35 / 67
第一章※本編
34
しおりを挟む
手を引くが、だめだった。
「…よ、と。はは、ふらふら。」
「お、おい。」
いつの間にか縄に手首が通ってる。
片側の紐を引っ張るだけでそれに振り回された。
もう片方の、空いた手でビスを掴もうと伸ばしたら縄のわっかに通されて簡単に両手を頭上に。
「さすがにこれだけ酔えば人並みだね。早さも力も。飲む時に気を付けた方がいいよ。」
「ふざけんな。おい。」
「舌が回ってないの気づいてる?」
「あ?」
「はは、いい格好。」
「い、いてぇ。おい、やめ、ろ。」
頭上に上げた手首を後頭部に無理やり曲げさせられて痛かった。
「暴れるからだよ。」
「このやろぉ、」
蹴ってやろうと足を振るが、それも縄に。
足首と手首を繋がれた。
「いてぇ!」
ギリギリ絞められてがに股に片足を広げられて、抵抗で突っ張らせると両の手首を引っ張るだけだ。
「おおっと、危ない。」
残った足で頭を狙って振ったのに。
ピンと張った縄に防がれた。
またそれも、手首と繋がれ、太ももを胴にくくられた。
胸に縄が交差する。
「縄が乳首に当たるようにしてあげる。」
何本もあるわけではない、一本の長いロープを使って手際がいい。
俺が縛られるんじゃないなら素直に感心しただろうが、今、餌食になってるのは俺だ。
ムカつくだけだ。
「くそがぁ…。」
「似合うね。」
ふう、と蝋燭を消された。
「見えないでしょ。僕は見えるけど。」
「やめ、ろ。」
動くと左右に揺れるだけだった。
「あまり動くとうっ血が残るよ。」
しゃっと微かな音。
指輪の、刃先を出す音だ。
刻まれるかと気持ちが怯んだ。
「な、」
声を出すが堪える。
媚びた震えた声だっからだ。
そんな素振り見せたくなかった。
びぃーっと布を裂く音がする。
太ももに外気が触れた。
「破りやがって。」
替えが一枚あるだけだ。
俺のサイズはなかなか手に入らない。
「先に縛っちゃったからねぇ。」
縄目に合わせた服だけが残った。
服とも言えない。
今はただの布切れ。
「少し硬いよ。こういうの意外と好きみたいだね。」
最後に服の一部分が残った股間にやわやわと手を当てている。
刃先を出したまま。
喉がひゅっと息を飲む。
布の上からわかる。
刃先でなぞってやがる。
縮むと思ったのに。
逆に、膨らんできた。
「な、何でだ?」
戸惑って声が出た。
「趣味だからじゃない?こういうのが。」
びっと服に引っ掻けて裂かれた。
中まで切られそうで恐ろしくなる。
歯が当たりそうなギリギリ。
指先で竿を摘まんで亀頭をやわやわと。
「あ、…くっ、」
「溜まってる。抜き足りないんじゃない?」
膨らむそれに、くっと笑ってるのがわかる。
「あ、やめ、」
恥ずかしく無様な格好。
足を閉じたくても動けば自分の手を引っ張るだけ。
「ひっ、」
刃先を恐れた俺はぎゅっと握られすくんだ。
腰がガクガクと震える。
いつの間にか、閉じた刃先。
それでも指輪をついたままごりごり刺激されて、反応してる。
「く、うぅっ、はぁ、あっ」
時折、縄や足を引っ張られ腕の圧迫に喘いだ。
「あ、あぁ、はあ、」
苦しいのに、苦しいだけじゃない。
じわじわ競り上がる。
「酒、飲む?あと、グラス一杯だけ残ってるよ。」
「…あ?」
息があがってツラい。
暗闇の中、するっとサイドテーブルの方へ寄って、ビスが飲んでいたグラスを見せびらかしてるようだ。
俺のグラスは空だったはずだ。
「楽になるよ?」
何が楽になるんだ。
回ってない頭は結論を出せずに止まった。
ぼさっとしてる内に鼻を押さえられた。
「あ、くる、しい。やめ、」
口だけ開けてパクパク喘いだら、水っぽいものに塞がれた。
「う、うう、あ、」
ごぼっと生ぬるい酒が口に注がれる。
「あ、はぁ、」
ぺちゃぺちゃと舐められて溺れる。
鼻の手を退かしてもらえず、自分の腕で固定した形の頭を自分で振って逃げることも出来ず。
恐らく、グラスが空になるまで続いた。
一気に流し込まれ、また上下がわからない浮遊感で動けなくなった。
自分で分かるほどの、呂律の回らない舌でやめてくれと頼んだ。
そこからがよくわからない。
覚えてるのは好きにされたってことだけだ。
しかも、気づいたらみっともなく喘いで快楽を求めていた。
「あ、ああっ、まて、ビス、」
やっと思い出して頭が冷えてきた。
名前を呼んで呼び掛けても返事はない。
黙って俺を弄ってる。
「苦しい、うう、あっ、あっ」
片足の固定が緩められた。
痺れて動かない。
酒のせいもある。
俺が今、どんな体勢かわからない。
頬にシーツの感触と自分の重み。
うつ伏せに寝かされてるのかと考え付く。
尻を上げてるのに気づき慌てて下げると、もとから入っていた指が深く刺さって叫んだ。
「ああっ!あ、あ!」
「刺激が足りなかった?」
「ち、ちが、あ、あ!」
自分で腰を振ったと思われた。
ぐいぐいと持ち上げられて尻を上げさせられる。
「うああっ!」
痛いと思うのに、竿が反応してる。
太ももの隙間から差し入れた手で弄られて気持ちいい。
俺の腹の中でぐにぐにと長い指が増えてる。
2本?3本?
中でしこりを潰す指と上を擦り、ぐぱぐぱと広げる指の存在が頭をガンガンに殴ってる。
バチバチと弾けて止まない。
「ああ!あ!やめ、い、イくからっ、」
逃げたくて体を捻るのに足がまだ痺れてる。
拘束をほどかれたのに意味がない。
竿に当たる指輪の冷たさが気持ちいい。
怖いのに。
胸に擦れる縄も擦りきれる感覚があるのに。
なんでこんなに。
なんでだ、そればかり。
あとは気持ちいいって喜んでる。
部屋が少し、白い。
閉じた雨戸の隙間が白っぽい。
夜明けが近いんだ。
涎を垂らしながらぼんやり思った。
「う、くっ、」
ビスの手に果てる。
「あ、あぁ、き、きもちいい、」
うわ言のように小さく呟いた。
くっと笑う、機嫌のいい声が小さく聞こえた。
「あ、あ!」
指を抜かれてぬめりを塗り込まれてる。
たぶん俺の、出した奴。
察したが、滑りのよくなったそこはまた気持ちよくなった。
「…ん、…あぁ、」
緩い刺激が続いた。
腰をあげてるのも気にならないくらい惚けてた。
自分から足を広げてきゅっきゅっと穴を締めて揺らす。
「おく、奥に、欲しい。ビスの、くれ。あ、ん、」
また指でえぐられたかった。
ぐるぐると入り口を指が荒くなぞって、むず痒いくすぐったさに体を震わせて喜んだ。
指が離れ身動きする気配に終わりなのかと不安になった。
「お、おい、ビス?やめるのか?嫌だ、やめるな。」
くく、とまた含み笑い。
入り口に指じゃない熱い物が当たる。
指より太い。
何かわからなかったが、何でもいい、入れて欲しいと口走った。
自分から腰を押し付けて、ねだった。
ずぶ、とゆっくり挿入される。
「あ、熱い、ああ、」
感じたことのない熱さに恐れて肉が締まった。
ビスのうめき声が聞こえた。
抜かれそうになり、頭を振った。
「い、いやだ、抜くなぁ、」
自分の腕に挟まった頭は大して揺らせない。
代わりと言うか、揺らした反動は足にきた。
尻を振って熱い棒を追った。
「…よ、と。はは、ふらふら。」
「お、おい。」
いつの間にか縄に手首が通ってる。
片側の紐を引っ張るだけでそれに振り回された。
もう片方の、空いた手でビスを掴もうと伸ばしたら縄のわっかに通されて簡単に両手を頭上に。
「さすがにこれだけ酔えば人並みだね。早さも力も。飲む時に気を付けた方がいいよ。」
「ふざけんな。おい。」
「舌が回ってないの気づいてる?」
「あ?」
「はは、いい格好。」
「い、いてぇ。おい、やめ、ろ。」
頭上に上げた手首を後頭部に無理やり曲げさせられて痛かった。
「暴れるからだよ。」
「このやろぉ、」
蹴ってやろうと足を振るが、それも縄に。
足首と手首を繋がれた。
「いてぇ!」
ギリギリ絞められてがに股に片足を広げられて、抵抗で突っ張らせると両の手首を引っ張るだけだ。
「おおっと、危ない。」
残った足で頭を狙って振ったのに。
ピンと張った縄に防がれた。
またそれも、手首と繋がれ、太ももを胴にくくられた。
胸に縄が交差する。
「縄が乳首に当たるようにしてあげる。」
何本もあるわけではない、一本の長いロープを使って手際がいい。
俺が縛られるんじゃないなら素直に感心しただろうが、今、餌食になってるのは俺だ。
ムカつくだけだ。
「くそがぁ…。」
「似合うね。」
ふう、と蝋燭を消された。
「見えないでしょ。僕は見えるけど。」
「やめ、ろ。」
動くと左右に揺れるだけだった。
「あまり動くとうっ血が残るよ。」
しゃっと微かな音。
指輪の、刃先を出す音だ。
刻まれるかと気持ちが怯んだ。
「な、」
声を出すが堪える。
媚びた震えた声だっからだ。
そんな素振り見せたくなかった。
びぃーっと布を裂く音がする。
太ももに外気が触れた。
「破りやがって。」
替えが一枚あるだけだ。
俺のサイズはなかなか手に入らない。
「先に縛っちゃったからねぇ。」
縄目に合わせた服だけが残った。
服とも言えない。
今はただの布切れ。
「少し硬いよ。こういうの意外と好きみたいだね。」
最後に服の一部分が残った股間にやわやわと手を当てている。
刃先を出したまま。
喉がひゅっと息を飲む。
布の上からわかる。
刃先でなぞってやがる。
縮むと思ったのに。
逆に、膨らんできた。
「な、何でだ?」
戸惑って声が出た。
「趣味だからじゃない?こういうのが。」
びっと服に引っ掻けて裂かれた。
中まで切られそうで恐ろしくなる。
歯が当たりそうなギリギリ。
指先で竿を摘まんで亀頭をやわやわと。
「あ、…くっ、」
「溜まってる。抜き足りないんじゃない?」
膨らむそれに、くっと笑ってるのがわかる。
「あ、やめ、」
恥ずかしく無様な格好。
足を閉じたくても動けば自分の手を引っ張るだけ。
「ひっ、」
刃先を恐れた俺はぎゅっと握られすくんだ。
腰がガクガクと震える。
いつの間にか、閉じた刃先。
それでも指輪をついたままごりごり刺激されて、反応してる。
「く、うぅっ、はぁ、あっ」
時折、縄や足を引っ張られ腕の圧迫に喘いだ。
「あ、あぁ、はあ、」
苦しいのに、苦しいだけじゃない。
じわじわ競り上がる。
「酒、飲む?あと、グラス一杯だけ残ってるよ。」
「…あ?」
息があがってツラい。
暗闇の中、するっとサイドテーブルの方へ寄って、ビスが飲んでいたグラスを見せびらかしてるようだ。
俺のグラスは空だったはずだ。
「楽になるよ?」
何が楽になるんだ。
回ってない頭は結論を出せずに止まった。
ぼさっとしてる内に鼻を押さえられた。
「あ、くる、しい。やめ、」
口だけ開けてパクパク喘いだら、水っぽいものに塞がれた。
「う、うう、あ、」
ごぼっと生ぬるい酒が口に注がれる。
「あ、はぁ、」
ぺちゃぺちゃと舐められて溺れる。
鼻の手を退かしてもらえず、自分の腕で固定した形の頭を自分で振って逃げることも出来ず。
恐らく、グラスが空になるまで続いた。
一気に流し込まれ、また上下がわからない浮遊感で動けなくなった。
自分で分かるほどの、呂律の回らない舌でやめてくれと頼んだ。
そこからがよくわからない。
覚えてるのは好きにされたってことだけだ。
しかも、気づいたらみっともなく喘いで快楽を求めていた。
「あ、ああっ、まて、ビス、」
やっと思い出して頭が冷えてきた。
名前を呼んで呼び掛けても返事はない。
黙って俺を弄ってる。
「苦しい、うう、あっ、あっ」
片足の固定が緩められた。
痺れて動かない。
酒のせいもある。
俺が今、どんな体勢かわからない。
頬にシーツの感触と自分の重み。
うつ伏せに寝かされてるのかと考え付く。
尻を上げてるのに気づき慌てて下げると、もとから入っていた指が深く刺さって叫んだ。
「ああっ!あ、あ!」
「刺激が足りなかった?」
「ち、ちが、あ、あ!」
自分で腰を振ったと思われた。
ぐいぐいと持ち上げられて尻を上げさせられる。
「うああっ!」
痛いと思うのに、竿が反応してる。
太ももの隙間から差し入れた手で弄られて気持ちいい。
俺の腹の中でぐにぐにと長い指が増えてる。
2本?3本?
中でしこりを潰す指と上を擦り、ぐぱぐぱと広げる指の存在が頭をガンガンに殴ってる。
バチバチと弾けて止まない。
「ああ!あ!やめ、い、イくからっ、」
逃げたくて体を捻るのに足がまだ痺れてる。
拘束をほどかれたのに意味がない。
竿に当たる指輪の冷たさが気持ちいい。
怖いのに。
胸に擦れる縄も擦りきれる感覚があるのに。
なんでこんなに。
なんでだ、そればかり。
あとは気持ちいいって喜んでる。
部屋が少し、白い。
閉じた雨戸の隙間が白っぽい。
夜明けが近いんだ。
涎を垂らしながらぼんやり思った。
「う、くっ、」
ビスの手に果てる。
「あ、あぁ、き、きもちいい、」
うわ言のように小さく呟いた。
くっと笑う、機嫌のいい声が小さく聞こえた。
「あ、あ!」
指を抜かれてぬめりを塗り込まれてる。
たぶん俺の、出した奴。
察したが、滑りのよくなったそこはまた気持ちよくなった。
「…ん、…あぁ、」
緩い刺激が続いた。
腰をあげてるのも気にならないくらい惚けてた。
自分から足を広げてきゅっきゅっと穴を締めて揺らす。
「おく、奥に、欲しい。ビスの、くれ。あ、ん、」
また指でえぐられたかった。
ぐるぐると入り口を指が荒くなぞって、むず痒いくすぐったさに体を震わせて喜んだ。
指が離れ身動きする気配に終わりなのかと不安になった。
「お、おい、ビス?やめるのか?嫌だ、やめるな。」
くく、とまた含み笑い。
入り口に指じゃない熱い物が当たる。
指より太い。
何かわからなかったが、何でもいい、入れて欲しいと口走った。
自分から腰を押し付けて、ねだった。
ずぶ、とゆっくり挿入される。
「あ、熱い、ああ、」
感じたことのない熱さに恐れて肉が締まった。
ビスのうめき声が聞こえた。
抜かれそうになり、頭を振った。
「い、いやだ、抜くなぁ、」
自分の腕に挟まった頭は大して揺らせない。
代わりと言うか、揺らした反動は足にきた。
尻を振って熱い棒を追った。
0
お気に入りに追加
176
あなたにおすすめの小説
ハンターがマッサージ?で堕とされちゃう話
あずき
BL
【登場人物】ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ハンター ライト(17)
???? アル(20)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
後半のキャラ崩壊は許してください;;

真面目系委員長の同室は王道転校生⁉~王道受けの横で適度に巻き込まれて行きます~
シキ
BL
全寮制学園モノBL。
倉科誠は真面目で平凡な目立たない学級委員長だった。そう、だった。季節外れの王道転入生が来るまでは……。
倉科の通う私立藤咲学園は山奥に位置する全寮制男子高校だ。外界と隔絶されたそこでは美形生徒が信奉され、親衛隊が作られ、生徒会には俺様会長やクール系副会長が在籍する王道学園と呼ぶに相応しいであろう場所。そんな学園に一人の転入生がやってくる。破天荒な美少年の彼を中心に巻き起こる騒動に同室・同クラスな委員長も巻き込まれていき……?
真面目で平凡()な学級委員長が王道転入生くんに巻き込まれ何だかんだ総受けする青春系ラブストーリー。
一部固定CP(副会長×王道転入生)もいつつ、基本は主人公総受けです。
こちらは個人サイトで数年前に連載していて、途中だったお話です。
今度こそ完走させてあげたいと思いたってこちらで加筆修正して再連載させていただいています。
当時の企画で書いた番外編なども掲載させていただきますが、生暖かく見守ってください。

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
美人に告白されたがまたいつもの嫌がらせかと思ったので適当にOKした
亜桜黄身
BL
俺の学校では俺に付き合ってほしいと言う罰ゲームが流行ってる。
カースト底辺の卑屈くんがカースト頂点の強気ド美人敬語攻めと付き合う話。
(悪役モブ♀が出てきます)
(他サイトに2021年〜掲載済)



ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる