妖怪社長の伴侶は下僕

丹葉 菟ニ

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このままは辛いです

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昼に目が覚めた時にはコイツのモノが深々と刺さってる事に気が付くけど もう、抜けとは言えない。が、ずっと萎えずに勃たせてるコイツの勃起率の凄さに若干慄いてる。ずっと勃起を保っててる異常性・・・人間じゃねぇ~よ。色々考えてたら俺の方が可笑しくなりそう。

なので、冷静に数時間前の説明を頭の中で生理すると、ぼんやりとだが、酔った勢いで 店を1人で出て、知らない場所を歩き、道を聞こうと光に突進して行った記憶があるは。

あの光が車のライトだとしたら・・・あー、確かに俺 車に撥ねられわ。急に止まれない車に轢かれたわ。
頭らや腕やら内臓類のグチャグチャの損傷も納得だ。
でも、俺は病院に運ばれて無い。モデル顔のいい男の人並み外れた逸物を穴に深々と咥えての治療法だ、どこのファンタジーだと問いたくなる霊力の注入。しかもだ乳首を摘み時折コリコリと捏ねるオプションつき。

嘘だと思うだろ?

俺も嘘だと思った。コイツを抜いてから おおよそ三分で身体中が痛くなり頭から血が流れ始め腕の内側は赤い線が入り肉が裂け始め 内臓類が痛み始めて耐えきれなくなった。

信じるしか無くなった。だってまだ死にたくないから。この人達が悪魔でも、俺の命を長らえさせてくれるなら魂を売ってやる。
そして、深々と本当に深々と俺のケツを穿いてる奴を伴侶だとも認めた。理解出来たけど出来ねぇ部分も有るけど、俺が死にかけてたのは覆せない事実でもあると思う。

だからせめて、弟が大学卒業する迄は。俺なんかよりもずっと成績が良くて優秀なんだ。だから あと7年は生きたい。母さんを助けたい思いから 契約を了承した。
だから、後悔はない。無いけど、俺はこの人?人なのかも怪しいけど、知らな過ぎる。でも、この勃起が人じゃぁねぇ~よ!と初めに戻ってしまう。聞くか?聞か無いことに知らなすぎるし。でもな、明らかに人とは思えん。

「どうした。溜め息を付いて」

「いや、とうき?とうき様は俺の事知ってるみたいだけど俺はとうき様を知らないから」

タイミング悪くノックと共に返事を返すとうきは きっと羞恥心とかないのだろが、俺は上布団を引き上げる。

「失礼致します。先程から茂様の携帯に着信が入っております」 

恭しい動作で携帯を差し出されてしまい、戸惑いながらも受け取った。

「ありがとうございます」

掛けて来てるのは筐だ。離れたいけど離れられない。離れたらあの痛みがまた全身を襲う。あの痛みは二度と味わいたくない。

「あのすみません。このまま電話に出ても良いですか?」
「構わない」

「ありがとうございます」
了承を貰いスマホを見るけど画面が割れてるが 使えるのかと タップして通話が繋がった。

《おっ やっとザァザザザな、いい女でも見つけてお持ち帰りザザザザザて楽しんでたのか?》

あれ ノイズが邪魔で 上手く聞き取れない。

「いや、飲みすぎて気分が悪くなって出たんだ」

《ザザザザザ ホントに酒弱いザァザァザザザ何時もウーロン ばっかり飲んザザザザザなれねーよ。社会人ザザザザザザァザァ飲み会も増えるから少しでも慣れとけよ》

「あぁ、そうだな。お前も身体のことを気遣って飲みすぎるなよ」

《はぁ~、飲めザザザザザから言えよ 》

「それもそうだな」

《おザザザザザ電波わりぃーぞ》

「昨日 携帯落として画面割れてるんだよ。壊れたかもしれないから?」

《そザザザザザ、初めてザァザァザザザザザ出来なくて、俺が失敗したって事はお前が成功しザ~ザァザァ~ザザザザザ親友として喜んでやろうかと思ザザザザザ違ったのか残念だよ。ザァザァザザザザザても彼女の1人でも早く作れよ》

そういえばコイツ置いて帰ったけど?NGワード出てないだろうな?内定も取れてるし、流石の馬鹿でも、少しは考える筈だよな?!

「まぁ彼女出来たら 1番最初に合わせてやるよ」

《楽しみに待ってザザザザザ、じゃぁな》

「ああ」

俺が話し終わるまで大人しく待っていてくれた後ろの奴がゾッとする低音で「誰だ?彼女を作ると聞こえたが?」と聞いてくる。

「幼馴染の筐です。全くもって怪しい関係でも無いですよ。どちらかと言えば、俺を見下して嘲笑うのが好きな奴なので。それも卒業する迄です。それに話の流れで彼女云々になったけど俺はとうき様の伴侶ですのでつくりませんよ」

「その言葉 信じてやる」

「筐とは筐建設の一人息子、来年大学卒業。卒業後は存在しないはずの裏口で我社に内定が決まってましたよね」

「なんでそれを、それに我社って北条ホールディ・・・」

「私が北条 騰貴で、北条ホールディングスの代表取締役だ。仮の姿はコレだ、本来の姿は妖狐で名を狐鬼(コーキ)、内藤は変種で生まれた白天狗で、名は白刃(ハクヤ)だ。我々は妖怪だ。色々と飽きたから気まぐれで会社を興したら大当たりして困ってたが、私の伴侶が働き場所求めてるからな怪我の功名だったな」

雅史さんは懐からケースを取り出すと二人分の名刺を渡された。北条ホールディングス代表取締役北条 騰貴  北条ホールディングス秘書課部長 内藤 雅史と、書かれてる。

唖然と何度も名刺を読み返し見るが、やっぱり書かれてる言葉は変わらない。それに 妖怪?少し前に話題になった妖怪が体操する可愛いキャラクターが話題になったが・・・どう見積もって可愛いからは程遠い存在だ。

「武下専務がはやり関与しておりました。一昨年2名 去年3名と質の悪い社員が紛れ込んでいると思い今年は張っておりましたが 更に質が悪いのを入れようとしておりました。筐 明道、鳥越 里奈、支倉 和人 3名。一人当たり100万~200万を受け取っておりました。おおよそですが900~1000万ものお金を懐に入れたようですね」

「記者会見を開き、公にして邪魔な奴は排除するに越したことはない。不当に落とされた者の繰り上げ入社は可能か?」

その話、俺が聞いても大丈夫な話では無いだろう。

「受かってたものを調べ上げ 7名には近日中にでも交渉する予定です」

「1名はどうした?」

「1名に関しては安野 茂様でいらっしゃるので、社長に交渉して頂こうと」

「後は任せた」

きっちり頭を下げて退室した雅史さんを目で追っていたら、刺さってるモノで奥を付いて来て 変な声が出た。

「どこを見てる」

「何処をって 本当かなって。俺受かってたの?」

「内藤は仕事には潔癖すぎる程潔癖だ。つまらない嘘を言って喜ばせる奴でもない。ソレに1人雇った所でウチの会社困る事は無い。自信を持て」

「うん!よかった、嬉しい」

「俺、これでやっと母さんに親孝行が出来る。少しは楽をさせてやれる。弟にも心配かけずに済む。良かった」

「そうか」

「うん、母さんとの約束の温泉旅行も連れて行ってやりたい。家族旅行に行きたい」

「家族旅行なら許可してやる」

「ありがとう?騰貴様?」

「おまえは私の伴侶だ様は要らない」

「と・・騰貴でいいのか?」

「ああ、それで構わない許す」


うーん、コレって相手のモノを受け入れながら話すことなのか?しかも、家族旅行に許可が居るのか?と。でも、頭の中で処理出来ない事柄が溢れて 脳が疲れてしまったのだろ、ゆっくりと意識を手放して眠りに入った。
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