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上質な恋を
編み物 14
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護衛を連れて行くとも言ってたが、一応挨拶をしてくれたガイルさんが騎士達の紹介をして、ユージは応接室の扉の前には立って、シューイチさんとディールさんは玄関前に立ってる。
挨拶をしてる時から気になってたが、息子のジェイバル君の足にはレッグウォーマーがされてる。
暖かなお茶が出されて、一口飲む。やっぱり少し冷えてたのか、身体の中がほっこりする。
「ジェイバル君はレッグウォーマーは気に入ってる?」
最初の話は、天気の話をする様に別の話をしないと行けない。直ぐに目的の話をするのは無作法。さっさと要件だけを話して帰りたいと思われないためにも、本題前に少し別の話をと 思っていたけど、ついつい 口が滑ってしまった。
「はい!もう、1度 着けたら外す気には慣れません。サラ叔母様に、もう1つ欲しいとお手紙を書いたんです!」
満面の笑みで語る子供の言葉には嘘が無いのだろ。
「サラさんも一生懸命に編んでたから、ジェイバル君に喜んで貰えてサラさんも喜んでるよ」
二パッと子供らしい笑顔が印象的なハツラツとした子供だ。従者が僕の持ってきたお菓子を出してきた。
「イオリ様から頂いたお菓子でございます」
「うわぁ~、貝の形だ」
「うふふ、イオリはマドレーヌをお持ちしたのね。どうぞ、召し上がってみて。きっと 気に入るわ」
お母さんも子供が好きなのか まずはジェイバル君に勧めてみる。
「せっかくだ、頂きなさい」
躾はされてるのだろう。子供だからと お客様の前で勝手に手を伸ばさない子供は優秀らしい。
「頂きます」
手に取り パクリと口に含むと目を見開いてるジェイバル君にご両親が驚いてる。
細い喉を通って嚥下したのが分かる程に静まり返った応接間に男の子の声だけが響き渡った。
「美味しいぃ!甘くて 柔らかい ナッツの味が凄い!こんなの 初めて食べた」
「喜んでもらえて よかった」
今日 コレと同じ物が王妃様達にも届けられてる。ジェイバル君を見てれば 分かる。きっと王妃様達にも喜ばれてる。
「私達も折角ですので 頂きましょう」
お母さんが1つ手に取ると会長さん達も手に取りパクリと食べる。
親子って似るんだな。目を見開いてるお父さんに 菓子を眺めるジェイバル君お母さん。
隣に座るお母さんは慣れたもので 平然としてる。
「あの、ソフィア様イオリ様 この菓子は貴族の間で今 流行りなのでしょうか?」
「いいえ、コレはイオリが考案したものですのよ。ね、イオリ」
いえ、違います。元々 俺の世界にあったお菓子です。だから、俺が考案した物ではない。
だがね、そんなに尊敬の念をこめた目で見られたら 俺が困るから!!
『桔梗、俺 めっちゃ 見られてるけど』
『嫌らしい目付きではないから大丈夫だろう』
『嫌らしい目付きなら速攻 帰るよ』
『その考え方は正しい考え方だ』
俺は桔梗になんの講座を受けてんだ。
「素晴らしい、イオリ様 私の商会でこの菓子を」
「バレンティーノ会長 今日はレッグウォーマーのお話だったのでは」
お母さんの声がバレンティーノさんの声を遮ると、我に返ったようになる。
『仕事熱心だよね』
『そのようだ。探究心は悪い訳ではない。ただ1つのことも終えてないのに次に行くのは褒められない』
「あぁ、済まない!いや すみません。食べたことも無い 素晴らしいお菓子に巡り会えて 動揺 してしまった。こんな 貴重なお菓子はきっと かなりの手間暇を掛けていらっしゃるのだろう。この菓子 1つで金貨1枚の価値はある」
えーっと通貨がGIL 銅 銀 金 の3種類の2種 小銅1枚で100円 小銀貨1枚で1000円 小金貨1枚で1万。普通に会話にで出て来たからコレは小金貨の事だ。
ちなみに、大銅、大銀、大金はちゃんと発音される。大銅1枚で500円、大銀1枚で5000円、大金1枚で、10万円 ミスリル1枚で1000万円と覚えた。
ってぇー、ちょっと待った!子供が戦いてるぞ!
「すみません!このお菓子に 金貨1枚もしません!ジェイバル君も 遠慮しないで良いからいっぱい食べて」
子供にお菓子を手渡して上げると 恐る恐る手を伸ばして受け取って貰えた。
「気に入ってくれて嬉しい。サラさん、ホントに明るくて 良く気が利いて 元気が貰えるんです。サラさんにも 大きくなった ジェイバル君に会いたいと言ってました。近い内に、サラさんにお休みをって思ってるんです。その時に お土産に持たせるから 一緒に食べてくれる?」
「はい!サラ叔母様に会えるんですね!」
良かった。サラさんに会えると聞いて元気になって貰えた。それに、やっぱりマドレーヌよりサラさんに会えるのが嬉しいみたい。
「あの子が、良かったわ。会えるのを楽しみにしてます」
姉は妹の様子を聞けてホッとしてる。それに、会えるとわかって 嬉しそうだ。やっぱり 姉妹なんだろうな、笑顔がそっくりだ。
「サラは、少し そそっかしい所もあると思いますが、コレから末永く宜しくお願い致します」
「こちらこそ サラさんに良くして頂いております」
「そういって頂けると 私も嬉しいです。私達はこの辺でジェイバル」
深くお辞儀をすると子供を連れて応接間を出ていった。さぁ、コレから交渉だな。
子供を退出させたお母さんのタイミングも良かったと思う。
「お気遣いありがとうございます、イオリ様」
「いえ、それよりも そろそろ本題に入っても宜しいですか?」
『俺の言い方は悪くないよね?』
『正しいと思うぞ』
「はい!今回はサラから息子に送って頂いたレッグウォーマー。今回 是非 我が商会で一斉に商品化にして売り出したいと。その為にイオリ様に許可を頂きたく思っております」
「あの、大変 申し訳ございませんが、俺、じゃない わたくしは 今 勉学と陛下の命とで忙しく レッグウォーマーの商品化をするにあたり この先の交渉をソフィア様にお願いすることになりますがよろしいでしょうか?」
前もって 手紙でお伺いはしてあるけど、本当にそれでいいのかって 言質じゃ無いけど意思確認って作業だ。
挨拶をしてる時から気になってたが、息子のジェイバル君の足にはレッグウォーマーがされてる。
暖かなお茶が出されて、一口飲む。やっぱり少し冷えてたのか、身体の中がほっこりする。
「ジェイバル君はレッグウォーマーは気に入ってる?」
最初の話は、天気の話をする様に別の話をしないと行けない。直ぐに目的の話をするのは無作法。さっさと要件だけを話して帰りたいと思われないためにも、本題前に少し別の話をと 思っていたけど、ついつい 口が滑ってしまった。
「はい!もう、1度 着けたら外す気には慣れません。サラ叔母様に、もう1つ欲しいとお手紙を書いたんです!」
満面の笑みで語る子供の言葉には嘘が無いのだろ。
「サラさんも一生懸命に編んでたから、ジェイバル君に喜んで貰えてサラさんも喜んでるよ」
二パッと子供らしい笑顔が印象的なハツラツとした子供だ。従者が僕の持ってきたお菓子を出してきた。
「イオリ様から頂いたお菓子でございます」
「うわぁ~、貝の形だ」
「うふふ、イオリはマドレーヌをお持ちしたのね。どうぞ、召し上がってみて。きっと 気に入るわ」
お母さんも子供が好きなのか まずはジェイバル君に勧めてみる。
「せっかくだ、頂きなさい」
躾はされてるのだろう。子供だからと お客様の前で勝手に手を伸ばさない子供は優秀らしい。
「頂きます」
手に取り パクリと口に含むと目を見開いてるジェイバル君にご両親が驚いてる。
細い喉を通って嚥下したのが分かる程に静まり返った応接間に男の子の声だけが響き渡った。
「美味しいぃ!甘くて 柔らかい ナッツの味が凄い!こんなの 初めて食べた」
「喜んでもらえて よかった」
今日 コレと同じ物が王妃様達にも届けられてる。ジェイバル君を見てれば 分かる。きっと王妃様達にも喜ばれてる。
「私達も折角ですので 頂きましょう」
お母さんが1つ手に取ると会長さん達も手に取りパクリと食べる。
親子って似るんだな。目を見開いてるお父さんに 菓子を眺めるジェイバル君お母さん。
隣に座るお母さんは慣れたもので 平然としてる。
「あの、ソフィア様イオリ様 この菓子は貴族の間で今 流行りなのでしょうか?」
「いいえ、コレはイオリが考案したものですのよ。ね、イオリ」
いえ、違います。元々 俺の世界にあったお菓子です。だから、俺が考案した物ではない。
だがね、そんなに尊敬の念をこめた目で見られたら 俺が困るから!!
『桔梗、俺 めっちゃ 見られてるけど』
『嫌らしい目付きではないから大丈夫だろう』
『嫌らしい目付きなら速攻 帰るよ』
『その考え方は正しい考え方だ』
俺は桔梗になんの講座を受けてんだ。
「素晴らしい、イオリ様 私の商会でこの菓子を」
「バレンティーノ会長 今日はレッグウォーマーのお話だったのでは」
お母さんの声がバレンティーノさんの声を遮ると、我に返ったようになる。
『仕事熱心だよね』
『そのようだ。探究心は悪い訳ではない。ただ1つのことも終えてないのに次に行くのは褒められない』
「あぁ、済まない!いや すみません。食べたことも無い 素晴らしいお菓子に巡り会えて 動揺 してしまった。こんな 貴重なお菓子はきっと かなりの手間暇を掛けていらっしゃるのだろう。この菓子 1つで金貨1枚の価値はある」
えーっと通貨がGIL 銅 銀 金 の3種類の2種 小銅1枚で100円 小銀貨1枚で1000円 小金貨1枚で1万。普通に会話にで出て来たからコレは小金貨の事だ。
ちなみに、大銅、大銀、大金はちゃんと発音される。大銅1枚で500円、大銀1枚で5000円、大金1枚で、10万円 ミスリル1枚で1000万円と覚えた。
ってぇー、ちょっと待った!子供が戦いてるぞ!
「すみません!このお菓子に 金貨1枚もしません!ジェイバル君も 遠慮しないで良いからいっぱい食べて」
子供にお菓子を手渡して上げると 恐る恐る手を伸ばして受け取って貰えた。
「気に入ってくれて嬉しい。サラさん、ホントに明るくて 良く気が利いて 元気が貰えるんです。サラさんにも 大きくなった ジェイバル君に会いたいと言ってました。近い内に、サラさんにお休みをって思ってるんです。その時に お土産に持たせるから 一緒に食べてくれる?」
「はい!サラ叔母様に会えるんですね!」
良かった。サラさんに会えると聞いて元気になって貰えた。それに、やっぱりマドレーヌよりサラさんに会えるのが嬉しいみたい。
「あの子が、良かったわ。会えるのを楽しみにしてます」
姉は妹の様子を聞けてホッとしてる。それに、会えるとわかって 嬉しそうだ。やっぱり 姉妹なんだろうな、笑顔がそっくりだ。
「サラは、少し そそっかしい所もあると思いますが、コレから末永く宜しくお願い致します」
「こちらこそ サラさんに良くして頂いております」
「そういって頂けると 私も嬉しいです。私達はこの辺でジェイバル」
深くお辞儀をすると子供を連れて応接間を出ていった。さぁ、コレから交渉だな。
子供を退出させたお母さんのタイミングも良かったと思う。
「お気遣いありがとうございます、イオリ様」
「いえ、それよりも そろそろ本題に入っても宜しいですか?」
『俺の言い方は悪くないよね?』
『正しいと思うぞ』
「はい!今回はサラから息子に送って頂いたレッグウォーマー。今回 是非 我が商会で一斉に商品化にして売り出したいと。その為にイオリ様に許可を頂きたく思っております」
「あの、大変 申し訳ございませんが、俺、じゃない わたくしは 今 勉学と陛下の命とで忙しく レッグウォーマーの商品化をするにあたり この先の交渉をソフィア様にお願いすることになりますがよろしいでしょうか?」
前もって 手紙でお伺いはしてあるけど、本当にそれでいいのかって 言質じゃ無いけど意思確認って作業だ。
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