エリカの花嫁

うめまつ

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「ふぅぅっ、ひっく、お、お許し、くださいぃっ」

私が寝台で泣いているのにグリシーヌ様はクスクス笑ってらっしゃる。

どうして?

なぜ?

グリシーヌ様が怖い。




私達は結婚式が行われるまで付かず離れずの距離感でした。

二人で同伴で行くようなパーティーやお茶会には参加しますが、グリシーヌ様の個人のお付き合いのお誘いはお断りし続けました。

グリシーヌ様も分かってらっしゃるけど形式的に誘わなくては外聞が悪いからだと理解して、毎回私からちゃんとお断りのお返事をお返しして。

たまには外に出たくないかと聞かれて室内で過ごすのが好きなので構わないということと、グリシーヌ様のお邪魔したくないと答えました。

すぐに頷いて君がいいならいいと仰っていたから、私もそれでいいのだと。

式のあともハネムーンも不要ですとお伝えしたらそれも了承いただいて。

ただグリシーヌ様がお気のすむようにお過ごしくださいとお願いいたしました。

それはとても喜んでいらしたから私も嬉しかったのですが。

したいようにさせてもらうよ、苦労をかけるかもしれないけどと私に同情されていました。

エリカの花言葉を思い出して少し悲しくもありましたが、その距離感のまま挙式を行い、今夜は初夜でした。

座学で学んだ閨教育を頭に反芻しながらグリシーヌ様の待つ寝室へ。

華やかな蝶に慣れたグリシーヌ様のお目汚しだと思いながら。




「僕が好きに過ごしていいと言っていたね。君からそう言ってくれて助かったよ」



何度も許してくださいと懇願しました。

直に掴まれる胸は痛くて手足は拘束されてます。

右手と右足、左手と左足をそれぞれ。

お尻を高くあげて顔を下敷きに寝台に転がされて、その後ろにはグリシーヌ様が座って座学で学んだ部分をずっと触るんです。

拘束は学んでません。

おかしいです。

そして私はやっぱりぼんやりです。

グリシーヌ様が笑顔で絹のスカーフで手足を縛るのをどうしてかしらとじっと眺めてました。

もっとおかしいのは子種を入れる壺だけでなく、もうひとつの穴も触ること。

その二つに指を入れて肉の壁を両方から抉られて叫びました。

「ああ、まだ固いね。指の半分も入らない。このままだと僕のが入らないや。もう少しほぐしてあげるね。こっちも、ここも使えるようにしなきゃ」

「つ、つかう?」

なに?何のことですか。

「子種の肉壺も、こっちのお尻の穴も欲しいんだ。入れたい」

何かぬるぬるした、香りの強いオイルを追加でお尻に垂らされて太ももにまで塗ってます。

ぬめる感触はくすぐったいのとぞわぞわと体を走る痺れを感じます。

「あっ、いやぁ」

太ももの間から手を差し込んで胸まで塗り広げてる!

「見ーっけ」

「い、いたいっ」

ぴっぴっと。

恥ずかしいけど、乳首を指に挟んで引っ張られました。

「初めてだからだよ。刺激が強くて痛く感じるの」

このくらいなら痛くないかな、と先程より優しく引っ張ってます。

でも、爪を刺したり強く指で潰したり。

その度に乳首からの刺すような強い刺激に体がびくびくと跳ねて悲鳴をあげました。

「ジゼルのおっぱいは素直で可愛いねぇ。触るとおしゃべりになる。ここもいい子で嬉しいよ」

胸だけじゃありません。

二つの穴も親指と人差し指で貫かれてます。

「あ、ああっ、ああっ」

泣きながらグリシーヌ様が指を動かす度に叫んでいました。

私が声を張り上げるとグリシーヌ様はとても喜びます。

もっと聞きたいと仰って激しく手を動かして笑うのです。

「ジゼル、まだ先は長いよ。ハネムーンはキャンセルしたけど休みはそのままだ。室内が好きな君のために。ずっとこの寝台に閉じ籠って遊ぼうね」

服も着なくていいしご飯もここで取るよと楽しそう。

10日間ほどあるお休みはずっとベッドで過ごすと仰っています。

そんな、なんで、と頭の中で驚きと恐怖で溢れてます。

「んああっ!」

いきなり奥へ指が深く刺されて背中をのけぞらせて一段と高い悲鳴。

「結婚っていいね。全部僕のに出来るから。これからはずっと僕のものだね」

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