165 / 192
上質な恋を
夜の冒険 ???side
しおりを挟む
数日前にハシューム国の中心である王都、ハシューム国の中心でハシューム国民が敬愛し 憧れでもある証持ちの国王が狙われた。なんの前触れも無く城が火事になり賊が流れ込んできた。騒然となるが日頃からの鍛錬と連携で賊を捕え、直ぐに主犯が判明した事によりハシューム国の騎士から我々最下位の一平兵まで、民達に労いと礼を前よりも言われるようになった。
無謀にも反旗を翻した主犯が、自分達は尊い聖魔法持ちだと威張り腐ってた奴らだと一斉に知れ渡り、1部では聖魔法は悪だと罵ってる奴が居る。隊長達からそんな奴らの考えを改める様に言われてるが、俺も聖魔法持ちの奴等から見下されてたので訂正は積極的にしない様にしてる。が、度を越す様で有れば一応注意はしている。
上の方々は忙しく事件の残党等が居ないか捜査をしてるが俺達 下の一平兵は変わりなく王都内の警備でも事件があったばかりだ、一番下の俺達にさえも気合いがはいる。
そんなある日、商会の家の前で王都に居るはずのないラアィーが出たとの知らせ。しかもその場に居たのが 宰相夫人と、俺達でも知ってる演習の時にチラッとだけ見た事がある可愛らしい12・3歳ほどの子供。出来ればお近付きになりたいレベルの子だけど、常に総隊長様の傍に居るから近づくことなんて出来なかったその子がいたとか。
噂ではあの子の親に教会の神主様の養子になると聞いて俺は良く教会に行くので近付き易くなったと思い、ラッキーとさえ思った。各自 、警備範囲が決められて3人1組が基本、俺の警備場所は協会周辺、もしかしたらお近付きになれるかもと淡い期待を胸にドキドキしてたが、ラアィーが出たとなると、淡い期待もなにもあったもんじゃなぃ。警備の人数も増員され3交替から2交替になり休みなく何処にも異変はないか警戒警備体制が引かれた。
夜の警備は足元の寒さが堪らなく堪える。
「さみぃなぁ」
「オレさぁ 演習の時に総隊長の傍にいたあの子にまた会えるって楽しみにしてたんだよなぁ~」
げっ、お前もかよ。競争率高ぇなぁ!でも、お前19だろ?歳離れ過ぎ、おれはまだ17だし、俺の方がチャンスあるじゃん。
「お前もかぁ~、俺もなんだよなぁ~。神主様の養子になるとか聞いてて、もしかして お近付きになってその内に恋愛に発展とか期待してた」
なに!?20歳だろ?歳離れ過ぎ、歳相応のヤツにしろよ!!
「歳から行くと1番親しくなりやすいのは俺かも知れませんよ」
「「お前もかよ」」
「結構 狙ってる奴 多いって言ってたけど、1番狙ってるのは総隊長だって話だぜ」
「「うそ、だって総隊長は」」
「そう、証持ちだけどよ 番が現れないからどっかの令嬢との婚約話も出てたとか、でも 総隊長があの子に一目惚れして話は流れたって話だぜ」
「いやだ、総隊長相手に適うわけないよ」
俺の淡い期待もチリの如く散った。顔良し 家柄良し、頭の良さから剣技実力まで どれを取っても適わない相手だ。勝負にもならない。
「だァァァ、ダメだ こんな時に不謹慎だけどよ もしかしてって期待してたんだぜ、知りたくなかったぁーオレ、一気にやる気なくすわァ」
その気持ちよく分かる 俺も一気にやる気が萎んだぜ。お前もかよ、見るからに俺達の肩から一気に力が抜ける。
「なぁー」
「しっ・・・唸り声が聞こえないか?」
「こっちだ!!」
唸り声の聞こえた方に走るとグルファが今 話してた人物とテイムしてると噂のシルバーウルフを襲ってた。
1人が危険を知らせる合図の笛を思いっきり吹いてる間に剣を抜き構える。が、内心 やすやすと負けてやれないが、絶体絶命のピンチだとヒヤヒヤする。なんでこんな危険レベルの上位の魔獣が王都内に居るんだよ!?
何処まで踏ん張れるか分からないけど、あの子は絶対に助ける!
後ろからも走ってくる足音に 少しの勇気が湧く。1人が仲間を集めるために空高くに位置を教える黄色の光弾を放った。
グルファが動き 俺の仲間の腕を噛もうとしたが、シルバーウルフが首元を噛み取り押さえた。同じ魔獣でも シルバーウルフの方が上だ。此方の味方で 助かった。
1人が深手を負わせる為に仲間が動いたが交わされた瞬間を狙うがヒラリと交わされる。
一体が襲われてる隙に一体が動き、あの子をめがけて襲い掛かった、俺はあの子を守る為に剣を振ったが掠りもせずにグルファの軌道がそれてクルリと一回転して身軽に着地した。
クソ!
しっかりと立てないのか 危なかしい足取りで ヨタヨタと進むあの子に近寄ろっとすると、シルバーウルフが襟首を咥えてズリズリと引きずり出した。
駆け寄ろうとしたが、後方部隊の医療班のワァガルがあの子の怪我を治した。
アイツは総隊長一筋で何時でも何処でも 総隊長様 大好き人間だ。総隊長に近付きたくて 自分の得意な医療の腕を磨いて後方部隊に入ってきたと言っても過言では無い 総隊長様狂いだ。
総隊長に証の番が現れないなら 俺が総隊長様の番になるとか 本気で言ってるからある意味アイツは俺達の間では有名人だ。
あっ、あの子が ワァガルに捕まった。
おっと、コッチもやばかったが、先輩方が グルファを倒した。
真っ先に駆け寄りたかったが 名前を呼ばれてそっちに行くとカンディが、あの子の傍に近寄って行き 家に送るとか言い出した。
なに いい所取りしてんだよ!!
そんな事を思ってると此方に掛けてくる逞しい足音に顔を上げれば総隊長と第一部隊副団長ランダサム様だ。
総隊長は黙って魔馬から降りると真っ直ぐにあの子の傍に歩いて行くが、様子が可笑しい。背中しか見えないけど・・・かなり 怒ってる?グルファを相手してた時よりも 恐怖を感じる相手に「ぁ~、アルベルト様!!素敵」と、場違いな声を上げるヤツの気が知れない。
「こんな所でなにをしてる?」
静かに問いかける声を俺たち全員が聞いてるのだろ。誰一人として物音をたてないから 良く声が響く。
「はい!見回りの後方として万が一怪我人がでた場合の為に王都内の見回りに加わってました」
どう考えてもテメェじゃねぇだろ!!
「イオリに聞く。何をしてたんだ?」
イオリって名前なんだ。
「エーット 、見回りの後方かな?」
「そんな命令は出したつもりは無いが?だれに頼まれた」
どこまでも冷たい声に俺達の背中が凍る。
「誰にも 頼まれてない」
「あー、あのさ、そのやり取りは帰ってからやった方が良くない?」
第一部隊副隊長ランダサム様が総隊長に声を掛ける。俺なら無理だ。絶対に声なんてかけられねぇ。
「あの!彼のケガが気になるので同行したいのですがよろしいでしょうか?」
おい!おまえ 心配なんかしてないだろ?絶対に今 総隊長に近づくチャンスとか思ってんだろ?
「怪我?!分かった。カンディ ここの指揮はお前に任せる。ユージはその後方と一緒に帰ってこい」
怪我と聞いて総隊長の肩が揺れると、あの子イオリを抱き抱えて魔馬に跨った。
「夜なんだ叫ぶなよ」
後ろから抱き締めてる総隊長の顔を見て 俺はイオリに淡い期待が霧が晴れるように消えた。
ワァガルは 第一部隊副隊長の馬に乗せてもらいながらも ジッと 総隊長をら見てたが、第一部隊副隊長がなにやら ワァガルの耳に囁いたら顔を伏せた。
無謀にも反旗を翻した主犯が、自分達は尊い聖魔法持ちだと威張り腐ってた奴らだと一斉に知れ渡り、1部では聖魔法は悪だと罵ってる奴が居る。隊長達からそんな奴らの考えを改める様に言われてるが、俺も聖魔法持ちの奴等から見下されてたので訂正は積極的にしない様にしてる。が、度を越す様で有れば一応注意はしている。
上の方々は忙しく事件の残党等が居ないか捜査をしてるが俺達 下の一平兵は変わりなく王都内の警備でも事件があったばかりだ、一番下の俺達にさえも気合いがはいる。
そんなある日、商会の家の前で王都に居るはずのないラアィーが出たとの知らせ。しかもその場に居たのが 宰相夫人と、俺達でも知ってる演習の時にチラッとだけ見た事がある可愛らしい12・3歳ほどの子供。出来ればお近付きになりたいレベルの子だけど、常に総隊長様の傍に居るから近づくことなんて出来なかったその子がいたとか。
噂ではあの子の親に教会の神主様の養子になると聞いて俺は良く教会に行くので近付き易くなったと思い、ラッキーとさえ思った。各自 、警備範囲が決められて3人1組が基本、俺の警備場所は協会周辺、もしかしたらお近付きになれるかもと淡い期待を胸にドキドキしてたが、ラアィーが出たとなると、淡い期待もなにもあったもんじゃなぃ。警備の人数も増員され3交替から2交替になり休みなく何処にも異変はないか警戒警備体制が引かれた。
夜の警備は足元の寒さが堪らなく堪える。
「さみぃなぁ」
「オレさぁ 演習の時に総隊長の傍にいたあの子にまた会えるって楽しみにしてたんだよなぁ~」
げっ、お前もかよ。競争率高ぇなぁ!でも、お前19だろ?歳離れ過ぎ、おれはまだ17だし、俺の方がチャンスあるじゃん。
「お前もかぁ~、俺もなんだよなぁ~。神主様の養子になるとか聞いてて、もしかして お近付きになってその内に恋愛に発展とか期待してた」
なに!?20歳だろ?歳離れ過ぎ、歳相応のヤツにしろよ!!
「歳から行くと1番親しくなりやすいのは俺かも知れませんよ」
「「お前もかよ」」
「結構 狙ってる奴 多いって言ってたけど、1番狙ってるのは総隊長だって話だぜ」
「「うそ、だって総隊長は」」
「そう、証持ちだけどよ 番が現れないからどっかの令嬢との婚約話も出てたとか、でも 総隊長があの子に一目惚れして話は流れたって話だぜ」
「いやだ、総隊長相手に適うわけないよ」
俺の淡い期待もチリの如く散った。顔良し 家柄良し、頭の良さから剣技実力まで どれを取っても適わない相手だ。勝負にもならない。
「だァァァ、ダメだ こんな時に不謹慎だけどよ もしかしてって期待してたんだぜ、知りたくなかったぁーオレ、一気にやる気なくすわァ」
その気持ちよく分かる 俺も一気にやる気が萎んだぜ。お前もかよ、見るからに俺達の肩から一気に力が抜ける。
「なぁー」
「しっ・・・唸り声が聞こえないか?」
「こっちだ!!」
唸り声の聞こえた方に走るとグルファが今 話してた人物とテイムしてると噂のシルバーウルフを襲ってた。
1人が危険を知らせる合図の笛を思いっきり吹いてる間に剣を抜き構える。が、内心 やすやすと負けてやれないが、絶体絶命のピンチだとヒヤヒヤする。なんでこんな危険レベルの上位の魔獣が王都内に居るんだよ!?
何処まで踏ん張れるか分からないけど、あの子は絶対に助ける!
後ろからも走ってくる足音に 少しの勇気が湧く。1人が仲間を集めるために空高くに位置を教える黄色の光弾を放った。
グルファが動き 俺の仲間の腕を噛もうとしたが、シルバーウルフが首元を噛み取り押さえた。同じ魔獣でも シルバーウルフの方が上だ。此方の味方で 助かった。
1人が深手を負わせる為に仲間が動いたが交わされた瞬間を狙うがヒラリと交わされる。
一体が襲われてる隙に一体が動き、あの子をめがけて襲い掛かった、俺はあの子を守る為に剣を振ったが掠りもせずにグルファの軌道がそれてクルリと一回転して身軽に着地した。
クソ!
しっかりと立てないのか 危なかしい足取りで ヨタヨタと進むあの子に近寄ろっとすると、シルバーウルフが襟首を咥えてズリズリと引きずり出した。
駆け寄ろうとしたが、後方部隊の医療班のワァガルがあの子の怪我を治した。
アイツは総隊長一筋で何時でも何処でも 総隊長様 大好き人間だ。総隊長に近付きたくて 自分の得意な医療の腕を磨いて後方部隊に入ってきたと言っても過言では無い 総隊長様狂いだ。
総隊長に証の番が現れないなら 俺が総隊長様の番になるとか 本気で言ってるからある意味アイツは俺達の間では有名人だ。
あっ、あの子が ワァガルに捕まった。
おっと、コッチもやばかったが、先輩方が グルファを倒した。
真っ先に駆け寄りたかったが 名前を呼ばれてそっちに行くとカンディが、あの子の傍に近寄って行き 家に送るとか言い出した。
なに いい所取りしてんだよ!!
そんな事を思ってると此方に掛けてくる逞しい足音に顔を上げれば総隊長と第一部隊副団長ランダサム様だ。
総隊長は黙って魔馬から降りると真っ直ぐにあの子の傍に歩いて行くが、様子が可笑しい。背中しか見えないけど・・・かなり 怒ってる?グルファを相手してた時よりも 恐怖を感じる相手に「ぁ~、アルベルト様!!素敵」と、場違いな声を上げるヤツの気が知れない。
「こんな所でなにをしてる?」
静かに問いかける声を俺たち全員が聞いてるのだろ。誰一人として物音をたてないから 良く声が響く。
「はい!見回りの後方として万が一怪我人がでた場合の為に王都内の見回りに加わってました」
どう考えてもテメェじゃねぇだろ!!
「イオリに聞く。何をしてたんだ?」
イオリって名前なんだ。
「エーット 、見回りの後方かな?」
「そんな命令は出したつもりは無いが?だれに頼まれた」
どこまでも冷たい声に俺達の背中が凍る。
「誰にも 頼まれてない」
「あー、あのさ、そのやり取りは帰ってからやった方が良くない?」
第一部隊副隊長ランダサム様が総隊長に声を掛ける。俺なら無理だ。絶対に声なんてかけられねぇ。
「あの!彼のケガが気になるので同行したいのですがよろしいでしょうか?」
おい!おまえ 心配なんかしてないだろ?絶対に今 総隊長に近づくチャンスとか思ってんだろ?
「怪我?!分かった。カンディ ここの指揮はお前に任せる。ユージはその後方と一緒に帰ってこい」
怪我と聞いて総隊長の肩が揺れると、あの子イオリを抱き抱えて魔馬に跨った。
「夜なんだ叫ぶなよ」
後ろから抱き締めてる総隊長の顔を見て 俺はイオリに淡い期待が霧が晴れるように消えた。
ワァガルは 第一部隊副隊長の馬に乗せてもらいながらも ジッと 総隊長をら見てたが、第一部隊副隊長がなにやら ワァガルの耳に囁いたら顔を伏せた。
10
お気に入りに追加
1,792
あなたにおすすめの小説
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
神官、触手育成の神託を受ける
彩月野生
BL
神官ルネリクスはある時、神託を受け、密かに触手と交わり快楽を貪るようになるが、傭兵上がりの屈強な将軍アロルフに見つかり、弱味を握られてしまい、彼と肉体関係を持つようになり、苦悩と悦楽の日々を過ごすようになる。
(誤字脱字報告不要)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる