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Extra Ausgabe
伯爵令嬢、奮闘中《14》Transformation
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ならば、機を逃す前に動かなくては!
私は戦闘服を『舞踏モード』から、『武闘モード』へと早変わりさせる為に立ち上がった。
そう、このドレス、実は二通りの着用方法がある。
舞踏モードのドレスから、動きやすい武闘モードのパンツスーツへと変化するのだ!
これは、デリアの息子レイフの発案。
女性でも活発にパンツスーツを着こなせるようにと、前々からデザインをしていたらしい。
ただ、着こなす女性がいなかった。
その為お蔵入りになっていたのだが、今回私が着ることになり『漸く日の目を見た』と、喜んでいたそうだ。
ウエストの切替え部に見えないように工夫されたファスナーを回し、素早くスカート部分を外す。
その中には動きやすいパンツを履いているので抜かりはない。
少し暑いが……これは致し方ないだろう。
そして、外されたスカート部分は、なんと………マントになる。
……いや、要らないけどな……置いとくのもなんだし、とりあえず着けておく……。
私は、スカートを肩口のスナップにくっ付けると、急いで腰元の拳銃帯にボニーとクライドを装着する。
拳銃帯はオプション。
デリアが気を利かせてつけてくれていたのだが、何故かすごくお洒落な物になっていて、とても気恥ずかしい。
だって、所々に薔薇のモチーフが……。
おっと、そんなことを考えている場合ではない!!
動きやすくなった私は、元来た道を柱に隠れながら、また戻って行った。
クリム様を確認すると、何やら相手とだいぶ打ち解けている様子だ。
相手の懐に入り込み、油断させ、情報を引き出す……クリム様、素敵。
………ああ、いかん!
また脱線しているっ!
ん?んん?
クリム様……何か合図を送って……ええと。
『偽物』
耳の後ろを中指で掻く。
それは軍部のサインで『偽物』という意味だ。
だが偽物とは?………何がだろう?
対象物がわからない。
私はクリム様に合図を返す。
『標的は?(ターゲットは?)』
人差し指で目を触り、前方を指す。
これは、何が?とか、どれが?とか、誰が?でも使えるオールマイティーなサインだ。
すると、すかさずクリム様から返事が。
『爆薬』
なんだと!?
あの仰々しい爆薬が偽物!?
皆そんな偽物に騙されていたということか!!
だが、やはりクリム様。
いち早く見抜かれているとは!
私が感じ入っていると、続いて、クリム様から合図があった。
それは………ふぅーん、ほう、なるほど!
………………。
………………了解しました!
アンナ・オズワルド、これより突撃準備に入ります!
全て了解の合図を送り、私は使えそうなものを探した。
やつらに見られずに素早く近付く最も良い方法。
それは、空中を飛ぶことだ。
丈夫そうな赤いカーテンを引きちぎり、二階の廊下の手摺に縛り付ける。
外れないようにしっかり結ぶと、それを体に巻き付けた。
万一落ちても、身のこなしには自信がある。
怪我をすることはないだろう。
準備は整った!
手摺に登り、片手でカーテンを掴む。
そして、私は待つ。
ただ、忠実に、クリム様の命令を。
私は戦闘服を『舞踏モード』から、『武闘モード』へと早変わりさせる為に立ち上がった。
そう、このドレス、実は二通りの着用方法がある。
舞踏モードのドレスから、動きやすい武闘モードのパンツスーツへと変化するのだ!
これは、デリアの息子レイフの発案。
女性でも活発にパンツスーツを着こなせるようにと、前々からデザインをしていたらしい。
ただ、着こなす女性がいなかった。
その為お蔵入りになっていたのだが、今回私が着ることになり『漸く日の目を見た』と、喜んでいたそうだ。
ウエストの切替え部に見えないように工夫されたファスナーを回し、素早くスカート部分を外す。
その中には動きやすいパンツを履いているので抜かりはない。
少し暑いが……これは致し方ないだろう。
そして、外されたスカート部分は、なんと………マントになる。
……いや、要らないけどな……置いとくのもなんだし、とりあえず着けておく……。
私は、スカートを肩口のスナップにくっ付けると、急いで腰元の拳銃帯にボニーとクライドを装着する。
拳銃帯はオプション。
デリアが気を利かせてつけてくれていたのだが、何故かすごくお洒落な物になっていて、とても気恥ずかしい。
だって、所々に薔薇のモチーフが……。
おっと、そんなことを考えている場合ではない!!
動きやすくなった私は、元来た道を柱に隠れながら、また戻って行った。
クリム様を確認すると、何やら相手とだいぶ打ち解けている様子だ。
相手の懐に入り込み、油断させ、情報を引き出す……クリム様、素敵。
………ああ、いかん!
また脱線しているっ!
ん?んん?
クリム様……何か合図を送って……ええと。
『偽物』
耳の後ろを中指で掻く。
それは軍部のサインで『偽物』という意味だ。
だが偽物とは?………何がだろう?
対象物がわからない。
私はクリム様に合図を返す。
『標的は?(ターゲットは?)』
人差し指で目を触り、前方を指す。
これは、何が?とか、どれが?とか、誰が?でも使えるオールマイティーなサインだ。
すると、すかさずクリム様から返事が。
『爆薬』
なんだと!?
あの仰々しい爆薬が偽物!?
皆そんな偽物に騙されていたということか!!
だが、やはりクリム様。
いち早く見抜かれているとは!
私が感じ入っていると、続いて、クリム様から合図があった。
それは………ふぅーん、ほう、なるほど!
………………。
………………了解しました!
アンナ・オズワルド、これより突撃準備に入ります!
全て了解の合図を送り、私は使えそうなものを探した。
やつらに見られずに素早く近付く最も良い方法。
それは、空中を飛ぶことだ。
丈夫そうな赤いカーテンを引きちぎり、二階の廊下の手摺に縛り付ける。
外れないようにしっかり結ぶと、それを体に巻き付けた。
万一落ちても、身のこなしには自信がある。
怪我をすることはないだろう。
準備は整った!
手摺に登り、片手でカーテンを掴む。
そして、私は待つ。
ただ、忠実に、クリム様の命令を。
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