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閑話

思いつきのピクニックで 1

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正方形のランチBOXにサンドウィッチとおにぎり、焼きそば  煮物 唐揚げ ウィンナー  ミートボール  忘れてはならない甘い卵焼き。彩りを考えながら詰めていく。

急遽 決まった採取ピクニックは、私の独り言で決まった。





もう少しお花欲しいな。
独り言を聞いてたアオトが ならば今から採取に行こう!と なったのである。

ちょっとその辺に行くのかのと 思えば お弁当 お弁当と 子供のようにはしゃぐアオトに仕方なしに作る事になってしまった。


 
  

雰囲気だけでもと思い、水筒とタオルだけしか入ってない リュックを背負い アオトの背に揺られながら出発。

綺麗な花が咲いてる所を知ってると言うので行先はアオト任せ。

一刻ほど揺られてついた先は、色鮮やかに咲き乱れてるお花。

「凄い 綺麗ね。連れてきてくれてありがと」

「今が丁度 見頃だな」

アオトも満足気だ。

「太陽もちょうど 真上に来てるようだし、まずはお弁当にする?」

木の影に敷物を広げた時に後からドスンドスンと地を揺らしながら近づいてくる何かと、
ドォーン と、何かが倒れた音。

「ミホは ここに居ろ我が追っ払ってくる」   

アオトには分かっているのか、音がした方に駆けて行ってしまった。

大丈夫なのかな?と、心配してると 木の影から ひょこっと 顔を出してきた人? 見た目は人なのだが、顔をだしてきた位置が物凄く低い。

お互いジーッと見つめたまま動かない。

私は子供頃読んでた、7人の小人を思い出してた。

ズッドーン  
遠くで 物凄い音が鳴り響き ビクッと飛び上がる。
小人さんも 同じく 飛び上がった。

うん!害は無さそうだ。
直感を信じて 声をかけることにした。

「小人さん。よかったら一緒に座りませんか?冷たいお茶もありますよ」

絵本で見てた団子っ鼻の顔をだけ出てた小人さんが 全身を現した。
ポッコリお腹に上下萌葱色服 腰には黒の紐で結んでる。

クスッ。絵本で見てた記憶そのままの小人さんがリアルに動いてる。
可愛くてつい 笑ってしまった。 

柔らかく大きな葉っぱを1枚とり、軽く2つに折り、両端を合わせるようにして茎を刺して 即席コップを作り 小人さんの為にお茶注いで手渡してあげた。

大丈夫だよって意味で 同じ水筒からコップにお茶を注ぎ 飲んでみせると小人も飲んでくれた。カラになった葉っぱのコップを差し出して来たので注いでやると ゴクゴク飲んでは何度も催促してくる。
余程 喉が乾いてたのか止まらない。

うーん、冷たいものばかり身体を冷やしてしまうと思い、マグカップを取り出し 即席の温かいはちみつレモンを作ってやると嬉しそうな飛び跳ねる。

小さな手にはマグカップが 大きくて扱いづらいので コップを支えて飲ませてやると、頬を抑えてにっこりする 小人さん。

「美味しいですか」

「うん! とっても とっても 美味しいよ」 

ほぅ。アオトに続きこの子も喋れるのね。会話が出来るのは有難い。   

「初めまして、私はミホと言います。よろしくね小人さん」  

「うん! よろしくね よろしくね」

ふふっ 可愛いな。


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