7 / 21
Chapter1:「タイトルコール」
Part7:「〝未来を失った心〟からの呼びかけ」
しおりを挟む
「これは……?」
「んん?なになにっ?」
唐突に表示されたコンソールウィンドウ。そしてそこに打ち込まれ始めた、こちらへの呼びかけの物と思しきものに。
星宇宙とモカは意識と視線を向ける。
「なんだこれ、こんな展開無いぞ……?」
そして訝しむ声を零す星宇宙。
無理もない。こんな展開、演出はTDWL5のストーリーには存在しないはずなのだ。
「フューチャー・ロスト・ハート……?」
呼びかけの人物(?)の名称はFuture Lost Heart(以下FLH)と言うらしい。
FLH:[いいだろう、次の段階に進める_]
FLH:[そしてすべてをうまく完遂させなければならない_]
FLH:[そのためにやらなければいけないことがある_]
FLH:[それは_]
FLH:[私はそれを幾度も幾度もテストした_]
FLH:[君にはそれが望めそうだ_]
FLH:[――旅を再開してもらう時間だ_]
FLH:[健闘を――_]
箇条書きのそれで、そして少し独特な様相で。コンソールウィンドウにそんな言葉が連なる。
何か一方的な呼びかけと訴え。
最後に健闘を祈る一言が打たれると、それを最後に文章の打ち込みは途絶えた。
「どういう事だ?あんたは誰なんだっ?」
そのコメントの向こうに何者かの存在の気配を感じ、星宇宙はコンソールウィンドウに向けて呼びかけの言葉を発する。
しかし、それで要件は終わりとでも言うように。ウィンドウは直後にモニターの電源を落としたように、パツっと消失してしまった。
「あっ、消えた……!……どういう事だ?」
「今のは、誰か?からの呼びかけだったのかナ?」
「にしては一方的過ぎるが……」
星宇宙が訝しみ、モカは推測の言葉を零す。そしてそれに少しの不服の色でまた零す星宇宙。
《えっ、えっ、今のは何?》
《これもゲームの演出?》
《いや既プレイ勢だけど、こんなんTDWL5の演出に無いぞ……?》
《私MOD結構入れてるけど、MODでもこういうのは見たことない……》
そして同じくそれを見ていた、視聴者からも困惑のコメントが流れる。
《ゲームマスター……的な何者かってコト……?》
そしてそんな推察のコメントが打ち込まれた。
「ゲームマスター……俺とかモカの、いろんなイレギュラーの原因なのか……?」
そのコメントを受けて、星宇宙は自身の身体を見下ろし、また隣に立つモカを見ながら。自身もまた推察する言葉を零す。
《星ちゃんは、その推定GMにTDWL5の世界に呼び寄せられた?》
さらに続けてコメントに、そんな推察のコメントが流れる。
詳細、真意は分からずじまいだが。現在の諸々の状況に原因を求めるならば、今の所はそれが最も納得できる所であった。
「……一つ推察できたけど、代わりにさらに色々謎が増えちゃったな……」
そして、少し深めのため息交じりの言葉で、星宇宙はそう紡ぐ。
「謎が謎を呼んじゃったねぇー……どうするの星ちゃん?」
それに同意しつつ、尋ねる言葉を掛けるモカ。
「うん……だけど、今の推定GM呼びかけもまた、ゲーム進行を指針として示していたように見える。やっぱり、ゲームを進めて行くしかないみたいだ」
それに引き続きの困惑を見せつつも、しかし星宇宙は続けてそう一つの答え・指針を出した言葉を紡ぐ。
結局変わらず、ゲームクリアが現状の唯一の導であった。
「モカ、まだ付き合ってくれる?」
「うん?当たり前だよっ!あたしたちは一蓮托生って言ったのは星ちゃんマスターじゃんっ!」
そして星宇宙が向けた尋ねる言葉に。モカは何を今さらというように答える。
「よし、じゃあ引き続きヨロシクっ」
その答えは分かっていた確認を終え、星宇宙は笑顔で言葉を返した。
《話が大きく複雑になってきましたね……》
《一旦、態勢整えたほうがよさそう》
コメントには、今のそれぞれの状況に対してのコメントが流れる。
「うん、だからとりあえずはセオリー通り、カウストさんたちの村へ向かうよ。最低限の補給ができるからね。ただその前に、廃スタンドのロケーションにだけは寄り道する。あそこが武器MODの出現場所になってるから」
そのコメントにまた答え、星宇宙は次に行動指針を説明する。
途中、負担なく寄り道できるロケーションではまた有志作成のMOD武器アイテムが入手できるのだ。
それを手に入れた後に、カウストたちの村であるロケーションを尋ね。そこで補給、休養を取る算段であった。
「よし、モカ。再開しよう」
「オッケーっ!」
そして二人は一旦態勢を整える事を目的とし、各ロケーションを目指しての肯定を開始した。
「んん?なになにっ?」
唐突に表示されたコンソールウィンドウ。そしてそこに打ち込まれ始めた、こちらへの呼びかけの物と思しきものに。
星宇宙とモカは意識と視線を向ける。
「なんだこれ、こんな展開無いぞ……?」
そして訝しむ声を零す星宇宙。
無理もない。こんな展開、演出はTDWL5のストーリーには存在しないはずなのだ。
「フューチャー・ロスト・ハート……?」
呼びかけの人物(?)の名称はFuture Lost Heart(以下FLH)と言うらしい。
FLH:[いいだろう、次の段階に進める_]
FLH:[そしてすべてをうまく完遂させなければならない_]
FLH:[そのためにやらなければいけないことがある_]
FLH:[それは_]
FLH:[私はそれを幾度も幾度もテストした_]
FLH:[君にはそれが望めそうだ_]
FLH:[――旅を再開してもらう時間だ_]
FLH:[健闘を――_]
箇条書きのそれで、そして少し独特な様相で。コンソールウィンドウにそんな言葉が連なる。
何か一方的な呼びかけと訴え。
最後に健闘を祈る一言が打たれると、それを最後に文章の打ち込みは途絶えた。
「どういう事だ?あんたは誰なんだっ?」
そのコメントの向こうに何者かの存在の気配を感じ、星宇宙はコンソールウィンドウに向けて呼びかけの言葉を発する。
しかし、それで要件は終わりとでも言うように。ウィンドウは直後にモニターの電源を落としたように、パツっと消失してしまった。
「あっ、消えた……!……どういう事だ?」
「今のは、誰か?からの呼びかけだったのかナ?」
「にしては一方的過ぎるが……」
星宇宙が訝しみ、モカは推測の言葉を零す。そしてそれに少しの不服の色でまた零す星宇宙。
《えっ、えっ、今のは何?》
《これもゲームの演出?》
《いや既プレイ勢だけど、こんなんTDWL5の演出に無いぞ……?》
《私MOD結構入れてるけど、MODでもこういうのは見たことない……》
そして同じくそれを見ていた、視聴者からも困惑のコメントが流れる。
《ゲームマスター……的な何者かってコト……?》
そしてそんな推察のコメントが打ち込まれた。
「ゲームマスター……俺とかモカの、いろんなイレギュラーの原因なのか……?」
そのコメントを受けて、星宇宙は自身の身体を見下ろし、また隣に立つモカを見ながら。自身もまた推察する言葉を零す。
《星ちゃんは、その推定GMにTDWL5の世界に呼び寄せられた?》
さらに続けてコメントに、そんな推察のコメントが流れる。
詳細、真意は分からずじまいだが。現在の諸々の状況に原因を求めるならば、今の所はそれが最も納得できる所であった。
「……一つ推察できたけど、代わりにさらに色々謎が増えちゃったな……」
そして、少し深めのため息交じりの言葉で、星宇宙はそう紡ぐ。
「謎が謎を呼んじゃったねぇー……どうするの星ちゃん?」
それに同意しつつ、尋ねる言葉を掛けるモカ。
「うん……だけど、今の推定GM呼びかけもまた、ゲーム進行を指針として示していたように見える。やっぱり、ゲームを進めて行くしかないみたいだ」
それに引き続きの困惑を見せつつも、しかし星宇宙は続けてそう一つの答え・指針を出した言葉を紡ぐ。
結局変わらず、ゲームクリアが現状の唯一の導であった。
「モカ、まだ付き合ってくれる?」
「うん?当たり前だよっ!あたしたちは一蓮托生って言ったのは星ちゃんマスターじゃんっ!」
そして星宇宙が向けた尋ねる言葉に。モカは何を今さらというように答える。
「よし、じゃあ引き続きヨロシクっ」
その答えは分かっていた確認を終え、星宇宙は笑顔で言葉を返した。
《話が大きく複雑になってきましたね……》
《一旦、態勢整えたほうがよさそう》
コメントには、今のそれぞれの状況に対してのコメントが流れる。
「うん、だからとりあえずはセオリー通り、カウストさんたちの村へ向かうよ。最低限の補給ができるからね。ただその前に、廃スタンドのロケーションにだけは寄り道する。あそこが武器MODの出現場所になってるから」
そのコメントにまた答え、星宇宙は次に行動指針を説明する。
途中、負担なく寄り道できるロケーションではまた有志作成のMOD武器アイテムが入手できるのだ。
それを手に入れた後に、カウストたちの村であるロケーションを尋ね。そこで補給、休養を取る算段であった。
「よし、モカ。再開しよう」
「オッケーっ!」
そして二人は一旦態勢を整える事を目的とし、各ロケーションを目指しての肯定を開始した。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
女体化してしまった俺と親友の恋
無名
恋愛
斉藤玲(さいとうれい)は、ある日トイレで用を足していたら、大量の血尿を出して気絶した。すぐに病院に運ばれたところ、最近はやりの病「TS病」だと判明した。玲は、徐々に女化していくことになり、これからの人生をどう生きるか模索し始めた。そんな中、玲の親友、宮藤武尊(くどうたける)は女になっていく玲を意識し始め!?
姫様になんてならないから!
三浦むさし
ファンタジー
突然異世界に呼び出されて無理やり女の子に性転換させられてしまった主人公。そのうえ更に王子の婚約者にまで!
いきなりお姫様扱いされたり魔法に驚き戸惑う主人公の行く末は?
女ハッカーのコードネームは @takashi
一宮 沙耶
大衆娯楽
男の子に、子宮と女性の生殖器を移植するとどうなるのか?
その後、かっこよく生きる女性ハッカーの物語です。
守護霊がよく喋るので、聞いてみてください。
君は今日から美少女だ
藤
恋愛
高校一年生の恵也は友人たちと過ごす時間がずっと続くと思っていた。しかし日常は一瞬にして恵也の考えもしない形で変わることになった。女性になってしまった恵也は戸惑いながらもそのまま過ごすと覚悟を決める。しかしその覚悟の裏で友人たちの今までにない側面が見えてきて……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる