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縄と鞭
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夫人が窓から注ぐ日差しを見つめ日の高さを確認すると頷いた。
「支度をするわ」
「はい」
ぱっとエヴがソファーから飛び出して二つに分かれた面頬を取ってくると夫人に差し出す。
夫人は顔に当ててエヴが後ろからベルトの調整を行う。
「腰垂れもお願い」
「はーい」
立ち上がると男物の短い腰垂れの下に革の長い垂れをくぐらせて前後に垂らし、エヴが持って支えていると手早く腰の両端を結んだ。
手で軽く太ももの辺りのシワを伸ばすとエヴの目視を受けながらゆっくり回転する。
「いいかしら?」
「はい」
くるぶしまである長さの革物のスカート。
両端にスリットが深く入り動きやすそうだ。
エヴのは身体に一周回った筒形で膝下の長さのスカート状。
夫人のは腰からくるぶしまでの長さの革物が二枚重ねた形状。
間を置かず、すぐにアグネリアの来訪があり、夫人の姿を見て頭を下げた。
「奥様、お支度に間に合わず申し訳ありません」
「いいえ、予定よりかなり早く来てくれて助かったわ。事情は聞いてるわね?」
「はい」
「支度は気にしなくていいわ。エヴにして欲しかったから。さて行くわよ、エヴ。グリーブス団長もいらっしゃる?彼らのお迎えに」
エヴが行くならと答えて貴人牢へ向かう。
通路にはヤンとダリウス、トリスとモルガナが行儀よく待っていた。
「同行に来るのはハーピィのトリスだったわね?」
「はい。ワルキューレ様のお伴が出来ることは幸いです」
深々と頭を下げた。
「気質だけの人族よ。それより面倒な令嬢の世話役を任せるわ。伴侶を借りるわよ、モルガナ」
モルガナは名を呼ばれた喜びから顔を真っ赤にしてまた羽根がバサッと大きく羽ばたく。
「モルガナ、ヤンとダリウスは途中で待機しなさい。大勢で行くと邪魔だわ」
了承に三人は頷いて一礼をする。
行く前に、アグネリアが肩に重ね巻きしたロープをかけて腰に短めの乗馬鞭を挟んでいたことに気づいて目をそらした。
大きめの通路から分断されて狭い通路に差し掛かるところで二手に別れた。
奥から反響して声が聞こえてくる。
「怒鳴り声が聞こえます」
「…聞こえないわ」
夫人に告げると首をかしげたが、団長は人狼だから耳がいいんですとエヴが自慢気に答えて苦笑いをこぼした。
牢が近くなると騒ぐ声が大きくなった。
「いや!ここにいたいの!」
「ペリエ!こんな危険なところにいてはいけない!ジェラルド伯にいつまでもご迷惑をおかけするな!」
「宰相!王家の血を継ぐ我が姪に命令などするな!」
「大公!先程から邪魔ばかりされないでください!これは父と娘の話です!」
「お前よりペリエの血の方が気高い!命令する立場と思うな!」
三人の騒ぐ声にジェラルド伯は頭が痛いようで項垂れてこめかみを揉んでいた。
側にはブラウンと他の数人の団員を従えて、ロバート殿は腕を組んでその様子を黙って見つめる。
時折、ブラウンと小声で会話しているのが見えた。
「長いね。もう半刻かな?」
「たちましたね。もう令嬢のお荷物の積載は済みましたので、あとはご本人のみなんですがねぇ」
こそこそと話す内容をこっそり拾って驚きと呆れで眉をしかめた。
夫人はさっさとロバート殿の横を通りすぎてジェラルド伯の側へ向かう。
「ロバート、大変みたいね」
「少し手間ですね」
通りすぎる前に背の高いロバート殿の胸に軽く拳を当てて労いを見せていた。
「ジェラルド、まだ揉めているの?」
疲れた気配を漂わせるジェラルド伯へ進み、すっと横に並ぶと小声で話しかける。
「ベイリーフ、待たせてすまない」
項垂れて頭を押さえたまま答える。
「構わないわ。頭痛?」
「少し」
そう言いながら隣に立つ夫人の肩に軽く手を乗せてため息を吐く。
寄りかかるわけではないがそうすると落ち着くようだ。
「あとは私に任せてもらっていいかしら?」
お返しにジェラルド伯の背中に軽く拳を当てて曲がった背筋を伸ばせと気合いを入れている。
「手荒にするな」
「あら、多少はね?」
「…分かった」
武官同士の会話のような、二人のあっさりしたやり取りに興味から目が離せない。
アグネリアを従えて前に進み出る。
「待て、縄を何に使う気だ」
「捕獲よ」
一瞬、従うアグネリアの肩に乗った縄にぎょっとして夫人を引き留めた。
「預かる」
アグネリアから縄を取り上げてまた肩を押し出す。
「必要と判断したら渡す」
「すぐお願いね」
鞭には気づかず怒鳴り合う三人へ声をかけた。
「お三方、出立のお時間です」
「なんだ、お前は?女?そっちは、鬼人か?」
また大公が尊大な態度で立ち塞がる小柄な夫人と男並みの体格のアグネリアを一瞥する。
「ご令嬢の護衛に参りました」
じろじろとねめつけて不満そうに顔を歪めた。
「私共はクレイン辺境伯私兵団のうちの護衛専門の団になります。兵団団長のベイリーフ・クレインです。こちらは副官のアグネリア。こちらは世話役のトリス。護衛にもなりますので、」
「クレインだと?クレインの、何者だ?」
「妻になります」
そう告げると大公は天井を見上げて激しく哄笑した。
「そうか!そうか!王都に連れてこないはずだ!こんな格好で、面で顔を隠さねばならないような奥方か!」
バキッとジェラルド伯とロバート殿、エヴ、他の団員らの強化で辺りが眩しくなる。
「う、眩し、無礼な!」
「出立のお時間です。ご案内いたします。ご令嬢、ご了承願えますか?」
目元の面を上にずらすとエヴそっくりの顔立ちにペリエ嬢は手を合わせて見とれた。
「あの方の、お母様…!」
「娘がご令嬢を泣かせたと気に病んでおりました。そちらにおりますので、良ければお話を」
「どこ!?」
「お姫様ぁ、ここでーす」
他の団員より小柄なエヴは人波の後ろから手を振っている。
回りが通路の端に寄って道を開けて二人を会わせる。
「ごめんね、お姫様。嫌なこと言って泣かせちゃって。平和になったらまた遊びに来てね?お友だちでいてくださいね?」
「そんな、そう言ってくれて、う、嬉しいわ。もともと悪いのは私だから、ごめんなさい。ねえ、お願い!ここに残りたいの!お父様やクレイン伯に口添えをしてほしいの!」
「え?だめですよ?見張りや世話人とか、人を割けないです。まだこれから近隣でスタンビートが起こるから危ないし、もし砦内に何かあったらお姫様ひとり優先して助けるの無理ですもん」
「ここで、反省させてよぉ、他の連れていた者は残ってるんでしょう?」
「反省なら安全なところでお願いします。ここは戦うための場所ですから。お連れの侍女達は料理番の下ごしらえ、私兵の皆さんは街道の荷運びに従事してます。皆、罪滅ぼしのお仕事を与えました」
「わ、私もするわよぉ。今はひとりでこうやって着替えも出来るし身支度も出来るから」
「だめ、お姫様には危ないから。それにお父様がお迎えに来られてます。危険なのにわざわざ。一緒に帰ってください」
エヴがぴしゃりと拒否するとメソメソ泣いてしがみつく。
「だって、ここの人達と話すと居心地いいんだもの。あんなことしたのに、ラウルと仲がいいって言ってたのに。世話役のメリーは、荒いけど気遣ってくれるし。見張りのジョブとジャルは私のことど根性姫なんてあだ名つけて、毎日親しくするのよ?」
クレイン特有の人間味にほだされたのか。
世話好きで穏やかな彼らになつくのは分かる。
うちの団の奴らもハマっていっている。
「私はあなたの側にいたいの。好きなのよ」
「私より、弱い人はだめです。怪我をさせますから」
昨日、死ぬかもしれないような怪我人を出したと項垂れて答えた。
「お願いします。安全な所に行ってください」
「これ以上、嫌がったら我が儘?」
「今も充分我が儘です」
そう言うとお互いに苦笑いを浮かべる。
見張りの男がおずおずと寄ってペリエ嬢へ声をかけた。
「また来てください。今度は街を観光したり、旨いもの食ったり。この中ばっかりじゃ飽きたでしょ?ラウル達のことはもういいとは言えないけど、お姫さんが、悪かったって思ってるのは、側にいて分かりました。もう、本当にしちゃいけませんよ?お願いします」
気をつけて帰ってくださいと頭を下げた。
こちらの二人は仲良く過ごすのに、あちらは揉めていた。
「支度をするわ」
「はい」
ぱっとエヴがソファーから飛び出して二つに分かれた面頬を取ってくると夫人に差し出す。
夫人は顔に当ててエヴが後ろからベルトの調整を行う。
「腰垂れもお願い」
「はーい」
立ち上がると男物の短い腰垂れの下に革の長い垂れをくぐらせて前後に垂らし、エヴが持って支えていると手早く腰の両端を結んだ。
手で軽く太ももの辺りのシワを伸ばすとエヴの目視を受けながらゆっくり回転する。
「いいかしら?」
「はい」
くるぶしまである長さの革物のスカート。
両端にスリットが深く入り動きやすそうだ。
エヴのは身体に一周回った筒形で膝下の長さのスカート状。
夫人のは腰からくるぶしまでの長さの革物が二枚重ねた形状。
間を置かず、すぐにアグネリアの来訪があり、夫人の姿を見て頭を下げた。
「奥様、お支度に間に合わず申し訳ありません」
「いいえ、予定よりかなり早く来てくれて助かったわ。事情は聞いてるわね?」
「はい」
「支度は気にしなくていいわ。エヴにして欲しかったから。さて行くわよ、エヴ。グリーブス団長もいらっしゃる?彼らのお迎えに」
エヴが行くならと答えて貴人牢へ向かう。
通路にはヤンとダリウス、トリスとモルガナが行儀よく待っていた。
「同行に来るのはハーピィのトリスだったわね?」
「はい。ワルキューレ様のお伴が出来ることは幸いです」
深々と頭を下げた。
「気質だけの人族よ。それより面倒な令嬢の世話役を任せるわ。伴侶を借りるわよ、モルガナ」
モルガナは名を呼ばれた喜びから顔を真っ赤にしてまた羽根がバサッと大きく羽ばたく。
「モルガナ、ヤンとダリウスは途中で待機しなさい。大勢で行くと邪魔だわ」
了承に三人は頷いて一礼をする。
行く前に、アグネリアが肩に重ね巻きしたロープをかけて腰に短めの乗馬鞭を挟んでいたことに気づいて目をそらした。
大きめの通路から分断されて狭い通路に差し掛かるところで二手に別れた。
奥から反響して声が聞こえてくる。
「怒鳴り声が聞こえます」
「…聞こえないわ」
夫人に告げると首をかしげたが、団長は人狼だから耳がいいんですとエヴが自慢気に答えて苦笑いをこぼした。
牢が近くなると騒ぐ声が大きくなった。
「いや!ここにいたいの!」
「ペリエ!こんな危険なところにいてはいけない!ジェラルド伯にいつまでもご迷惑をおかけするな!」
「宰相!王家の血を継ぐ我が姪に命令などするな!」
「大公!先程から邪魔ばかりされないでください!これは父と娘の話です!」
「お前よりペリエの血の方が気高い!命令する立場と思うな!」
三人の騒ぐ声にジェラルド伯は頭が痛いようで項垂れてこめかみを揉んでいた。
側にはブラウンと他の数人の団員を従えて、ロバート殿は腕を組んでその様子を黙って見つめる。
時折、ブラウンと小声で会話しているのが見えた。
「長いね。もう半刻かな?」
「たちましたね。もう令嬢のお荷物の積載は済みましたので、あとはご本人のみなんですがねぇ」
こそこそと話す内容をこっそり拾って驚きと呆れで眉をしかめた。
夫人はさっさとロバート殿の横を通りすぎてジェラルド伯の側へ向かう。
「ロバート、大変みたいね」
「少し手間ですね」
通りすぎる前に背の高いロバート殿の胸に軽く拳を当てて労いを見せていた。
「ジェラルド、まだ揉めているの?」
疲れた気配を漂わせるジェラルド伯へ進み、すっと横に並ぶと小声で話しかける。
「ベイリーフ、待たせてすまない」
項垂れて頭を押さえたまま答える。
「構わないわ。頭痛?」
「少し」
そう言いながら隣に立つ夫人の肩に軽く手を乗せてため息を吐く。
寄りかかるわけではないがそうすると落ち着くようだ。
「あとは私に任せてもらっていいかしら?」
お返しにジェラルド伯の背中に軽く拳を当てて曲がった背筋を伸ばせと気合いを入れている。
「手荒にするな」
「あら、多少はね?」
「…分かった」
武官同士の会話のような、二人のあっさりしたやり取りに興味から目が離せない。
アグネリアを従えて前に進み出る。
「待て、縄を何に使う気だ」
「捕獲よ」
一瞬、従うアグネリアの肩に乗った縄にぎょっとして夫人を引き留めた。
「預かる」
アグネリアから縄を取り上げてまた肩を押し出す。
「必要と判断したら渡す」
「すぐお願いね」
鞭には気づかず怒鳴り合う三人へ声をかけた。
「お三方、出立のお時間です」
「なんだ、お前は?女?そっちは、鬼人か?」
また大公が尊大な態度で立ち塞がる小柄な夫人と男並みの体格のアグネリアを一瞥する。
「ご令嬢の護衛に参りました」
じろじろとねめつけて不満そうに顔を歪めた。
「私共はクレイン辺境伯私兵団のうちの護衛専門の団になります。兵団団長のベイリーフ・クレインです。こちらは副官のアグネリア。こちらは世話役のトリス。護衛にもなりますので、」
「クレインだと?クレインの、何者だ?」
「妻になります」
そう告げると大公は天井を見上げて激しく哄笑した。
「そうか!そうか!王都に連れてこないはずだ!こんな格好で、面で顔を隠さねばならないような奥方か!」
バキッとジェラルド伯とロバート殿、エヴ、他の団員らの強化で辺りが眩しくなる。
「う、眩し、無礼な!」
「出立のお時間です。ご案内いたします。ご令嬢、ご了承願えますか?」
目元の面を上にずらすとエヴそっくりの顔立ちにペリエ嬢は手を合わせて見とれた。
「あの方の、お母様…!」
「娘がご令嬢を泣かせたと気に病んでおりました。そちらにおりますので、良ければお話を」
「どこ!?」
「お姫様ぁ、ここでーす」
他の団員より小柄なエヴは人波の後ろから手を振っている。
回りが通路の端に寄って道を開けて二人を会わせる。
「ごめんね、お姫様。嫌なこと言って泣かせちゃって。平和になったらまた遊びに来てね?お友だちでいてくださいね?」
「そんな、そう言ってくれて、う、嬉しいわ。もともと悪いのは私だから、ごめんなさい。ねえ、お願い!ここに残りたいの!お父様やクレイン伯に口添えをしてほしいの!」
「え?だめですよ?見張りや世話人とか、人を割けないです。まだこれから近隣でスタンビートが起こるから危ないし、もし砦内に何かあったらお姫様ひとり優先して助けるの無理ですもん」
「ここで、反省させてよぉ、他の連れていた者は残ってるんでしょう?」
「反省なら安全なところでお願いします。ここは戦うための場所ですから。お連れの侍女達は料理番の下ごしらえ、私兵の皆さんは街道の荷運びに従事してます。皆、罪滅ぼしのお仕事を与えました」
「わ、私もするわよぉ。今はひとりでこうやって着替えも出来るし身支度も出来るから」
「だめ、お姫様には危ないから。それにお父様がお迎えに来られてます。危険なのにわざわざ。一緒に帰ってください」
エヴがぴしゃりと拒否するとメソメソ泣いてしがみつく。
「だって、ここの人達と話すと居心地いいんだもの。あんなことしたのに、ラウルと仲がいいって言ってたのに。世話役のメリーは、荒いけど気遣ってくれるし。見張りのジョブとジャルは私のことど根性姫なんてあだ名つけて、毎日親しくするのよ?」
クレイン特有の人間味にほだされたのか。
世話好きで穏やかな彼らになつくのは分かる。
うちの団の奴らもハマっていっている。
「私はあなたの側にいたいの。好きなのよ」
「私より、弱い人はだめです。怪我をさせますから」
昨日、死ぬかもしれないような怪我人を出したと項垂れて答えた。
「お願いします。安全な所に行ってください」
「これ以上、嫌がったら我が儘?」
「今も充分我が儘です」
そう言うとお互いに苦笑いを浮かべる。
見張りの男がおずおずと寄ってペリエ嬢へ声をかけた。
「また来てください。今度は街を観光したり、旨いもの食ったり。この中ばっかりじゃ飽きたでしょ?ラウル達のことはもういいとは言えないけど、お姫さんが、悪かったって思ってるのは、側にいて分かりました。もう、本当にしちゃいけませんよ?お願いします」
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