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*琉の過去
琉の過去#5
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その後、桜から琉の部屋の様子とか写真の事を聞いた
琉の事を思うとなんだか苦しかった
それから何度か連絡をしてみたけど、繋がることも返ってくることもなかった
不安が募るけど、桜となおにも励まされながら、琉が帰ってくる日を待った
そして、密かに待ち続けた25日
今日、琉が帰ってくる日
学校には来てなかった
何時に帰ってくるのか分からないけど、きっと学校が終わってる頃には家に着いてる筈だよね
直人「悪い蓮、本当は一緒に行きたいけど、今日委員会あって一緒に行けないんだよ…」
蓮「大丈夫、桜も居るし」
直人「無理すんなよ?なんかあったら言え?」
蓮「うん」
直人「こんなに蓮に心配かけるなんて、俺も琉に一言言ってやりたかったな」
なおの言葉で勇気が出るし、心が軽くなる
約1週間振りに琉に会うし、最後があんな感じだったから少し気まずいけどきっと大丈夫
私は学校を出て歩き出した
電車に乗って駅を降りて琉の家の方へ足を進めた
だけどー…
琉「……」
蓮「……」
どうしよう…まさか家に向かう途中で会っちゃうなんて想像もしてなかった
琉に会うつもりでは居たけどいきなり過ぎて思わず戸惑った
蓮「りゅ…琉帰ってきたんだ?
おかえり」
こ…言葉が続かない
今の私、絶対不自然!
うわぁん…この沈黙が辛いっ
琉「…お前…なんにも無かったか?」
久し振りに聞く琉の声
ずっと琉は私に何を言ってくるのか考えていたけど…
蓮「へっ?あ…うん大丈夫!
琉のお札あったし!全然平気!」
琉「そうか」
琉と普通に喋れてる
もしかしたらまた突き放されるかなって少し思っていたから安心しちゃった
琉も思ったより普通みたい…
琉「…護符の効力が薄れてるな
どっか座れるとこ行くか」
蓮「あ、うん…」
私達は近くの公園に入ってベンチに腰掛けた
どうしよう…いつ切り出せばいいのか悩む…
琉「…連絡しなくて悪かったな
急に県外で除霊の仕事が入ったんだ」
蓮「あ…そうなんだ…
けど心配してたんだからね」
琉が…私に嘘をついた
そう思うとなんだか胸がモヤッとした
琉「ほら、新しい護符」
蓮「あ、ありがと…」
上手く切り出せずぎこちない会話の中で、琉は新しい御札を差し出した
そして御札を受け取る時、私達の手が微かに触れた
その瞬間、琉の表情が一変した
琉「ーー…っ」
蓮「琉?どうしたの?」
琉「桜、お前俺の部屋に入ったのか!?
それにあの女の事も聞いたのか!?答えろ!」
琉の声が公園に響く
もしかしてこれも霊視なの…?
少し触れただけでも見えるものなの?
琉の反応からして間違いない
そして琉は私達に凄く怒っているように見えた
こんな形で琉に知られてしまうなんてショックだ
桜「…琉が何も言わないからでしょ?
私達がどれだけ心配してたと思ってるの?
だから華さんに聞いたの!」
蓮「桜、落ち着いてよ
琉も誤解しないで
琉は嫌だったかもしれないけど、私達はただ琉の事が心配で…
連絡も繋がらないから…」
琉「前にも言ったはずだろ!
お前等には関係ない!
余計な事に首突っ込んで来るな!」
想像していた通り…琉には触れてほしくない事だった
でも琉は狡いよ
ずっと一緒に居たのに何も教えてくれないし、関係ないって突き放す
連絡もつかなくてどれだけ心配でどれだけ不安だったか…
関係なくない筈なのに…!
琉「はぁ…これ以上俺の事に関わるな
新しい護符も渡したし俺はもう帰る」
琉は立ち上がって公園の出口の方へ歩き始めた
桜「ちょっと琉!!」
冷たい目、冷たい言葉…あの時と同じ
どうして…どうしてそうやって突き放すの…!?
ギュっと拳を握って、私は立ち上がり琉の後を追いかけて公園から出た
蓮「琉!待ってよ!」
公園から出て歩道の少し先に琉の姿が見えた
だけどこの後、まさかの事態が引き起こった
琉を追いかけようと歩道に入って走り出した瞬間だった
ドンッと強くぶつかる感覚がした
私の後ろから来た自転車が私を追い越す時に、私の体にぶつかった
思ったよりも強い衝撃で、足も縺れてバランスを崩して私は倒れ込んだ
そして何が起こったのか理解できないまま、次に車のクラクションが聞こえた
蓮「え…」
桜「蓮!!」
私はいつの間にか車道へと放り出されていた
理解が追い付かないまま、私は鳴り響くクラクションと近付いてくる車を呆然と眺めてる事しか出来なかった
でも次の瞬間、ぐいっと強い力で引っ張られたかと思ったら、気付いたら琉の腕の中に居た
車は何事もなく通り過ぎていった
蓮「……」
琉「あの糞自転車…!」
琉は私にぶつかった自転車を追いかけようと立ち上がったけど、私は咄嗟に琉の腕を掴んだ
掴んだものの、今の出来事に心臓がバクバクして言葉が出てこない
そんな私を見て琉はしゃがみこみ、私に声を掛けてきた
琉「蓮、大丈夫か
何処か痛いのか」
私を心配してくれてるの…?
さっきは突き放してた癖に、本当に琉は…
蓮「…っ琉の馬鹿!」
やっと声が出た
そして溢れるように言葉が続く
琉「は?」
蓮「突き放すくらいなら優しくなんてしないでよ!
関係なくないじゃん!
琉が何も言ってくれないから自分達でなんとかしようと思ったんだよ!?
私が…私がどれだけ…っ…琉の事心配したと思ってるの…!?
何も言ってくれないのも、そうやって突き放されるのも、本当は凄く辛いんだからね…!」
う…泣きたくなかったのにポロポロと涙が溢れた
蓮「うー…」
溢れる涙を止めようとグシグシと拭った
だけどそれを止めるように琉は私の腕を掴んだ
琉「強く擦るな、赤くなる」
優しい癖にどうして突き放そうとするの…?
拭うのを止めてもポロポロ涙は溢れ続けた
琉「…泣き止め」
琉の袖が私の涙を拭った
琉「ここじゃ通行の邪魔になる
歩けるか?」
蓮「うん…」
琉に手を引かれて、私達は公園のベンチまで戻ってきた
蓮「うっ…ぐす…」
琉「…少しは落ち着いたか?」
蓮「琉…辛いなら辛いって言って…
1人で耐える琉見てると私も苦しい…
私はただ…琉の力になりたい…
苦しいなら私にも分けてほしい…
私なんか役に立てないかもしれないけど、それでも1人で悩まないで…」
琉は何も言わずに黙り込んでいた
桜「…私も蓮と同じ気持ちよ
蓮はずっとあんたの事、心配してたの
それでもまだ突き放すの?」
琉「…なんで」
さっきまで目が合っていたのに、琉は俯いて小さくそう呟いた
琉「なんでお前等はそこまでするんだよ…
俺の事なんか放っておけばいいだろ」
その言葉が既に悲しいと思った
放ってなんかおけないし、見て見ぬふりも出来なかった
冷たく突き放されて悲しかったし、琉の過去を知って琉が辛いかも知れないと思ったら私も辛くて苦しかった
ずっとずっと心配でなんでなんて決まってる
蓮「琉の事が大切だからに決まってるじゃん
琉の事好きなんだから」
琉の事を思うとなんだか苦しかった
それから何度か連絡をしてみたけど、繋がることも返ってくることもなかった
不安が募るけど、桜となおにも励まされながら、琉が帰ってくる日を待った
そして、密かに待ち続けた25日
今日、琉が帰ってくる日
学校には来てなかった
何時に帰ってくるのか分からないけど、きっと学校が終わってる頃には家に着いてる筈だよね
直人「悪い蓮、本当は一緒に行きたいけど、今日委員会あって一緒に行けないんだよ…」
蓮「大丈夫、桜も居るし」
直人「無理すんなよ?なんかあったら言え?」
蓮「うん」
直人「こんなに蓮に心配かけるなんて、俺も琉に一言言ってやりたかったな」
なおの言葉で勇気が出るし、心が軽くなる
約1週間振りに琉に会うし、最後があんな感じだったから少し気まずいけどきっと大丈夫
私は学校を出て歩き出した
電車に乗って駅を降りて琉の家の方へ足を進めた
だけどー…
琉「……」
蓮「……」
どうしよう…まさか家に向かう途中で会っちゃうなんて想像もしてなかった
琉に会うつもりでは居たけどいきなり過ぎて思わず戸惑った
蓮「りゅ…琉帰ってきたんだ?
おかえり」
こ…言葉が続かない
今の私、絶対不自然!
うわぁん…この沈黙が辛いっ
琉「…お前…なんにも無かったか?」
久し振りに聞く琉の声
ずっと琉は私に何を言ってくるのか考えていたけど…
蓮「へっ?あ…うん大丈夫!
琉のお札あったし!全然平気!」
琉「そうか」
琉と普通に喋れてる
もしかしたらまた突き放されるかなって少し思っていたから安心しちゃった
琉も思ったより普通みたい…
琉「…護符の効力が薄れてるな
どっか座れるとこ行くか」
蓮「あ、うん…」
私達は近くの公園に入ってベンチに腰掛けた
どうしよう…いつ切り出せばいいのか悩む…
琉「…連絡しなくて悪かったな
急に県外で除霊の仕事が入ったんだ」
蓮「あ…そうなんだ…
けど心配してたんだからね」
琉が…私に嘘をついた
そう思うとなんだか胸がモヤッとした
琉「ほら、新しい護符」
蓮「あ、ありがと…」
上手く切り出せずぎこちない会話の中で、琉は新しい御札を差し出した
そして御札を受け取る時、私達の手が微かに触れた
その瞬間、琉の表情が一変した
琉「ーー…っ」
蓮「琉?どうしたの?」
琉「桜、お前俺の部屋に入ったのか!?
それにあの女の事も聞いたのか!?答えろ!」
琉の声が公園に響く
もしかしてこれも霊視なの…?
少し触れただけでも見えるものなの?
琉の反応からして間違いない
そして琉は私達に凄く怒っているように見えた
こんな形で琉に知られてしまうなんてショックだ
桜「…琉が何も言わないからでしょ?
私達がどれだけ心配してたと思ってるの?
だから華さんに聞いたの!」
蓮「桜、落ち着いてよ
琉も誤解しないで
琉は嫌だったかもしれないけど、私達はただ琉の事が心配で…
連絡も繋がらないから…」
琉「前にも言ったはずだろ!
お前等には関係ない!
余計な事に首突っ込んで来るな!」
想像していた通り…琉には触れてほしくない事だった
でも琉は狡いよ
ずっと一緒に居たのに何も教えてくれないし、関係ないって突き放す
連絡もつかなくてどれだけ心配でどれだけ不安だったか…
関係なくない筈なのに…!
琉「はぁ…これ以上俺の事に関わるな
新しい護符も渡したし俺はもう帰る」
琉は立ち上がって公園の出口の方へ歩き始めた
桜「ちょっと琉!!」
冷たい目、冷たい言葉…あの時と同じ
どうして…どうしてそうやって突き放すの…!?
ギュっと拳を握って、私は立ち上がり琉の後を追いかけて公園から出た
蓮「琉!待ってよ!」
公園から出て歩道の少し先に琉の姿が見えた
だけどこの後、まさかの事態が引き起こった
琉を追いかけようと歩道に入って走り出した瞬間だった
ドンッと強くぶつかる感覚がした
私の後ろから来た自転車が私を追い越す時に、私の体にぶつかった
思ったよりも強い衝撃で、足も縺れてバランスを崩して私は倒れ込んだ
そして何が起こったのか理解できないまま、次に車のクラクションが聞こえた
蓮「え…」
桜「蓮!!」
私はいつの間にか車道へと放り出されていた
理解が追い付かないまま、私は鳴り響くクラクションと近付いてくる車を呆然と眺めてる事しか出来なかった
でも次の瞬間、ぐいっと強い力で引っ張られたかと思ったら、気付いたら琉の腕の中に居た
車は何事もなく通り過ぎていった
蓮「……」
琉「あの糞自転車…!」
琉は私にぶつかった自転車を追いかけようと立ち上がったけど、私は咄嗟に琉の腕を掴んだ
掴んだものの、今の出来事に心臓がバクバクして言葉が出てこない
そんな私を見て琉はしゃがみこみ、私に声を掛けてきた
琉「蓮、大丈夫か
何処か痛いのか」
私を心配してくれてるの…?
さっきは突き放してた癖に、本当に琉は…
蓮「…っ琉の馬鹿!」
やっと声が出た
そして溢れるように言葉が続く
琉「は?」
蓮「突き放すくらいなら優しくなんてしないでよ!
関係なくないじゃん!
琉が何も言ってくれないから自分達でなんとかしようと思ったんだよ!?
私が…私がどれだけ…っ…琉の事心配したと思ってるの…!?
何も言ってくれないのも、そうやって突き放されるのも、本当は凄く辛いんだからね…!」
う…泣きたくなかったのにポロポロと涙が溢れた
蓮「うー…」
溢れる涙を止めようとグシグシと拭った
だけどそれを止めるように琉は私の腕を掴んだ
琉「強く擦るな、赤くなる」
優しい癖にどうして突き放そうとするの…?
拭うのを止めてもポロポロ涙は溢れ続けた
琉「…泣き止め」
琉の袖が私の涙を拭った
琉「ここじゃ通行の邪魔になる
歩けるか?」
蓮「うん…」
琉に手を引かれて、私達は公園のベンチまで戻ってきた
蓮「うっ…ぐす…」
琉「…少しは落ち着いたか?」
蓮「琉…辛いなら辛いって言って…
1人で耐える琉見てると私も苦しい…
私はただ…琉の力になりたい…
苦しいなら私にも分けてほしい…
私なんか役に立てないかもしれないけど、それでも1人で悩まないで…」
琉は何も言わずに黙り込んでいた
桜「…私も蓮と同じ気持ちよ
蓮はずっとあんたの事、心配してたの
それでもまだ突き放すの?」
琉「…なんで」
さっきまで目が合っていたのに、琉は俯いて小さくそう呟いた
琉「なんでお前等はそこまでするんだよ…
俺の事なんか放っておけばいいだろ」
その言葉が既に悲しいと思った
放ってなんかおけないし、見て見ぬふりも出来なかった
冷たく突き放されて悲しかったし、琉の過去を知って琉が辛いかも知れないと思ったら私も辛くて苦しかった
ずっとずっと心配でなんでなんて決まってる
蓮「琉の事が大切だからに決まってるじゃん
琉の事好きなんだから」
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