54 / 83
君が嫌いで…好きでした。
しおりを挟む
喧嘩してた俺達は千菜のお陰で和解することが出来、千菜と湊ももっと仲良くなって何処か安心して嬉しかった
だけどある重要な問題に気づいてしまった
そういえば俺、昨日千菜にフラれてるんだった
でも千菜は俺達を仲直りさせる為…いやでももしかしたら本当に…?
湊「何?かなは何を考え込んでんだよ」
千菜「奏叶」
奏叶「はい!」
千菜に名前を呼ばれて思わず背筋が伸びた
ちょっとした沈黙にもドキドキ、ハラハラして悪い方に考えがいってしまう
千菜「…私、最初奏叶の事がうっと惜しくて嫌いだった」
千菜の嫌いという言葉がストレートに心に刺さった
でも千菜は意外にも容赦なかった
千菜「関わらないでって言ってもついてくるし、懲りずに話しかけてくるし、頼んでもないのに勝手に飲み物置いていったり、コート置いていったり、お陰で周りから騒がれて女の子に絡まれるようになって毎日騒がしくて本当嫌いだった」
グサグサと千菜の言葉が突き刺さる
振り向いてほしいと一生懸命やってたけど千菜の気持ちを考えてなかったかな…
湊「おい…千菜ちょっと言い過ぎだろ…」
千菜「それでも奏叶がくれる1つ1つの言葉や行動が何処か嬉しくて…だんだん…奏叶の事好きになっていった」
奏叶「千菜…」
千菜「奏叶が色んな事を気付かせて教えてくれた
奏叶のお陰で湊と友達になることも出来たし前を向けるようになった
昨日は…別れようって言ったけど、本当は…」
奏叶「本当は…?」
千菜「私…奏叶が好き。別れようって自分で言ってて勝手なんだけど…奏叶さえ良ければまた…私と付き合ってほしい…です」
徐々に声が小さくなっていく千菜
だけど俺にはちゃんと聞こえた
それに初めて千菜が俺の事を好きって伝えてくれた
こんなに嬉しい事ってきっとない
千菜「奏叶…?やっぱり駄目かな…」
俺は気づいたら千菜を抱き締めていた
千菜「奏叶…?」
奏叶「駄目なわけないじゃん。お帰り千菜」
千菜が堪らなく愛おしくて好きすぎて…
もう絶対に手放さない
千菜の事絶対大事にすると俺は心に決めた
湊「良かったなかな。でも千菜を泣かしたら今度こそ俺が貰うからな」
奏叶「そんな事絶対させない」
湊「…やっぱりかなには敵わねぇな。俺も彼女でもつくっかな」
千菜「湊ならきっと良い彼女が出来るよ
だって私の自慢の友達だから…」
湊「サンキュー…」
奏叶「さてとこれで一件落着?千菜も迷惑かけてごめんな」
千菜「ううん。お互い様だから…」
湊「でどうすんの?学校戻んの?」
奏叶「今日はもういいんじゃない?
だってこんなに天気良いのになんか勿体ないじゃん?」
湊「なんだそれ。じゃぁ青春ぽく海でも行くか」
奏叶「海!?寒いだろ!」
なのに隣に居る千菜は少し目を輝かせて
千菜「…海行きたい」
奏叶「え!?千菜本気!?」
湊「よーしじゃ決定!」
その後、俺達は近くの海に3人で行ったものの結局凄く寒かったのですぐに帰ってきた
でも俺達にとっては大切な思い出の1つになった
ー…奏叶と湊の喧嘩の件が解決してしばらく全校生徒が体育館に集まる集会があった
今日は終業式
体育館で校長先生の長い話を聞いていると、気の短い湊はちょっと怒り気味だったり奏叶はそんな湊をなだめていた
でも今日で2年生が終わる
私の日常は静かにゆっくり進んでいる
奏叶も湊も私と関わるようになってだいぶ経つけど、骨折以外大きな怪我はないし何も起こっていない
もう大丈夫かもしれないと思う反面もしかしたら奏叶も湊もそうなってしまうのではないかと何処かでその不安だけはずっと消えないでいた
集会が終わり教室に戻ると皆、春休みに心弾ませているようだった
友達と何処に行こうか話してたりとても賑やか
そうゆう私の春休みの予定は特にない
家でチョコと一緒に過ごす事が多いと思う
1つだけ予定があるとすれば…
奏叶「千菜?千菜ってば」
奏叶に呼ばれていることに気づいてハッとする
奏叶「ボーッとしてたけど…そんなに本に没頭してたの?」
なんて奏叶は笑って言った
いつの間にか先生の話は終わっていてもう皆は帰り始めていた
千菜「ごめん…考え事してた…」
奏叶「そっか。湊が戻ってきたら帰ろう」
奏叶はあんまり深く聞くことはない
きっと何かを察してくれてるのかもしれない
千菜「湊どこ行ったの?」
奏叶「あいつなら女子に呼び出されてるよ。
明日から春休みだしあいつ結構モテるからね。今日ずっとだよ」
確かに湊格好いいしよく女子に騒がれてるよね…
でも奏叶もよく女子に騒がれてる…
もしかして奏叶も告白とかされてるのかな…
私がじっと奏叶を見ていると奏叶はそれに気づいた
奏叶「なに?」
千菜「別に…」
多分これってやきもちだと思う
やきもち妬いてるって思われたくなかったから適当にはぐらかしたけど…
奏叶「…心配しなくても俺は千菜だけだよ」
ニコッと笑った奏叶
どうやら私の気持ちは見透かされていたみたいだ…
奏叶「それにこの間の千菜が好きって初めて言ってくれたの凄く嬉しかったよ」
あの時初めてちゃんと奏叶に自分の気持ちを伝えたかもしれない
でもだからってこうやって改めて言われると…
千菜「馬鹿じゃないの…」
奏叶のそうゆう真っ直ぐな所に凄く振り回されている気がする…
ガラッ
奏叶「お、戻ってきた。お帰り」
湊「あれ、まだ居たのかよ。先に帰ったかと思ったわ」
奏叶「なんだよ。待っててやったんだから喜べよ」
湊「いや意味分からねぇ…ささっと帰ろうぜ」
鞄を持って歩き出す湊の後ろを私達は追いかけた
だけどある重要な問題に気づいてしまった
そういえば俺、昨日千菜にフラれてるんだった
でも千菜は俺達を仲直りさせる為…いやでももしかしたら本当に…?
湊「何?かなは何を考え込んでんだよ」
千菜「奏叶」
奏叶「はい!」
千菜に名前を呼ばれて思わず背筋が伸びた
ちょっとした沈黙にもドキドキ、ハラハラして悪い方に考えがいってしまう
千菜「…私、最初奏叶の事がうっと惜しくて嫌いだった」
千菜の嫌いという言葉がストレートに心に刺さった
でも千菜は意外にも容赦なかった
千菜「関わらないでって言ってもついてくるし、懲りずに話しかけてくるし、頼んでもないのに勝手に飲み物置いていったり、コート置いていったり、お陰で周りから騒がれて女の子に絡まれるようになって毎日騒がしくて本当嫌いだった」
グサグサと千菜の言葉が突き刺さる
振り向いてほしいと一生懸命やってたけど千菜の気持ちを考えてなかったかな…
湊「おい…千菜ちょっと言い過ぎだろ…」
千菜「それでも奏叶がくれる1つ1つの言葉や行動が何処か嬉しくて…だんだん…奏叶の事好きになっていった」
奏叶「千菜…」
千菜「奏叶が色んな事を気付かせて教えてくれた
奏叶のお陰で湊と友達になることも出来たし前を向けるようになった
昨日は…別れようって言ったけど、本当は…」
奏叶「本当は…?」
千菜「私…奏叶が好き。別れようって自分で言ってて勝手なんだけど…奏叶さえ良ければまた…私と付き合ってほしい…です」
徐々に声が小さくなっていく千菜
だけど俺にはちゃんと聞こえた
それに初めて千菜が俺の事を好きって伝えてくれた
こんなに嬉しい事ってきっとない
千菜「奏叶…?やっぱり駄目かな…」
俺は気づいたら千菜を抱き締めていた
千菜「奏叶…?」
奏叶「駄目なわけないじゃん。お帰り千菜」
千菜が堪らなく愛おしくて好きすぎて…
もう絶対に手放さない
千菜の事絶対大事にすると俺は心に決めた
湊「良かったなかな。でも千菜を泣かしたら今度こそ俺が貰うからな」
奏叶「そんな事絶対させない」
湊「…やっぱりかなには敵わねぇな。俺も彼女でもつくっかな」
千菜「湊ならきっと良い彼女が出来るよ
だって私の自慢の友達だから…」
湊「サンキュー…」
奏叶「さてとこれで一件落着?千菜も迷惑かけてごめんな」
千菜「ううん。お互い様だから…」
湊「でどうすんの?学校戻んの?」
奏叶「今日はもういいんじゃない?
だってこんなに天気良いのになんか勿体ないじゃん?」
湊「なんだそれ。じゃぁ青春ぽく海でも行くか」
奏叶「海!?寒いだろ!」
なのに隣に居る千菜は少し目を輝かせて
千菜「…海行きたい」
奏叶「え!?千菜本気!?」
湊「よーしじゃ決定!」
その後、俺達は近くの海に3人で行ったものの結局凄く寒かったのですぐに帰ってきた
でも俺達にとっては大切な思い出の1つになった
ー…奏叶と湊の喧嘩の件が解決してしばらく全校生徒が体育館に集まる集会があった
今日は終業式
体育館で校長先生の長い話を聞いていると、気の短い湊はちょっと怒り気味だったり奏叶はそんな湊をなだめていた
でも今日で2年生が終わる
私の日常は静かにゆっくり進んでいる
奏叶も湊も私と関わるようになってだいぶ経つけど、骨折以外大きな怪我はないし何も起こっていない
もう大丈夫かもしれないと思う反面もしかしたら奏叶も湊もそうなってしまうのではないかと何処かでその不安だけはずっと消えないでいた
集会が終わり教室に戻ると皆、春休みに心弾ませているようだった
友達と何処に行こうか話してたりとても賑やか
そうゆう私の春休みの予定は特にない
家でチョコと一緒に過ごす事が多いと思う
1つだけ予定があるとすれば…
奏叶「千菜?千菜ってば」
奏叶に呼ばれていることに気づいてハッとする
奏叶「ボーッとしてたけど…そんなに本に没頭してたの?」
なんて奏叶は笑って言った
いつの間にか先生の話は終わっていてもう皆は帰り始めていた
千菜「ごめん…考え事してた…」
奏叶「そっか。湊が戻ってきたら帰ろう」
奏叶はあんまり深く聞くことはない
きっと何かを察してくれてるのかもしれない
千菜「湊どこ行ったの?」
奏叶「あいつなら女子に呼び出されてるよ。
明日から春休みだしあいつ結構モテるからね。今日ずっとだよ」
確かに湊格好いいしよく女子に騒がれてるよね…
でも奏叶もよく女子に騒がれてる…
もしかして奏叶も告白とかされてるのかな…
私がじっと奏叶を見ていると奏叶はそれに気づいた
奏叶「なに?」
千菜「別に…」
多分これってやきもちだと思う
やきもち妬いてるって思われたくなかったから適当にはぐらかしたけど…
奏叶「…心配しなくても俺は千菜だけだよ」
ニコッと笑った奏叶
どうやら私の気持ちは見透かされていたみたいだ…
奏叶「それにこの間の千菜が好きって初めて言ってくれたの凄く嬉しかったよ」
あの時初めてちゃんと奏叶に自分の気持ちを伝えたかもしれない
でもだからってこうやって改めて言われると…
千菜「馬鹿じゃないの…」
奏叶のそうゆう真っ直ぐな所に凄く振り回されている気がする…
ガラッ
奏叶「お、戻ってきた。お帰り」
湊「あれ、まだ居たのかよ。先に帰ったかと思ったわ」
奏叶「なんだよ。待っててやったんだから喜べよ」
湊「いや意味分からねぇ…ささっと帰ろうぜ」
鞄を持って歩き出す湊の後ろを私達は追いかけた
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
ずぶ濡れで帰ったら彼氏が浮気してました
宵闇 月
恋愛
突然の雨にずぶ濡れになって帰ったら彼氏が知らない女の子とお風呂に入ってました。
ーーそれではお幸せに。
以前書いていたお話です。
投稿するか悩んでそのままにしていたお話ですが、折角書いたのでやはり投稿しようかと…
十話完結で既に書き終えてます。
仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
忘れられた妻
毛蟹葵葉
恋愛
結婚初夜、チネロは夫になったセインに抱かれることはなかった。
セインは彼女に積もり積もった怒りをぶつけた。
「浅ましいお前の母のわがままで、私は愛する者を伴侶にできなかった。それを止めなかったお前は罪人だ。顔を見るだけで吐き気がする」
セインは婚約者だった時とは別人のような冷たい目で、チネロを睨みつけて吐き捨てた。
「3年間、白い結婚が認められたらお前を自由にしてやる。私の妻になったのだから飢えない程度には生活の面倒は見てやるが、それ以上は求めるな」
セインはそれだけ言い残してチネロの前からいなくなった。
そして、チネロは、誰もいない別邸へと連れて行かれた。
三人称の練習で書いています。違和感があるかもしれません
記憶を失くした悪役令嬢~私に婚約者なんておりましたでしょうか~
Blue
恋愛
マッツォレーラ侯爵の娘、エレオノーラ・マッツォレーラは、第一王子の婚約者。しかし、その婚約者を奪った男爵令嬢を助けようとして今正に、階段から二人まとめて落ちようとしていた。
走馬灯のように、第一王子との思い出を思い出す彼女は、強い衝撃と共に意識を失ったのだった。
永遠の誓いを立てましょう、あなたへの想いを思い出すことは決してないと……
矢野りと
恋愛
ある日突然、私はすべてを失った。
『もう君はいりません、アリスミ・カロック』
恋人は表情を変えることなく、別れの言葉を告げてきた。彼の隣にいた私の親友は、申し訳なさそうな顔を作ることすらせず笑っていた。
恋人も親友も一度に失った私に待っていたのは、さらなる残酷な仕打ちだった。
『八等級魔術師アリスミ・カロック。異動を命じる』
『えっ……』
任期途中での異動辞令は前例がない。最上位の魔術師である元恋人が裏で動いた結果なのは容易に察せられた。
私にそれを拒絶する力は勿論なく、一生懸命に築いてきた居場所さえも呆気なく奪われた。
それから二年が経った頃、立ち直った私の前に再び彼が現れる。
――二度と交わらないはずだった運命の歯車が、また動き出した……。
※このお話の設定は架空のものです。
※お話があわない時はブラウザバックでお願いします(_ _)
裏切りの代償
志波 連
恋愛
伯爵令嬢であるキャンディは婚約者ニックの浮気を知り、婚約解消を願い出るが1年間の再教育を施すというニックの父親の言葉に願いを取り下げ、家出を決行した。
家庭教師という職を得て充実した日々を送るキャンディの前に父親が現れた。
連れ帰られ無理やりニックと結婚させられたキャンディだったが、子供もできてこれも人生だと思い直し、ニックの妻として人生を全うしようとする。
しかしある日ニックが浮気をしていることをしり、我慢の限界を迎えたキャンディは、友人の手を借りながら人生を切り開いていくのだった。
他サイトでも掲載しています。
R15を保険で追加しました。
表紙は写真AC様よりダウンロードしました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる