先祖返りの三毛猫さん

丹葉 菟ニ

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第3章

お茶とお菓子

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車は迷いなく雄大の自宅前にピッタリと止まった。

「すっげぇ~、俺 一言も自宅の住所を言った覚えは無いのになぜピッタリと当ててんの?怖いんだけどぉ~」

こわいと言いながら思いっきり面白がってる雄大はきっと将来大物になりそうなのな予感。

無言で外からドアが開くのは確りと海莉さんが開けてるからだ。

「また 明日な敦。運転手さん、送ってもらいありがとうございます」

車から降りると海莉さんにどうもと言って 俺に手をあげて自宅に入って行った。







雄大からはLINEが一通だけ届き、"絶ッ対に話を聞くからな"と来ていた。
放って置いて欲しいが それは無理だと知ってるのですが "出来る限りで勘弁して下さい"と返信して終わった。
LINEよりも 今は1番会いたい怜登はまだ家に帰ってなくてそわそわしてしまった。

「海莉さん、あっ怜登いつ帰って来ますか?」

「夕飯にはお帰りになると思われますが」

「そう、あの!姉ちゃんとは・・・・」

「敦様、怜登様を信じて差し上げてください」

「・・・はい」

「本日 敦様宛に赤嶺氏から焼き菓子が届いております」

「えっ食べる」

「お茶をお入れします」

「うん、お願いします」

今日の課題に手を受けようとするも落ち着かない。ソワソワしてると、お茶と焼き菓子が届いた。

「うわぁ~ なにこれ」

「アプリコットジャムになります」

スコーンの食べたかを聞いて 手前のジャムをタップリ付けてバクと 食べると甘酢さが口いっぱいに広がりもう一口欲しくなる。

「変なクセとかなくて すごく美味しい。すぐにもう一口食べたくなる」

「赤嶺氏も喜ばれるでしょう」

「流石は世界の赤嶺さんだよ。凄いよね、なんでも極めたら一流だよね」

「その通りですございますね。私も赤嶺氏の洋菓子は世界一だと思っております」

新しいスコーンにアプリコットを付けて海莉さんにはいと渡すと驚かれてしまった。

「敦様 これは敦様の
「美味しいものはみんなで食べると更に美味しくなるから 食べて」

優しく笑って 頂きますと 食べてくれた海莉さん。

「美味しいよね」

「ええ、とても美味しいですね」

「お茶とお菓子って不思議だよね。さっき迄が焦ってたのに 今では穏やかになってる」

「焦っても仕損じるだけ、常に冷静である事が成功への第一歩だと怜登様のお側で学ばせて頂きました。敦様、怜登様を信じてお待ちください」 

「うん、信じて待ってる」

海莉さんに新しいお茶を入れてもらい少しお腹を満たしたら 課題に手をつけた。
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