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爪を磨いだ娘
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「……アレシアとご嫡男は想い合っているのか?」
新しく届いた手紙。
今は答えられないと用件をはぐらかし続け、とうとう返答の遅さに業を煮やした嫡男はアレシアへの想いを分厚い便箋の束に込めて送ってきた。
知らなかったことに驚いて使用人にアレシアの部屋から嫡男との繋がりを探すように命令するとたくさんの手紙が出てきた。
会えて嬉しい、姉より愛してる、いつも特別扱いされて愛を感じると若い情熱的な内容。
そして贈り物もたくさん見つかった。
グロッサが受け取っていたものよりも高価な貴金属。
頭に来た。
二歳差のアレシアは今年、成人したばかり。
グロッサの婚約はその二年前。
一年の婚約期間は過ぎて輿入れを催促したら、本人から今は足場作りのためにまだ婚姻を待ってほしいと頼まれた。
グロッサは気にした風もなく、準備に時間をかけられるからいいのではと妻もゆったりと受け入れていた。
前回も不満があるのに。
今回もグロッサと妻の態度から、あちらからの婚約解消を穏やかに受け入れて姉妹の入れ換えの話を進めるつもりだったが、本当は今年かグロッサの輿入れの予定だったんだ。
なのに、これはなんだ?
手紙の日を遡れば一年前から?
姉の婚約者に?
どういうことだ。
そんな娘だったかと直ぐ様アレシアの部屋の扉を叩いた。
「アレシア!出て来なさい!」
しつこく怒鳴り続け、私の剣幕に屋敷中から使用人達が集まり、妻も駆けつけた。
向かいの部屋のグロッサも驚いて部屋を開けて私を見つめていた。
「開けろ!」
鍵を持ってこいと言うのに妻がだめだと制した。
「今のあなたは獣です」
ピシャリと言い捨てて使用人に開けるなと言う。
「落ち着かれてからお会いなさいませ。私もご一緒いたします」
圧を込めた妻の態度に気圧された。
それに納得もある。
今顔を見たらひっぱたきそうだ。
妻の采配で使用人達は散らばり、向かいのグロッサの部屋を見ると開いていた扉はまた閉まっていた。
次の日には公爵家のご当主と嫡男が訪ねてきた。
「お二人はいかがお過ごしか?今回のことで姉君には申し訳ないと思うが、政略的には変わらないし、想いの通じ合った者同士の方が良かろう」
利点はあると当主が言うと嫡男も頷く。
私はアレシアと嫡男、どちらも腹が立つ。
こそこそとグロッサを差し置いて互いの想いを確認して、今さら言い出したことに。
グロッサは適齢期だと言うのに。
せめて一年前に言えばよかったんだ。
これからまた輿入れ先の選定をやり直して、娘の気持ちも考えてやらねばならない。
グロッサのことなど何も考えていない目の前の二人の男に、育て損なったアレシアは勝手に持っていけと心の中で罵っていたが、あれもやはり私の可愛い娘だ。
伯爵家のスペアの嫁になるように育てたので高位とのやり取りはグロッサに比べれば、学びと経験が浅く苦労することは分かってる。
それが心苦しかった。
「二人と今後の話し合いをさせてほしい。姉君にこちらから補償も出したい」
望みを聞きたいと当主が言う。
二人には昨日のうちに公爵家の来訪を伝えていた。
いつまでも引きこもっていては話し合いにもならない。
明日、全ての答えを出すと。
私が呼べば二人とも妻の付き添いで部屋に訪れる。
手を二つ叩くと間を置いて応接室の扉はノックが鳴る。
華やかな妻を先頭に公爵家へ会うのに相応しい装いの二人が並んでいた。
久々の娘達の顔にほっとするのと気遣いの心苦しさと怒りが複雑だ。
妻とグロッサは三人がけのソファーに二人で腰かける。
遅れてアレシアも。
「アレシア」
頬を染めた嫡男の呼び掛けにビクッと肩を揺らし、いつもよりギクシャクと曖昧な笑みを浮かべて末席の椅子に腰かけた。
それが大それたことをしたと怯えてるように見えて眉に力が入る。
こうなると分からず、姉の婚約者に近づきあんな高価なものをねだったのだろうか。
欲に任せて気ままに振る舞ったのかと思えて社交性の高さを評価していたが間違いだったかと失望した。
「姉君、今回はすまない。息子の相愛の相手は君ではなく妹御だ。こちらの勝手なので慰謝料は相応に払おう」
「二年も婚約して反故にされました。私への心ない噂が必ず出ますので対応をお願いしたいと思っております」
それと公爵家に見合った慰謝料の数字を提示し、対応を仕損じた場合の補填も付け足す。
「女の一生がかかっておりますのでこのくらいは必ず。公爵家なら容易いことでこざいましょう?でも今のは私へのもの。伯爵家への慰謝料とは別にご用意くださいませ。共同事業の案件で年間利益の振り当てがまだ未定のものがございましたわよね?お父様、お勧めしたい案件がございますの」
淡々と話すが、臆することもなく挑戦的な物言いで扇の下は笑みを浮かべていた。
惜しい。
実に惜しい。
当主も同じらしく勿体ないと目にグロッサへの評価が浮かんでいた。
「今後、どちらに輿入れされるかで我が家は左右されそうだ。姉君の新しい輿入れ先に口添えをさせてほしい。必ず満足させると約束する」
「まあ、ありがたいことです。ぜひお引き立てくださいませ」
「今後とも我が家とは懇意に。グロッサ嬢」
当主の笑みにグロッサは諾と弧を描いた目だけで返事を返した。
「グロッサ嬢との婚約解消はこれで終えてよろしいか?では改めて妹のアレシア嬢」
一目見て失望を浮かべた当主の視線。
グロッサとは反対にアレシアは怯えて涙ぐんでいる。
「公爵家の輿入れはよろしいかな?学びが必要なようなので家庭教師をこちらから派遣する」
「はいっ、父上!ありがとうございます!」
アレシアが答える前に嫡男は喜んで答えて、すぐに立ち上がり側へ駆け寄った。
「僕と結婚できるんだよ!」
「いいえ、少々気が早いようですわ。父は何も申しておりませんのよ?」
空いた椅子を扇でさして、元婚約者へ冷たく座るように促した。
無表情な娘と違い、嫡男はきつく睨み返して怒りに震えた。
「君は、もう婚約者ではないのに。相変わらず横柄な、」
「横柄だと?」
私の娘に?
グロッサは気高く才のあふれた自慢の娘だ。
「そうですよ、グロッサ嬢は父上や回りには大人しく見せるけど他人を馬鹿にしています。失礼な態度は年の近い貴族からは嫌われているんですよ。グロッサ嬢を贔屓するあなたはご存知ないでしょう?」
態度に腹の立つ。
娘を見下し軽んじることも。
私は我が国の貴族の中で、最も歴史の古い伯爵家の当主だ。
嫡男というだけのまだ跡の継いでいない男に“あなた”と軽く見られることは受け入れがたい。
「軽々しいこと。地位の違いはあれど我が家より古く続いた家はございませんのよ?敬意を払ってくださいませ。それだから私はあなた様のもとで苦労させられましたわ」
私よりも先にグロッサはすかさず口を挟む。
ふ、と鼻であしらい底冷えする怒気を露にした。
「私としましては婚約解消は願ったり叶ったりですわ。あなた様から個人的な贈り物を頂いたこともありませんが、最後に素敵な贈り物をありがとうございます」
「は?」
今まで見せた贈り物はなんだったのだ。
「……なんだと?」
驚く私と違い、当主は青ざめた。
「ご当主、今までの私へのお心遣いを感謝いたします」
私へ見せたものは全て当主が公爵家の商会を通して定期販売で贈られたものだと私へ説明し、嫡男自ら送ったものではないと言う。
「時期ごとにまとめて販売する貴金属ですから、他の方々といつもお揃いでしたの」
呆れた。
伯爵家の私でさえ婚約中の妻には全て手ずから選んでオーダーメイドしていた。
この男は親に任せて、しかも家の商会を通して他の客と同じ扱いをしていたのか。
「いや、その他に毎月それなりに高額な貴金属を買っていたはずだ。まさか、全て」
アレシアへと視線が集まる。
青ざめてパクパクと口を開けていた。
新しく届いた手紙。
今は答えられないと用件をはぐらかし続け、とうとう返答の遅さに業を煮やした嫡男はアレシアへの想いを分厚い便箋の束に込めて送ってきた。
知らなかったことに驚いて使用人にアレシアの部屋から嫡男との繋がりを探すように命令するとたくさんの手紙が出てきた。
会えて嬉しい、姉より愛してる、いつも特別扱いされて愛を感じると若い情熱的な内容。
そして贈り物もたくさん見つかった。
グロッサが受け取っていたものよりも高価な貴金属。
頭に来た。
二歳差のアレシアは今年、成人したばかり。
グロッサの婚約はその二年前。
一年の婚約期間は過ぎて輿入れを催促したら、本人から今は足場作りのためにまだ婚姻を待ってほしいと頼まれた。
グロッサは気にした風もなく、準備に時間をかけられるからいいのではと妻もゆったりと受け入れていた。
前回も不満があるのに。
今回もグロッサと妻の態度から、あちらからの婚約解消を穏やかに受け入れて姉妹の入れ換えの話を進めるつもりだったが、本当は今年かグロッサの輿入れの予定だったんだ。
なのに、これはなんだ?
手紙の日を遡れば一年前から?
姉の婚約者に?
どういうことだ。
そんな娘だったかと直ぐ様アレシアの部屋の扉を叩いた。
「アレシア!出て来なさい!」
しつこく怒鳴り続け、私の剣幕に屋敷中から使用人達が集まり、妻も駆けつけた。
向かいの部屋のグロッサも驚いて部屋を開けて私を見つめていた。
「開けろ!」
鍵を持ってこいと言うのに妻がだめだと制した。
「今のあなたは獣です」
ピシャリと言い捨てて使用人に開けるなと言う。
「落ち着かれてからお会いなさいませ。私もご一緒いたします」
圧を込めた妻の態度に気圧された。
それに納得もある。
今顔を見たらひっぱたきそうだ。
妻の采配で使用人達は散らばり、向かいのグロッサの部屋を見ると開いていた扉はまた閉まっていた。
次の日には公爵家のご当主と嫡男が訪ねてきた。
「お二人はいかがお過ごしか?今回のことで姉君には申し訳ないと思うが、政略的には変わらないし、想いの通じ合った者同士の方が良かろう」
利点はあると当主が言うと嫡男も頷く。
私はアレシアと嫡男、どちらも腹が立つ。
こそこそとグロッサを差し置いて互いの想いを確認して、今さら言い出したことに。
グロッサは適齢期だと言うのに。
せめて一年前に言えばよかったんだ。
これからまた輿入れ先の選定をやり直して、娘の気持ちも考えてやらねばならない。
グロッサのことなど何も考えていない目の前の二人の男に、育て損なったアレシアは勝手に持っていけと心の中で罵っていたが、あれもやはり私の可愛い娘だ。
伯爵家のスペアの嫁になるように育てたので高位とのやり取りはグロッサに比べれば、学びと経験が浅く苦労することは分かってる。
それが心苦しかった。
「二人と今後の話し合いをさせてほしい。姉君にこちらから補償も出したい」
望みを聞きたいと当主が言う。
二人には昨日のうちに公爵家の来訪を伝えていた。
いつまでも引きこもっていては話し合いにもならない。
明日、全ての答えを出すと。
私が呼べば二人とも妻の付き添いで部屋に訪れる。
手を二つ叩くと間を置いて応接室の扉はノックが鳴る。
華やかな妻を先頭に公爵家へ会うのに相応しい装いの二人が並んでいた。
久々の娘達の顔にほっとするのと気遣いの心苦しさと怒りが複雑だ。
妻とグロッサは三人がけのソファーに二人で腰かける。
遅れてアレシアも。
「アレシア」
頬を染めた嫡男の呼び掛けにビクッと肩を揺らし、いつもよりギクシャクと曖昧な笑みを浮かべて末席の椅子に腰かけた。
それが大それたことをしたと怯えてるように見えて眉に力が入る。
こうなると分からず、姉の婚約者に近づきあんな高価なものをねだったのだろうか。
欲に任せて気ままに振る舞ったのかと思えて社交性の高さを評価していたが間違いだったかと失望した。
「姉君、今回はすまない。息子の相愛の相手は君ではなく妹御だ。こちらの勝手なので慰謝料は相応に払おう」
「二年も婚約して反故にされました。私への心ない噂が必ず出ますので対応をお願いしたいと思っております」
それと公爵家に見合った慰謝料の数字を提示し、対応を仕損じた場合の補填も付け足す。
「女の一生がかかっておりますのでこのくらいは必ず。公爵家なら容易いことでこざいましょう?でも今のは私へのもの。伯爵家への慰謝料とは別にご用意くださいませ。共同事業の案件で年間利益の振り当てがまだ未定のものがございましたわよね?お父様、お勧めしたい案件がございますの」
淡々と話すが、臆することもなく挑戦的な物言いで扇の下は笑みを浮かべていた。
惜しい。
実に惜しい。
当主も同じらしく勿体ないと目にグロッサへの評価が浮かんでいた。
「今後、どちらに輿入れされるかで我が家は左右されそうだ。姉君の新しい輿入れ先に口添えをさせてほしい。必ず満足させると約束する」
「まあ、ありがたいことです。ぜひお引き立てくださいませ」
「今後とも我が家とは懇意に。グロッサ嬢」
当主の笑みにグロッサは諾と弧を描いた目だけで返事を返した。
「グロッサ嬢との婚約解消はこれで終えてよろしいか?では改めて妹のアレシア嬢」
一目見て失望を浮かべた当主の視線。
グロッサとは反対にアレシアは怯えて涙ぐんでいる。
「公爵家の輿入れはよろしいかな?学びが必要なようなので家庭教師をこちらから派遣する」
「はいっ、父上!ありがとうございます!」
アレシアが答える前に嫡男は喜んで答えて、すぐに立ち上がり側へ駆け寄った。
「僕と結婚できるんだよ!」
「いいえ、少々気が早いようですわ。父は何も申しておりませんのよ?」
空いた椅子を扇でさして、元婚約者へ冷たく座るように促した。
無表情な娘と違い、嫡男はきつく睨み返して怒りに震えた。
「君は、もう婚約者ではないのに。相変わらず横柄な、」
「横柄だと?」
私の娘に?
グロッサは気高く才のあふれた自慢の娘だ。
「そうですよ、グロッサ嬢は父上や回りには大人しく見せるけど他人を馬鹿にしています。失礼な態度は年の近い貴族からは嫌われているんですよ。グロッサ嬢を贔屓するあなたはご存知ないでしょう?」
態度に腹の立つ。
娘を見下し軽んじることも。
私は我が国の貴族の中で、最も歴史の古い伯爵家の当主だ。
嫡男というだけのまだ跡の継いでいない男に“あなた”と軽く見られることは受け入れがたい。
「軽々しいこと。地位の違いはあれど我が家より古く続いた家はございませんのよ?敬意を払ってくださいませ。それだから私はあなた様のもとで苦労させられましたわ」
私よりも先にグロッサはすかさず口を挟む。
ふ、と鼻であしらい底冷えする怒気を露にした。
「私としましては婚約解消は願ったり叶ったりですわ。あなた様から個人的な贈り物を頂いたこともありませんが、最後に素敵な贈り物をありがとうございます」
「は?」
今まで見せた贈り物はなんだったのだ。
「……なんだと?」
驚く私と違い、当主は青ざめた。
「ご当主、今までの私へのお心遣いを感謝いたします」
私へ見せたものは全て当主が公爵家の商会を通して定期販売で贈られたものだと私へ説明し、嫡男自ら送ったものではないと言う。
「時期ごとにまとめて販売する貴金属ですから、他の方々といつもお揃いでしたの」
呆れた。
伯爵家の私でさえ婚約中の妻には全て手ずから選んでオーダーメイドしていた。
この男は親に任せて、しかも家の商会を通して他の客と同じ扱いをしていたのか。
「いや、その他に毎月それなりに高額な貴金属を買っていたはずだ。まさか、全て」
アレシアへと視線が集まる。
青ざめてパクパクと口を開けていた。
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