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*深まる想い
深まる想い#3
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うぅ…余計な心配かけたくなかったのに…
私の部屋に居た理由も私が引き寄せ体質だからかもしれない
祐哉「ところでずっと思ってたんだけどさぁ、蓮ちゃんってなんてゆうか…気配が変ってゆうか…
なんか蓮ちゃんから嫌な感じが若干するんだけどこれって俺が霊だからなのかなぁ
それとも気のせい?」
桜「あんた私の可愛い妹にいちゃもんつけるつもり?」
祐哉「そんなんじゃないよ~
でもなーんか近寄りがたい感じがあるんだよね…」
蓮「あ…もしかしてこれのせいかも…」
私が取り出したのは琉から貰った御札
それを見せると幽霊の人は少し嫌がる素振りを見せた
祐哉「えぇっ、御札なんて持ってたの!?
でも俺が感じたのはそれだよ、それ!
直で見てると本当に嫌な気配する~」
蓮「そんなもの?」
桜「さぁ?私は全然平気」
祐哉「マジで?出来ればそれに近寄りたくないや」
桜「蓮、肌に離さず持ってな」
蓮「そうする」
祐哉「えぇっ、それじゃ蓮ちゃんに近寄りづらいじゃーん」
それが目的なんだけど…
祐哉「まぁいいや、嫌な感じがするだけだしこれくらいの障害はへっちゃら♪」
ノリが軽くて無駄に明るくてポジティブな人だな…
協力するとは言ったけど、本当になるべく近づかないでほしい…
それからしばらくして琉から電話がかかってきた
桜「あんた黙ってなさいよ
万が一、一言でも喋ったらあんたの事呪ってやるから」
念を押して睨み付ける桜
確かにこの人なら話の途中で割り込んできそう…
蓮「もしもし、琉?」
琉「今、大阪に着いて携帯確認したとこ
緊急事態ってあったけど、何かあったのか」
あ…声を聞くだけでどことなく安心するな…
蓮「それがね、琉を見送った後、家に帰ってきたんだけど、私の部屋に霊が居て…」
琉「は?」
私は事の詳細を琉に説明した
生き霊だってことも、私達に助けを求めてきたことも
琉は黙って聞いていてくれた
琉「…事情は分かった
けど話を聞く限りそいつの自業自得だ
見ず知らずの無関係のお前が尻拭いしてやる必要はない
自分の体くらい自分で探させろ
構うことないからそんな奴とっとと追い出せ」
確かに琉の言う通り…
ちょっとふざけ半分な所があるから…こうなったのも確かにこの人の自己責任だと思う
蓮「でも…さすがに見捨てるのは…罪悪感が残るというか…
こんな人でも放っておけないよ…」
琉「…前も言ったが俺はそんな見ず知らずの奴よりお前の方が大事なんだよ
そいつと一緒に探すってことはお前に取り憑く状態になるって分かってるのか?
取り憑かれる事がどんなに危険かもう分かってるだろ」
蓮「そうだけど…」
琉が心配してるのも言ってることも分かってる
私が悩んでたその時、
祐哉「蓮ちゃーん?誰と電話してんのー?」
桜「あ、馬鹿…!」
電話中の私に向かって話し掛けてきた幽霊の人
桜は慌てて口を押さえ込んだ
琉「…そいつもしかして男なのか?」
蓮「え?あ、そうだよ
中村祐哉24歳って本人が言ってた」
そう伝えると琉は何故か黙り込んでしまった
蓮「琉?どうかした?」
琉「今から帰る」
蓮「え!?ま、待って!お仕事は!?」
琉「事情話して父さんに任せる」
蓮「駄目だって!琉の力が必要だったから陸人さんもそう言ったんでしょ?
さすがに陸人さんが大変だよっ」
琉「だからってお前を放っておけるわけないだろ」
蓮「私なら大丈夫だよ!
桜も居るし名前もどこかの病院に居るのは分かってるからきっとすぐ見つけられるから…
心配かけてごめんね…
でも無理はしないから…
さすがにこのままにはしておけないよ…お願い」
琉「……はぁ…お前って本当お人好し」
蓮「うん…ごめん」
琉「謝らなくていい
そこがお前の良いところでもあるし…
分かったよ、好きにすれば」
蓮「本当!?ありがとう琉!」
琉「ただし絶対に無理だけはするなよ
俺も手が空いたらなるべく連絡するけど、何かあったらすぐに連絡しろ」
蓮「分かった」
琉「今は平気なのか?」
蓮「うん、全然元気いっぱい!」
そう伝えると電話の向こうでフッと琉が笑った気がした
琉「そうか…父さん待たせてるからもう切るけど、くれぐれも無理するなよ
あとなるべくそいつに近付くな」
蓮「分かった
琉、理解してくれてありがとう
お仕事頑張ってね」
そうして琉との電話は終わった
琉と話したらやる気が出てきたかも…
桜「琉はなんて?」
蓮「私の好きにしていいって
最初突然帰ってくるって言い出したからどうしようかと思ったぁ…」
私のせいで陸人さんに仕事押し付けるような事になったら大変だったよ…
桜「ふーん、琉にしては寛大だったね
これも惚れた弱味なのかな」
蓮「そ、そんなんじゃないって…」
祐哉「なぁなぁ、さっきから言ってるその琉って誰?
さっきの電話の相手?」
桜「蓮の彼氏よ!
だから不用意に蓮に近づかないでよね!」
祐哉「え!?蓮ちゃん彼氏持ちなの!?
ショックぅ…ちょっと狙ってたのに♪」
桜「はぁ!?ふざけた事言ってないでよ!」
祐哉「ま、でも、彼氏が居ようが奪っちゃえば良いだけだけど♪」
桜「本気でその軽い口縫い合わせてやりたい…!
いい!?私の妹に手を出したら只じゃおかないからね!?」
やっぱりなるべく近づかない方が良さそう…
蓮「そうと決まったら早速行動開始!」
桜とショッピングも行きたかったけど、今はそれどころじゃない
取り憑かれてる時間が長いほど私の体調は悪化していくだろうし…
琉にこれ以上心配かけない為にも早く解決させる!
桜「そうだね
とりあえずこの近くの病院から手当たり次第に電話してみようか」
私達は電話帳を開いてかたっぱしから病院に電話をかけ始めた
蓮「すいません、中村裕哉さんってそちらに入院してませんか?」
『こちらには入院されてないですね』
蓮「そうですか…ありがとうございます」
その後も根気強く電話をかけ続け、同じやり取りを繰り返したけどこの付近の病院には入院していないみたいで、見つからなかった
桜「すぐ見つかると思ったのに…
この辺じゃないとしたら隣町とか?」
蓮「調べてみる」
桜「大体あんたが病院の名前でも覚えてればこんなに苦労することはなかったの!」
祐哉「いやぁ、ご迷惑おかけします♪」
私の部屋に居た理由も私が引き寄せ体質だからかもしれない
祐哉「ところでずっと思ってたんだけどさぁ、蓮ちゃんってなんてゆうか…気配が変ってゆうか…
なんか蓮ちゃんから嫌な感じが若干するんだけどこれって俺が霊だからなのかなぁ
それとも気のせい?」
桜「あんた私の可愛い妹にいちゃもんつけるつもり?」
祐哉「そんなんじゃないよ~
でもなーんか近寄りがたい感じがあるんだよね…」
蓮「あ…もしかしてこれのせいかも…」
私が取り出したのは琉から貰った御札
それを見せると幽霊の人は少し嫌がる素振りを見せた
祐哉「えぇっ、御札なんて持ってたの!?
でも俺が感じたのはそれだよ、それ!
直で見てると本当に嫌な気配する~」
蓮「そんなもの?」
桜「さぁ?私は全然平気」
祐哉「マジで?出来ればそれに近寄りたくないや」
桜「蓮、肌に離さず持ってな」
蓮「そうする」
祐哉「えぇっ、それじゃ蓮ちゃんに近寄りづらいじゃーん」
それが目的なんだけど…
祐哉「まぁいいや、嫌な感じがするだけだしこれくらいの障害はへっちゃら♪」
ノリが軽くて無駄に明るくてポジティブな人だな…
協力するとは言ったけど、本当になるべく近づかないでほしい…
それからしばらくして琉から電話がかかってきた
桜「あんた黙ってなさいよ
万が一、一言でも喋ったらあんたの事呪ってやるから」
念を押して睨み付ける桜
確かにこの人なら話の途中で割り込んできそう…
蓮「もしもし、琉?」
琉「今、大阪に着いて携帯確認したとこ
緊急事態ってあったけど、何かあったのか」
あ…声を聞くだけでどことなく安心するな…
蓮「それがね、琉を見送った後、家に帰ってきたんだけど、私の部屋に霊が居て…」
琉「は?」
私は事の詳細を琉に説明した
生き霊だってことも、私達に助けを求めてきたことも
琉は黙って聞いていてくれた
琉「…事情は分かった
けど話を聞く限りそいつの自業自得だ
見ず知らずの無関係のお前が尻拭いしてやる必要はない
自分の体くらい自分で探させろ
構うことないからそんな奴とっとと追い出せ」
確かに琉の言う通り…
ちょっとふざけ半分な所があるから…こうなったのも確かにこの人の自己責任だと思う
蓮「でも…さすがに見捨てるのは…罪悪感が残るというか…
こんな人でも放っておけないよ…」
琉「…前も言ったが俺はそんな見ず知らずの奴よりお前の方が大事なんだよ
そいつと一緒に探すってことはお前に取り憑く状態になるって分かってるのか?
取り憑かれる事がどんなに危険かもう分かってるだろ」
蓮「そうだけど…」
琉が心配してるのも言ってることも分かってる
私が悩んでたその時、
祐哉「蓮ちゃーん?誰と電話してんのー?」
桜「あ、馬鹿…!」
電話中の私に向かって話し掛けてきた幽霊の人
桜は慌てて口を押さえ込んだ
琉「…そいつもしかして男なのか?」
蓮「え?あ、そうだよ
中村祐哉24歳って本人が言ってた」
そう伝えると琉は何故か黙り込んでしまった
蓮「琉?どうかした?」
琉「今から帰る」
蓮「え!?ま、待って!お仕事は!?」
琉「事情話して父さんに任せる」
蓮「駄目だって!琉の力が必要だったから陸人さんもそう言ったんでしょ?
さすがに陸人さんが大変だよっ」
琉「だからってお前を放っておけるわけないだろ」
蓮「私なら大丈夫だよ!
桜も居るし名前もどこかの病院に居るのは分かってるからきっとすぐ見つけられるから…
心配かけてごめんね…
でも無理はしないから…
さすがにこのままにはしておけないよ…お願い」
琉「……はぁ…お前って本当お人好し」
蓮「うん…ごめん」
琉「謝らなくていい
そこがお前の良いところでもあるし…
分かったよ、好きにすれば」
蓮「本当!?ありがとう琉!」
琉「ただし絶対に無理だけはするなよ
俺も手が空いたらなるべく連絡するけど、何かあったらすぐに連絡しろ」
蓮「分かった」
琉「今は平気なのか?」
蓮「うん、全然元気いっぱい!」
そう伝えると電話の向こうでフッと琉が笑った気がした
琉「そうか…父さん待たせてるからもう切るけど、くれぐれも無理するなよ
あとなるべくそいつに近付くな」
蓮「分かった
琉、理解してくれてありがとう
お仕事頑張ってね」
そうして琉との電話は終わった
琉と話したらやる気が出てきたかも…
桜「琉はなんて?」
蓮「私の好きにしていいって
最初突然帰ってくるって言い出したからどうしようかと思ったぁ…」
私のせいで陸人さんに仕事押し付けるような事になったら大変だったよ…
桜「ふーん、琉にしては寛大だったね
これも惚れた弱味なのかな」
蓮「そ、そんなんじゃないって…」
祐哉「なぁなぁ、さっきから言ってるその琉って誰?
さっきの電話の相手?」
桜「蓮の彼氏よ!
だから不用意に蓮に近づかないでよね!」
祐哉「え!?蓮ちゃん彼氏持ちなの!?
ショックぅ…ちょっと狙ってたのに♪」
桜「はぁ!?ふざけた事言ってないでよ!」
祐哉「ま、でも、彼氏が居ようが奪っちゃえば良いだけだけど♪」
桜「本気でその軽い口縫い合わせてやりたい…!
いい!?私の妹に手を出したら只じゃおかないからね!?」
やっぱりなるべく近づかない方が良さそう…
蓮「そうと決まったら早速行動開始!」
桜とショッピングも行きたかったけど、今はそれどころじゃない
取り憑かれてる時間が長いほど私の体調は悪化していくだろうし…
琉にこれ以上心配かけない為にも早く解決させる!
桜「そうだね
とりあえずこの近くの病院から手当たり次第に電話してみようか」
私達は電話帳を開いてかたっぱしから病院に電話をかけ始めた
蓮「すいません、中村裕哉さんってそちらに入院してませんか?」
『こちらには入院されてないですね』
蓮「そうですか…ありがとうございます」
その後も根気強く電話をかけ続け、同じやり取りを繰り返したけどこの付近の病院には入院していないみたいで、見つからなかった
桜「すぐ見つかると思ったのに…
この辺じゃないとしたら隣町とか?」
蓮「調べてみる」
桜「大体あんたが病院の名前でも覚えてればこんなに苦労することはなかったの!」
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