オタクは本気で夢見てる

興味が無い

9月１１日 

人事課にやって来た俺は、手紙を配るついでにと、有給休暇の申請を出した。なんなら大きく休めとばかりに土日も含めた5日になる様に三連休にした。

理由はよくある法事の為とした。

「へぇー 珍しいね。了解です」

実にあっさりと認められた。

「ありがとうございます。コレ、申請にあった 付箋とボールペンです。どうぞ」

「はい、確かに」

次に向かうのは、今 1番 旬の噂の的になってる 海外事業部に足を向けたら、女子社員が全員 コチラに視線を向けてるのが分かった。
しかも、視線から ハートビームを必死に飛ばしてる 目で。
リア充 消し飛べ キモいだよ！

にしても、必死な視線の先は俺を飛び越した後に向けられてる。

あぁ、もしかして 社長 自慢の甥がやって来たのか？社長や秘書が話してたが、女子社員が煩く成るだろうと心配してたイケメン過ぎる男のだとか。一切 興味も無いが俺はコレは渡さないといけないだろう。 
クルリと振り返り 社長や秘書が心配してた現実離れしたいい男がいた、。身長は１９０はある、碧眼 金髪 イケメンの部類に入るが、俺が生きていく上で 関わりの無い男だ。

「フレディ・慧・アリィールさんですね。どうぞ」

何が起きたか わからない様子の男だが、さっさと受け取って欲しくて、男の手首を掴み手に手紙を握らせた。

「確かに渡しましたので、では」

「あぁ、どうも」

各自の手紙を配り 次は営業部だとパーテッションを抜けるが、その合間中 女共の視線が痛かった。

視線の理由は説明されずとも解る。
いい男に 勝手に触れるな！
男の前に立つな！
なぜ、名前を知ってる？
気が付いたなら 気を効かせて避けろ。とかだろう。
コレだから3次元の女共は好きになれない。


確かに 浩一の考えは 良く当たっていた。