約束の果てに

秋月

文字の大きさ
上 下
19 / 180
*君の存在

君の存在#3

しおりを挟む
蓮「わぁ」

窓から眺める外の移り行く景色
見たことの無い場所の景色は見てるだけでワクワクする
この旅行の日程は1日目は東京到着し、観光名所を周り、2日目は1日ディズニーランド、3日目は千葉県内の観光名所巡りって感じ
バスや新幹線を乗り継ぎあっという間に着いた東京
驚いたのは人の数
人に埋め尽くされていて凄い勢い

桜「迷子にならないようにね蓮」

う…不安だ…
迷子になんかなったらそれこそ安藤くん心配しそう…
そして周りの景色に目移りしつつも、皆とはぐれないように気を付けた
まぁ、少しでも危うくなると桜が声かけてくれるんだけど…

桜「私が居なかったらとっくに迷子ね」

蓮「あはは…否定できない」

そして観光名所を少し巡った後、そこでの自由時間に私達はお土産屋さんを覗きに来ていた

純・遥・蓮「可愛いー♪」

食べ物から雑貨まで色んな物が揃う中、私はある物に目が止まった
桜のストラップだ…
ガラス玉の中に小さな桜の花が入っていてキラキラして綺麗だしデザインも可愛い

蓮「へぇ…本物の桜の花を使ってるんだ」

桜「蓮は桜が大好きだもんね
私も欲しいな」

蓮「本当?じゃあお揃いにしよ」

純「蓮1人で何ぶつぶつ言ってんの?」

蓮「え!?」

さっきまで離れてたと思ったのに、いつの間にか純が近くに居たことにびっくりした

蓮「これ可愛いなって思って!」

純「あ、本当だ。買うの?」

蓮「うん、一目惚れしたし!私これ買って来るね!」

純「2個買うの?」

蓮「うん!」

私は急いでレジへ向かった
危なかった…
旅行に来て少し気分が受かれてるからもう少し注意しなきゃね

「ありがとうございましたー」

桜「蓮、私の分もありがとう」

蓮「ううん、桜とお揃い買ったの久し振りだし私も嬉しい」

本当は桜に渡せたらいいんだけど、霊体じゃ持てないのが残念
帰ったら仏壇にお供えしよっと

琉「何買ったんだよ」

蓮「わっ!安藤くん!?」

いきなり後ろから話しかけられてびっくりしたぁ
安藤くんもここのお店来てたなんて気付かなかった…

蓮「ストラップだよ
桜とお揃いなの♪」

買ったばかりのストラップを安藤くんに見せた

琉「…へぇ、お前等らしい」

と、変わらない表情で言った安藤くん
そういえば安藤くんって無表情っていうか…怒ったりする顔は見たことあるけど、笑った顔って見たことないかも?

蓮「ねえ―…」

「りゅーう!何やってんだよ!」

私が話しかけようとしたその時、安藤くんの後ろから飛び乗るようにやって来たのは

蓮「なお!」

琉「…直人」

藤原ふじわら直人なおと
クラス委員長であり、正義感が強くしっかり者
いつも笑っていて誰にでも優しいクラスメイトであり友達
気さくで優しいから女子から人気者
見ていても安藤くんと1番仲がいいと思う
私となおは高校が一緒で高校の時から何度も助けてくれて、桜が亡くなった時もすごい励ましてくれた

直人「前から思ってたけど琉が女子に構うなんて珍しい
ましてや蓮となんてさ
まっ、別にいいけどな♪」

なおの良いところはこうゆうところ
周りと違って詮索とか無理矢理聞こうとしないの
だから気が楽でなおのそうゆう所が私は好きなんだよね

琉「何か用かよ」

直人「冷てーな、俺等同じ班だろ?
他の奴が次の店行きたいって言うから呼びに来たんだよ」

琉「分かった」

そう言うと安藤くんはそのまま行ってしまった

直人「あ、待てよ琉!じゃーな蓮」

安藤くんって誰にでもあんな感じなんだな…
でもなおと居る時が1番気楽そうに見えるかな…?
私は論外だろうけど…
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします

希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。 国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。 隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。 「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」

選ばれたのは美人の親友

杉本凪咲
恋愛
侯爵令息ルドガーの妻となったエルは、良き妻になろうと奮闘していた。しかし突然にルドガーはエルに離婚を宣言し、あろうことかエルの親友であるレベッカと関係を持った。悔しさと怒りで泣き叫ぶエルだが、最後には離婚を決意して縁を切る。程なくして、そんな彼女に新しい縁談が舞い込んできたが、縁を切ったはずのレベッカが現れる。

【完結】王太子妃の初恋

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
カテリーナは王太子妃。しかし、政略のための結婚でアレクサンドル王太子からは嫌われている。 王太子が側妃を娶ったため、カテリーナはお役御免とばかりに王宮の外れにある森の中の宮殿に追いやられてしまう。 しかし、カテリーナはちょうど良かったと思っていた。婚約者時代からの激務で目が悪くなっていて、これ以上は公務も社交も難しいと考えていたからだ。 そんなカテリーナが湖畔で一人の男に出会い、恋をするまでとその後。 ★ざまぁはありません。 全話予約投稿済。 携帯投稿のため誤字脱字多くて申し訳ありません。 報告ありがとうございます。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

ずぶ濡れで帰ったら彼氏が浮気してました

宵闇 月
恋愛
突然の雨にずぶ濡れになって帰ったら彼氏が知らない女の子とお風呂に入ってました。 ーーそれではお幸せに。 以前書いていたお話です。 投稿するか悩んでそのままにしていたお話ですが、折角書いたのでやはり投稿しようかと… 十話完結で既に書き終えてます。

【完結】亡き冷遇妃がのこしたもの〜王の後悔〜

なか
恋愛
「セレリナ妃が、自死されました」  静寂をかき消す、衛兵の報告。  瞬間、周囲の視線がたった一人に注がれる。  コリウス王国の国王––レオン・コリウス。  彼は正妃セレリナの死を告げる報告に、ただ一言呟く。 「構わん」……と。  周囲から突き刺さるような睨みを受けても、彼は気にしない。  これは……彼が望んだ結末であるからだ。  しかし彼は知らない。  この日を境にセレリナが残したものを知り、後悔に苛まれていくことを。  王妃セレリナ。  彼女に消えて欲しかったのは……  いったい誰か?    ◇◇◇  序盤はシリアスです。  楽しんでいただけるとうれしいです。    

娼館で元夫と再会しました

無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。 しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。 連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。 「シーク様…」 どうして貴方がここに? 元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!

王太子殿下が好きすぎてつきまとっていたら嫌われてしまったようなので、聖女もいることだし悪役令嬢の私は退散することにしました。

みゅー
恋愛
 王太子殿下が好きすぎるキャロライン。好きだけど嫌われたくはない。そんな彼女の日課は、王太子殿下を見つめること。  いつも王太子殿下の行く先々に出没して王太子殿下を見つめていたが、ついにそんな生活が終わるときが来る。  聖女が現れたのだ。そして、さらにショックなことに、自分が乙女ゲームの世界に転生していてそこで悪役令嬢だったことを思い出す。  王太子殿下に嫌われたくはないキャロラインは、王太子殿下の前から姿を消すことにした。そんなお話です。  ちょっと切ないお話です。

処理中です...