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Chapter5:「ワン モア プレイヤー」
Part34:「エンドへのプラン」
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「――ゲームクリアに向けて、協力しようと?」
そのヴォートの切り出した言葉、申し出の意図は一つしかない。それを言葉にして、探る様に尋ね返す星宇宙。
「そうだ――まず確認したいが、君は「どのエンド」を目指している?」
それを肯定して。そしてヴォートが次に訪ねたのはそんな言葉だ。
TDWL5はマルチエンディングンのゲームだ。主人公の選択、冒険によってそのエンディングは複数に及ぶ。
「……トゥルーエンド、「復興エンド」を目指して辿って来たつもりだよ」
それに、星宇宙はヴォートの様子を一瞬伺い。それからそう回答を述べた。
「――自分と、同じだな。それを聞いて安心したよ。自分は今のRP所属の立場上、基本はそれしか選択がないから」
その星宇宙の回答を聞いたヴォートは、その尖る狡猾そうな顔をしかし少し朗らかにして、そう安堵するように言葉を零した。
どうやら目指すエンディングは共通しているようだ。
これがもしも別のエンドを目指しているのであったら、最悪両者は敵対もあり得たのだ。
「ふぁ……どうも」
その事実が回避できた回避できたことに、星宇宙もまた声を零して安堵を見せた。
――復興エンド。
このTDWL5におけるエンドの一つであり、トゥルーエンドに位置付けられるエンディングだ。
大量破壊兵器によって汚染された、このプライマリー・ダウンワールドの主要な土地の土壌を回復し。その土地に文明復興の起点を生み出すというものだ。
星宇宙とヴォート、二人が共通して目指すのはそのエンディングであった。
「すまない、どんどん話を進めてしまったが――どうだろう、この「お話」のクリアに向けて、協力してもらえるかい?」
互いの方針の一致を確認した後に、改めての意思の確認を星宇宙に問うヴォート。
「あぁ、もちろん。それに異論は無いよ、あなたには救われた義理もある」
「それにあっては、自分の側も同じだがね」
それに肯定と合わせて、そう言葉を返す星宇宙。ヴォートはそれにあっては義理を感じる必要は不要との意思を返した。
「あ――じゃあ、RPに近づくためのクエストは、これでクリアできたことになるのか?」
そしてそこで。星宇宙はある事に気づく。
実はその復興エンドを目指す上で、主人公――すなわち星宇宙の立場は、RPからのいくつかの依頼・クエストを受領解決し、それをもってRPからの信頼協力を勝ち取り。それをもって初めて復興計画へと参加していく、という過程を得る必要があったのだが。
それは今に在っての、星宇宙とヴォートとの利害方針の一致。協力の確約によって解決されたのだ。
「そういう事になるな。だから君は、いや、我々は――このまま復興エンドのためのクエストに直接取り掛かる事が出来る」
星宇宙の思い当たったその事実を、RPの立場であるヴォートは肯定。
その目指すべく復興エンドへの近道が開かれた事実を示して見せた。
「思いもよらないショートカットに成っちゃったな――じゃぁ、ここからは……」
その事実に少し気の抜けた言葉を零しつつ。それから改め、星宇宙は「次」への流れに言及する言葉を切り出す。
「〝アルスタライル太陽光発電所〟の復旧。そして、〝ユートピア・デバイス〟の入手――この二つになるな」
その言葉を引き継ぎ、ヴォートは二つの具体的な目的を、そしてその名を口にして見せた。
――ユートピア・デバイス。
この世界が荒廃する前に、ある研究機構が開発したという設定の特殊な装置。
それこそ先に述べた、大量破壊兵器によって汚染された土壌の回復を可能とする機能効果を持つもの。復興エンドを完遂させるための要となる、重要アイテムだ。
このユートピア・デバイスを、今に同時に名の上がったアルスタライルという放棄された発電所を復旧。その発電エネルギーを持って起動させ、汚染された土壌を回復させて復興の礎とするのが、トゥルーエンドへの具体的な手順だ。
「――もし、君が良ければこの二つを手分けしたいと考えているんだが」
その手順を改めて思い返していた星宇宙に、ヴォートから寄越されたのはそんな提案の言葉。しかしその様子はまた少し改まり、慎重な様子が見える。
それも当然か。今上がった二つの手順・クエストは両方とも終盤のものであり、どちらとも容易ではないものとなるのだ。
「確かに、それがいいね――」
しかし、星宇宙はそれを合理的な事と。当たり前と言うように同意の様子を返す。
「ヴォートさんに、アルスタライル太陽光発電所の方を担当してもらうのがいいんじゃないかな?」
そして続けて星宇宙が発したのは、そういった提案であった。
アルスタライル太陽光発電所の復旧クエストは。
施設の復旧修繕のために、このプライマリー・ダウンワールドの各地を回って必要な物資資材を集め。同時に技術を持つ者に協力を仰ぐ必要がある。
はっきり言って手順・手間が多く、時間を取られる面倒なクエストだ。
さらに極めつけに、クエストの終盤には大規模な激しい戦いが待っている。
しかし星宇宙は何もそれをただ押し付けるために、ヴォートにそれを提案したわけでは無い。
ヴォートは今の彼のプレイスタイル・キャラクターの立場上。ある程度組織への影響力を持ち、人手を使える状況だ。
その彼のほうが、発電所復旧クエストを比較的スムーズに終えられると考えての提案であった。
「私は構わないが。いや、そうなると君の方が困難とならないか?」
そしてそれにヴォートは構わない旨を告げるが。同時に見せたのは、必然的にもう一つのクエストを担当する事になる。星宇宙等の側を懸念する様子。
「分かってるよ。もう一つは――〝Partyへの殴り込み〟になるからね――」
そのヴォートに。星宇宙は当然承知している答えるように、担う事となるクエストの実態を言葉にして見せた。
トゥルー・エンドを目指す上で要となるアイテム、ユートピア・デバイス。
これはその性質上当然、数の限られた貴重なものであり。
このTDWLシリーズの設定では、厳重に管理保護のできる要所に保管されている物となっている。
そしてこのプライマリー・ダウンワールドの舞台では。
この土地の南西に広がる大海の沖、そこに座礁した軍艦にその一つが保管されている。
そしてだ、一度放棄された設定背景のその軍艦はしかし劇中では。
悪名高き、カルトの域に足を突っ込む自称正統政府――Partyにとって占拠され、その本拠地となっているのだ。
そう、すなわちユートピア・デバイスの入手を目指すクエストを選ぶことは、Party本拠地への殴り込みを担う事に他ならなかった。
「言い出して置いて何かと思うだろうが、容易ならないものとなるぞ」
その困難なクエストを自ら志願した星宇宙に、ヴォートは心配、いや警告にも似た言葉を掛ける。
「分かってる、決して楽観視しているわけじゃない」
星宇宙はそう自身の心構えを紡ぎ、それから具体的な選択の理由を説明する。
星宇宙にあってはMOD装備のおかげで個人火力が充実しており、少数での特殊作戦に比較体向いている。
一方のヴォートは、今にも言った通りキャラクター・プレイスタイルの立場からマンパワーの恩恵に預かれる身だ。
その両者の事情を鑑みた所からの、必然的な選択であると星宇宙は説明して見せた。
「むしろ、俺たちにはこの身一つしかない。その上で貢献できるのは、それしかないと思うんだ」
さらに続け、少し自嘲気味にそんな理由を紡いで見せる星宇宙。
「それに、一応支援のアテもあるしね」
「ToBか」
合わせて支援のアテを仄めかして見せた星宇宙。それにヴォートはすぐさま察しを付けて言及して見せる。
「コネは作ってあってね。状況を見守っていてもらうための、手回し口添えも必要だろうし。Partyを壊滅させるのはToBの本懐の一つ、それを示せば運んでもらうくらいはしてもらえる」
それについてもまた説明をしてみせる星宇宙。
ToBは非道な実験を辞さないPartyを仇敵と見ているのだ。そこを口実に、コネもあることから少しの支援は期待できるだろうという目測だ。
実際、Party本拠地への潜入にはToBの輸送支援が受けられるのがデフォルトであった。
実の所を言えば、RPとToBもその勢力、方向性の相違から友好的とは言えず。
地域方面、メタ的言えば過去シリーズではぶつかり合いに発展している状況もあるのだが。
少なくともこのTDWL5、プライマリー・ダウンワールドではお互い様子見というカンジで。互いに不干渉の方向で落ち着いていた。
「――成程、やってくれると?」
星宇宙から一連の理由説明を聞き。
少しの思考の後に。ヴォートは星宇宙の確かな意思を確認すべく、真剣な眼差しで言葉を紡ぐ。
「任せて――なんて偉そうなことは言えないけど……――全力を尽くす」
それに、星宇宙も確固たる意志で答える。
「モカは?」
「言ったじゃん。星ちゃんにはどこまでも付いていくって」
そこで一度、星宇宙は相棒たるモカを見て言葉を向け。そのモカからは言うまでもないと言うように、行動を共にする旨の言葉が返る。
「というわけだ――やろうッ」
「――あぁッ」
そして、星宇宙はそうヴォートに促し返し。ヴォートも確かな言葉で返答。
二人は、腕を差し出し合って握手を交わした。
そのヴォートの切り出した言葉、申し出の意図は一つしかない。それを言葉にして、探る様に尋ね返す星宇宙。
「そうだ――まず確認したいが、君は「どのエンド」を目指している?」
それを肯定して。そしてヴォートが次に訪ねたのはそんな言葉だ。
TDWL5はマルチエンディングンのゲームだ。主人公の選択、冒険によってそのエンディングは複数に及ぶ。
「……トゥルーエンド、「復興エンド」を目指して辿って来たつもりだよ」
それに、星宇宙はヴォートの様子を一瞬伺い。それからそう回答を述べた。
「――自分と、同じだな。それを聞いて安心したよ。自分は今のRP所属の立場上、基本はそれしか選択がないから」
その星宇宙の回答を聞いたヴォートは、その尖る狡猾そうな顔をしかし少し朗らかにして、そう安堵するように言葉を零した。
どうやら目指すエンディングは共通しているようだ。
これがもしも別のエンドを目指しているのであったら、最悪両者は敵対もあり得たのだ。
「ふぁ……どうも」
その事実が回避できた回避できたことに、星宇宙もまた声を零して安堵を見せた。
――復興エンド。
このTDWL5におけるエンドの一つであり、トゥルーエンドに位置付けられるエンディングだ。
大量破壊兵器によって汚染された、このプライマリー・ダウンワールドの主要な土地の土壌を回復し。その土地に文明復興の起点を生み出すというものだ。
星宇宙とヴォート、二人が共通して目指すのはそのエンディングであった。
「すまない、どんどん話を進めてしまったが――どうだろう、この「お話」のクリアに向けて、協力してもらえるかい?」
互いの方針の一致を確認した後に、改めての意思の確認を星宇宙に問うヴォート。
「あぁ、もちろん。それに異論は無いよ、あなたには救われた義理もある」
「それにあっては、自分の側も同じだがね」
それに肯定と合わせて、そう言葉を返す星宇宙。ヴォートはそれにあっては義理を感じる必要は不要との意思を返した。
「あ――じゃあ、RPに近づくためのクエストは、これでクリアできたことになるのか?」
そしてそこで。星宇宙はある事に気づく。
実はその復興エンドを目指す上で、主人公――すなわち星宇宙の立場は、RPからのいくつかの依頼・クエストを受領解決し、それをもってRPからの信頼協力を勝ち取り。それをもって初めて復興計画へと参加していく、という過程を得る必要があったのだが。
それは今に在っての、星宇宙とヴォートとの利害方針の一致。協力の確約によって解決されたのだ。
「そういう事になるな。だから君は、いや、我々は――このまま復興エンドのためのクエストに直接取り掛かる事が出来る」
星宇宙の思い当たったその事実を、RPの立場であるヴォートは肯定。
その目指すべく復興エンドへの近道が開かれた事実を示して見せた。
「思いもよらないショートカットに成っちゃったな――じゃぁ、ここからは……」
その事実に少し気の抜けた言葉を零しつつ。それから改め、星宇宙は「次」への流れに言及する言葉を切り出す。
「〝アルスタライル太陽光発電所〟の復旧。そして、〝ユートピア・デバイス〟の入手――この二つになるな」
その言葉を引き継ぎ、ヴォートは二つの具体的な目的を、そしてその名を口にして見せた。
――ユートピア・デバイス。
この世界が荒廃する前に、ある研究機構が開発したという設定の特殊な装置。
それこそ先に述べた、大量破壊兵器によって汚染された土壌の回復を可能とする機能効果を持つもの。復興エンドを完遂させるための要となる、重要アイテムだ。
このユートピア・デバイスを、今に同時に名の上がったアルスタライルという放棄された発電所を復旧。その発電エネルギーを持って起動させ、汚染された土壌を回復させて復興の礎とするのが、トゥルーエンドへの具体的な手順だ。
「――もし、君が良ければこの二つを手分けしたいと考えているんだが」
その手順を改めて思い返していた星宇宙に、ヴォートから寄越されたのはそんな提案の言葉。しかしその様子はまた少し改まり、慎重な様子が見える。
それも当然か。今上がった二つの手順・クエストは両方とも終盤のものであり、どちらとも容易ではないものとなるのだ。
「確かに、それがいいね――」
しかし、星宇宙はそれを合理的な事と。当たり前と言うように同意の様子を返す。
「ヴォートさんに、アルスタライル太陽光発電所の方を担当してもらうのがいいんじゃないかな?」
そして続けて星宇宙が発したのは、そういった提案であった。
アルスタライル太陽光発電所の復旧クエストは。
施設の復旧修繕のために、このプライマリー・ダウンワールドの各地を回って必要な物資資材を集め。同時に技術を持つ者に協力を仰ぐ必要がある。
はっきり言って手順・手間が多く、時間を取られる面倒なクエストだ。
さらに極めつけに、クエストの終盤には大規模な激しい戦いが待っている。
しかし星宇宙は何もそれをただ押し付けるために、ヴォートにそれを提案したわけでは無い。
ヴォートは今の彼のプレイスタイル・キャラクターの立場上。ある程度組織への影響力を持ち、人手を使える状況だ。
その彼のほうが、発電所復旧クエストを比較的スムーズに終えられると考えての提案であった。
「私は構わないが。いや、そうなると君の方が困難とならないか?」
そしてそれにヴォートは構わない旨を告げるが。同時に見せたのは、必然的にもう一つのクエストを担当する事になる。星宇宙等の側を懸念する様子。
「分かってるよ。もう一つは――〝Partyへの殴り込み〟になるからね――」
そのヴォートに。星宇宙は当然承知している答えるように、担う事となるクエストの実態を言葉にして見せた。
トゥルー・エンドを目指す上で要となるアイテム、ユートピア・デバイス。
これはその性質上当然、数の限られた貴重なものであり。
このTDWLシリーズの設定では、厳重に管理保護のできる要所に保管されている物となっている。
そしてこのプライマリー・ダウンワールドの舞台では。
この土地の南西に広がる大海の沖、そこに座礁した軍艦にその一つが保管されている。
そしてだ、一度放棄された設定背景のその軍艦はしかし劇中では。
悪名高き、カルトの域に足を突っ込む自称正統政府――Partyにとって占拠され、その本拠地となっているのだ。
そう、すなわちユートピア・デバイスの入手を目指すクエストを選ぶことは、Party本拠地への殴り込みを担う事に他ならなかった。
「言い出して置いて何かと思うだろうが、容易ならないものとなるぞ」
その困難なクエストを自ら志願した星宇宙に、ヴォートは心配、いや警告にも似た言葉を掛ける。
「分かってる、決して楽観視しているわけじゃない」
星宇宙はそう自身の心構えを紡ぎ、それから具体的な選択の理由を説明する。
星宇宙にあってはMOD装備のおかげで個人火力が充実しており、少数での特殊作戦に比較体向いている。
一方のヴォートは、今にも言った通りキャラクター・プレイスタイルの立場からマンパワーの恩恵に預かれる身だ。
その両者の事情を鑑みた所からの、必然的な選択であると星宇宙は説明して見せた。
「むしろ、俺たちにはこの身一つしかない。その上で貢献できるのは、それしかないと思うんだ」
さらに続け、少し自嘲気味にそんな理由を紡いで見せる星宇宙。
「それに、一応支援のアテもあるしね」
「ToBか」
合わせて支援のアテを仄めかして見せた星宇宙。それにヴォートはすぐさま察しを付けて言及して見せる。
「コネは作ってあってね。状況を見守っていてもらうための、手回し口添えも必要だろうし。Partyを壊滅させるのはToBの本懐の一つ、それを示せば運んでもらうくらいはしてもらえる」
それについてもまた説明をしてみせる星宇宙。
ToBは非道な実験を辞さないPartyを仇敵と見ているのだ。そこを口実に、コネもあることから少しの支援は期待できるだろうという目測だ。
実際、Party本拠地への潜入にはToBの輸送支援が受けられるのがデフォルトであった。
実の所を言えば、RPとToBもその勢力、方向性の相違から友好的とは言えず。
地域方面、メタ的言えば過去シリーズではぶつかり合いに発展している状況もあるのだが。
少なくともこのTDWL5、プライマリー・ダウンワールドではお互い様子見というカンジで。互いに不干渉の方向で落ち着いていた。
「――成程、やってくれると?」
星宇宙から一連の理由説明を聞き。
少しの思考の後に。ヴォートは星宇宙の確かな意思を確認すべく、真剣な眼差しで言葉を紡ぐ。
「任せて――なんて偉そうなことは言えないけど……――全力を尽くす」
それに、星宇宙も確固たる意志で答える。
「モカは?」
「言ったじゃん。星ちゃんにはどこまでも付いていくって」
そこで一度、星宇宙は相棒たるモカを見て言葉を向け。そのモカからは言うまでもないと言うように、行動を共にする旨の言葉が返る。
「というわけだ――やろうッ」
「――あぁッ」
そして、星宇宙はそうヴォートに促し返し。ヴォートも確かな言葉で返答。
二人は、腕を差し出し合って握手を交わした。
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