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前世って信じる?
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「ねぇ、花陽ちゃん」
不意にみゆちゃんに話しかけられ、振り向く
「なにー?」
「前世って、信じる…?」
「前世?」
みゆちゃんの言葉に首を傾げてしまう
前世…前世かぁ…
「うーん…私はあんまり信じないかも…」
「そっか。なんか恭介くんが話してたから気になってさ」
「きょうちゃんが?」
「うん。ほら、恭介くんってうちのクラスの女の子と仲いいでしょ?」
「あぁ、えっと…みあ?ちゃんだっけ」
「そうそう」
「みあちゃんのこと嫌ってる子が前世がどうのって言ってて、恭介くんも言ってたからそういえば花陽ちゃんって信じるのかなぁって」
ふむ、と納得する私がいる
確かにきょうちゃんは縁結び、縁切り関連の神社の息子だし
それなら前世のことを信じててもおかしくない
「ねぇ、みゆちゃん。みゆちゃんは前世何だったと思う?」
「えぇっ……うーん……きゅ……吸血鬼?」
「吸血鬼なの?」
「暗いとこが好きだし…」
「そこかいっ」
二人でケラケラ笑ってしまった
でもそのあとみゆちゃんが少し暗い表情をしてたけど…どうしたんだろう…?
帰りは別々の私とみゆちゃん。
みゆちゃんは片思いしている人と帰る
私はというと…
「お前ってほんと変わらないな」
「るいちゃんもね!」
るいちゃんと睨み合いながら帰り道を歩いていた
そこで、みゆちゃんと話していた前世のことを思い出し、るいちゃんに聞いてみようと思いつく
「ねぇ、るいちゃん」
「んー?」
「るいちゃんは前世って信じる?」
「前世?前世かぁ……」
るいちゃんの視線が空に向く
赤く染まった夕陽を見つめてるるいちゃん
その横顔がどうしようもなくかっこよくみえてしまう
それと同時に何故か夢の男の人とダブって見える
「…俺は、前世は信じたくはないな」
「意外!なんで?」
「今の俺は俺。前世は前世」
「なにそれ」
「前世に俺が人を殺してたらどうする?」
真剣な目で見てくるるいちゃんに少しドキっとしてしまう
「…前世殺してても今は何もしてないじゃん…」
「そゆこと」
「…なんか、わかんないなぁ」
「じゃあ花陽はどうする?」
「え?」
「前世、もし人を殺めていたら?」
ドクン、と胸が大きな音を立てる
そんなの今の私にわかるわけがない
でも………
「その人とまたあったら…精一杯私にできることをする」
「例えば?」
「え、いや、その人次第だと思うよ」
「俺さ」
「うん」
「お前に殺されたんだよね」
「は?」
るいちゃんの言葉に思考が停止する
だからさっきから少し変な態度だったの?
るいちゃんも前世を知ってる人なの?
そんな言葉が頭をぐるぐるする
「ばーか」
コツン、と頭を小突かれた
「え、え!?」
「嘘に決まってんだろう、単純馬鹿」
「なにそれ!ひどい!真剣に悩んだのに!」
「騙される方が悪いんだよ。ほら、帰るぞ」
「はぁい…」
るいちゃんの歩くスピードがいつもより少しだけ早くて
もう横顔すら見えなくて、私は後ろを付いていった
るいちゃんがどんな顔をしてるかなんて想像もせずに
不意にみゆちゃんに話しかけられ、振り向く
「なにー?」
「前世って、信じる…?」
「前世?」
みゆちゃんの言葉に首を傾げてしまう
前世…前世かぁ…
「うーん…私はあんまり信じないかも…」
「そっか。なんか恭介くんが話してたから気になってさ」
「きょうちゃんが?」
「うん。ほら、恭介くんってうちのクラスの女の子と仲いいでしょ?」
「あぁ、えっと…みあ?ちゃんだっけ」
「そうそう」
「みあちゃんのこと嫌ってる子が前世がどうのって言ってて、恭介くんも言ってたからそういえば花陽ちゃんって信じるのかなぁって」
ふむ、と納得する私がいる
確かにきょうちゃんは縁結び、縁切り関連の神社の息子だし
それなら前世のことを信じててもおかしくない
「ねぇ、みゆちゃん。みゆちゃんは前世何だったと思う?」
「えぇっ……うーん……きゅ……吸血鬼?」
「吸血鬼なの?」
「暗いとこが好きだし…」
「そこかいっ」
二人でケラケラ笑ってしまった
でもそのあとみゆちゃんが少し暗い表情をしてたけど…どうしたんだろう…?
帰りは別々の私とみゆちゃん。
みゆちゃんは片思いしている人と帰る
私はというと…
「お前ってほんと変わらないな」
「るいちゃんもね!」
るいちゃんと睨み合いながら帰り道を歩いていた
そこで、みゆちゃんと話していた前世のことを思い出し、るいちゃんに聞いてみようと思いつく
「ねぇ、るいちゃん」
「んー?」
「るいちゃんは前世って信じる?」
「前世?前世かぁ……」
るいちゃんの視線が空に向く
赤く染まった夕陽を見つめてるるいちゃん
その横顔がどうしようもなくかっこよくみえてしまう
それと同時に何故か夢の男の人とダブって見える
「…俺は、前世は信じたくはないな」
「意外!なんで?」
「今の俺は俺。前世は前世」
「なにそれ」
「前世に俺が人を殺してたらどうする?」
真剣な目で見てくるるいちゃんに少しドキっとしてしまう
「…前世殺してても今は何もしてないじゃん…」
「そゆこと」
「…なんか、わかんないなぁ」
「じゃあ花陽はどうする?」
「え?」
「前世、もし人を殺めていたら?」
ドクン、と胸が大きな音を立てる
そんなの今の私にわかるわけがない
でも………
「その人とまたあったら…精一杯私にできることをする」
「例えば?」
「え、いや、その人次第だと思うよ」
「俺さ」
「うん」
「お前に殺されたんだよね」
「は?」
るいちゃんの言葉に思考が停止する
だからさっきから少し変な態度だったの?
るいちゃんも前世を知ってる人なの?
そんな言葉が頭をぐるぐるする
「ばーか」
コツン、と頭を小突かれた
「え、え!?」
「嘘に決まってんだろう、単純馬鹿」
「なにそれ!ひどい!真剣に悩んだのに!」
「騙される方が悪いんだよ。ほら、帰るぞ」
「はぁい…」
るいちゃんの歩くスピードがいつもより少しだけ早くて
もう横顔すら見えなくて、私は後ろを付いていった
るいちゃんがどんな顔をしてるかなんて想像もせずに
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