあの日

実の両親に殺された



殺されたと言っても本当に刺されたわけではない…

存在意義を
価値を

心を

殺されたのだ



そして私は思い出した
この地獄が……2度目だということを…



この地獄の結末を知っていることを…




この結末を変えるために奮闘する?
そんなことはしない。

結末なんて

運命なんて変えれないのだ



なら……私がやるべきことは一つ












少しでも幸せになること…





それが最後の願いだから…
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