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嫌い

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ニコニコと手を出して来たのはなんだ?

「着替え必要だろ?服はなんとかなるけど下着が合わないから 取ってきてやるよ」

!!!
オタク化した部屋には入れられない!!その前に俺の大事なフィギュアやポスターにべたべたと触られたくない。
絶対に拒否だ。

「いえ、大丈夫ですから。自分で帰れます」

「立てんの?」

立てなくした本人がその質問するのか?

「家の中 散らかってるので見られたくない」

「そんなことくらいで嫌いにはならないから鍵出して」

「本当に!!・・・散らかってるのでごめん」

思ってたよりも大声が出てしまい自分でもびっくりしたが言いたいことは言えた。

「・・・ふーん。掃除洗濯も苦手か。まァ、同棲すれば汚部屋にはさせないから安心しろよ」

お部屋って汚部屋?!俺 汚部屋の住人に見られた?!待て、さすがに汚部屋の住人に間違われるのは嫌だ、否定したい、したいけどできねぇ~。否定したら、じゃ鍵 ってなるよな。鍵渡したら俺の 俺のアリアーナちゃんが穢される!

うっ!なんだ その冷めた目は・・・物凄く残念なものを見る目は・・・汚部屋の住人確定。
ぅん?!確定 いいじゃん!!それで嫌われたら・・・汚部屋の住人のイヤらしい写真か動画流出 2重のハジ。ダメじゃん

「掃除 洗濯ダメ 料理もダメ。良くそれで暮らしてたな。結婚とかかんがえなかったのか?」

考えてたよ!!アリアーナちゃんと!!
俺も魔法使いになって アリアーナちゃんと、夫婦になる筈だったのに。全ての夢をぶち壊したアンタがソレを聞くのか?!
考えただけで涙が出てくる。

「何も出来ないからって振られた過去でもあるわけ?」

俺の悔し涙をどうすれば振られた過去になる!

「振られた過去なんてありません!!」

約束を守れなかった俺に愛想尽かしてるかも。アリアーナちゃんに振られると考えただけで悲しくなる。ダメだ、ここが自分の部屋だったら 情けなく"捨てないで"と、懇願してるが、かろうじて 声を抑える事が出来たけど涙はボロボロと溢れて止まらない。

「さっさと忘れろ!俺が幸せにしてやるから」

不器用に俺の頭を撫でる手を払い除けたかったけど そのまま好きにさせた。

「引っ越しは何時にする」

「引っ越し?」

「望むものが置けない、風呂も2人で入れない。俺は明日でも引っ越したいけど、一応 浩一の希望も聞くべきかと思ってね。何時がいい?」

俺 付き合うのは嫌々認めたけど 同棲なんか何時納得した?

「同棲はしなくても?」

「炊事、洗濯、掃除 全部出来ない浩一の部屋は汚部屋なんだろ?そんな所は人が住むに相応しいとは言えない。俺の恋人なら容認出来ない。さっさと引っ越すぞ」

汚部屋住人確定されてる以上、俺には反論出来ねぇー。
アリアーナちゃんを引っ越し先に運びこめない。どうするべきか・・・倉庫マンション!どこかに空きがあるか調べてアリアーナちゃん、そうなると 離れ離れになる。うぅぅ、一時の我慢 我慢。
アリアーナちゃんごめんよ。





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