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上質な恋を
編み物 12
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送って行くから、少しお茶に付き合って欲しいと言われ、アルの執務室に来てるけど、ユージと第1部隊隊長ガイルさん、第2部隊副隊長ディールさんが待ってた。
「明日は 母さんとレバンチィーノ商会に話をしに行くのだろ?彼等を護衛に付ける」
「はい?あの、俺はただ商会の方と話に行くだけですよ?」
「だから 一緒に連れて行ってね」
ユージに、だから 一緒にって よく分からない話だ。
「まぁ、従者を連れて歩いてるとでも思ってくれて良いから」
「えぇぇぇ、それは 無理です」
ディールさんが軽い口調で従者とか 言ってる横でウンウンと頷くガイルさんも辞めてくれる?
「ほーら、2人もこう言ってるし 問題ないよ。もちろん俺もね」
騎士団の団長クラスをほいほい 従者には出来るわけないだろぉ~
「この3人が付いて行かないと 外出は許可できない」
「は?なんで??」
「・・・イオリは証持ち それも私の番だ。王都の中心である城を襲撃されて騒がしくなってる。乱れてる時こそ つけ入る隙があると勘違いする愚か者が現れる。それを防ぐ為だ」
なるほど、たしかに 勢力が弱まってる時に叩けば勝利するかもと狙ってる勘違い野郎も居るだろう。
そんな人達につけ入る隙を与えたくないと思えばこその防御なんだろうけれども、団長クラスが、着くのはおかしいと思うのは俺だけ?
ニコニコ話しかけて来たディールさんは、キャンプ場の時から 格式ばった事が苦手と言ってる人だと言いながらON/OFFが出来る人だ。
「仕方ないなぁ~、選ばせてやるよ。ぞろぞろと10数人の護衛を連れて歩くのと3人連れて歩くの、どっちがいい?」
「3人です」
考える余地なし!
10数人ってなんだよ10数人って!!軽い めまいを起こすから。
「決まりだ。よろしく頼む」
そんなのは強引です、ガイルさん!
「ちょっとまった!決まりって?えぇー?決まったの?」
「失礼ですが いきなり襲われたとして、イオリ殿は戦えますか?」
『フッ』
わざわざ 笑うな!
それに、そんな聞き方は卑怯だ。でも、咄嗟に襲われても 戦えない。体力がない 俺としては、頼りの魔法も、今の段階では基礎を学びましょう!の、段階で筆記のみだ。
わかり切っての顔にイラッときた。 勝ち誇った顔って頬を両方に引っ張りたくなる。
えいっ、と びろーんとは伸びないユージの頬を伸ばしてやった。
「いつ仲が良くなったか知らないが、私の番だと言うことを忘れるな」
脇の下に手を置かれてヒョイっと 離されてしまった。
「おーぃ。嫉妬も程々にしないと嫌われるぞ?」
ニヤニヤ わざわざ挑発発言しなくても良いのにやっちゃうユージ。
「そうか イオリに伸ばされた頬を削ぎ落として欲しいか?」
アルさん、俺を片手にペーパーナイフを持つのやめなさい!すっげぇ~ 危ない人に見えるから。ガイルさんもディールさんも 引いちゃってるから。
「頬は欲しいかなぁ~。うん、そうだ!イオリ、後でアルベルトの頬をタップリ引っ張ってくれ」
「嫌です」
「なぜ?」
即座に反応して不思議そうな顔をして覗き込んで来るアル。なに?俺に、頬をびろーん って 伸ばして欲しい?
『何故だ?』
桔梗も不思議そうにするのはおかしくない?
「へ?ユージの勝ち誇ってる顔にムカついたから 頬を引っ張りたくなっただけで、アルにムカつく事ないから」
「今度からユージにムカついた時は その辺にある物を思いっきりユージに投げつけろ」
アハハハ、なんか どっかで聞いた事あるセリフだな。
「怪我したら 大変なのでやめときます」
「怪我をさせても気にするな」
『ここは、素直に分かったと言っておけ』
『いや、ダメだけど 分かった』
「うん、分かった」
「わかるのはダメ ですよ。イオリ殿。まぁ、思いっきりムカつく時は 投げつけるものは俺が準備してやるから安心してくれ。って事で、俺達の護衛で我慢して欲しいんだ、一応、我々の総隊長の証さんに もしもの事があったら 困んるだよ」
『了承しとけ。今 1番 不安定で、どんな小さな隙も見せたくない 王都勤めの騎士達の意地なんだろうな。アルベルトの番であるイオリでも協力できることだと 割り切れ』
『アルに協力か、そうだな。分かった』
力でも知識でも全く力に慣れないけど、護衛される事でアルの協力になるなら、我慢するしか無いな。
「明日は宜しくお願いします」
「「「宜しくお願いします」」
「わフゥわフゥ」
了解して頭を下げると、流石は騎士だよな。背筋を伸ばして 礼をとる姿は息ピッタリでカッコイイなと密かに思う。
「了解してくれて助かった。さぁ、余り遅くなると お父さんが心配なされる。帰ろうか」
『さ、帰ろ』
イオリはわざわざ 俺を家まで送ってくれた。
手を繋いで一緒の馬車に乗ってるだけなのに、特別な時間に感じられる。
「この頃 雲が多くて 晴天には恵まれないな。イオリもちゃん着込んで 暖かくする様に」
「うん。アルも気を受けて」
「イオリが編んでくれた レッグウォーマーがあるから 足元は暖かい」
「そっか よかった」
「明日はついて行ってやれないが イオリの意見が通るといいな」
「うん。俺はよく分からないからお母さん任せになるけどね」
「それでいい。母さんはきっと イオリの思いを尊重してくれる」
「うん」
「着いてしまったな」
着いたのが分かっても離れがたくて、手を握ってた アルがおでこにキスをしてくれた。
「交渉が上手く行くように」.
「じゃ 俺はお仕事が少しでも減って休める様に」
アルのおでこにキスを返した。
「ガゥガゥ」
外から扉が開けられてノットさんが立ってた。
「明日は 母さんとレバンチィーノ商会に話をしに行くのだろ?彼等を護衛に付ける」
「はい?あの、俺はただ商会の方と話に行くだけですよ?」
「だから 一緒に連れて行ってね」
ユージに、だから 一緒にって よく分からない話だ。
「まぁ、従者を連れて歩いてるとでも思ってくれて良いから」
「えぇぇぇ、それは 無理です」
ディールさんが軽い口調で従者とか 言ってる横でウンウンと頷くガイルさんも辞めてくれる?
「ほーら、2人もこう言ってるし 問題ないよ。もちろん俺もね」
騎士団の団長クラスをほいほい 従者には出来るわけないだろぉ~
「この3人が付いて行かないと 外出は許可できない」
「は?なんで??」
「・・・イオリは証持ち それも私の番だ。王都の中心である城を襲撃されて騒がしくなってる。乱れてる時こそ つけ入る隙があると勘違いする愚か者が現れる。それを防ぐ為だ」
なるほど、たしかに 勢力が弱まってる時に叩けば勝利するかもと狙ってる勘違い野郎も居るだろう。
そんな人達につけ入る隙を与えたくないと思えばこその防御なんだろうけれども、団長クラスが、着くのはおかしいと思うのは俺だけ?
ニコニコ話しかけて来たディールさんは、キャンプ場の時から 格式ばった事が苦手と言ってる人だと言いながらON/OFFが出来る人だ。
「仕方ないなぁ~、選ばせてやるよ。ぞろぞろと10数人の護衛を連れて歩くのと3人連れて歩くの、どっちがいい?」
「3人です」
考える余地なし!
10数人ってなんだよ10数人って!!軽い めまいを起こすから。
「決まりだ。よろしく頼む」
そんなのは強引です、ガイルさん!
「ちょっとまった!決まりって?えぇー?決まったの?」
「失礼ですが いきなり襲われたとして、イオリ殿は戦えますか?」
『フッ』
わざわざ 笑うな!
それに、そんな聞き方は卑怯だ。でも、咄嗟に襲われても 戦えない。体力がない 俺としては、頼りの魔法も、今の段階では基礎を学びましょう!の、段階で筆記のみだ。
わかり切っての顔にイラッときた。 勝ち誇った顔って頬を両方に引っ張りたくなる。
えいっ、と びろーんとは伸びないユージの頬を伸ばしてやった。
「いつ仲が良くなったか知らないが、私の番だと言うことを忘れるな」
脇の下に手を置かれてヒョイっと 離されてしまった。
「おーぃ。嫉妬も程々にしないと嫌われるぞ?」
ニヤニヤ わざわざ挑発発言しなくても良いのにやっちゃうユージ。
「そうか イオリに伸ばされた頬を削ぎ落として欲しいか?」
アルさん、俺を片手にペーパーナイフを持つのやめなさい!すっげぇ~ 危ない人に見えるから。ガイルさんもディールさんも 引いちゃってるから。
「頬は欲しいかなぁ~。うん、そうだ!イオリ、後でアルベルトの頬をタップリ引っ張ってくれ」
「嫌です」
「なぜ?」
即座に反応して不思議そうな顔をして覗き込んで来るアル。なに?俺に、頬をびろーん って 伸ばして欲しい?
『何故だ?』
桔梗も不思議そうにするのはおかしくない?
「へ?ユージの勝ち誇ってる顔にムカついたから 頬を引っ張りたくなっただけで、アルにムカつく事ないから」
「今度からユージにムカついた時は その辺にある物を思いっきりユージに投げつけろ」
アハハハ、なんか どっかで聞いた事あるセリフだな。
「怪我したら 大変なのでやめときます」
「怪我をさせても気にするな」
『ここは、素直に分かったと言っておけ』
『いや、ダメだけど 分かった』
「うん、分かった」
「わかるのはダメ ですよ。イオリ殿。まぁ、思いっきりムカつく時は 投げつけるものは俺が準備してやるから安心してくれ。って事で、俺達の護衛で我慢して欲しいんだ、一応、我々の総隊長の証さんに もしもの事があったら 困んるだよ」
『了承しとけ。今 1番 不安定で、どんな小さな隙も見せたくない 王都勤めの騎士達の意地なんだろうな。アルベルトの番であるイオリでも協力できることだと 割り切れ』
『アルに協力か、そうだな。分かった』
力でも知識でも全く力に慣れないけど、護衛される事でアルの協力になるなら、我慢するしか無いな。
「明日は宜しくお願いします」
「「「宜しくお願いします」」
「わフゥわフゥ」
了解して頭を下げると、流石は騎士だよな。背筋を伸ばして 礼をとる姿は息ピッタリでカッコイイなと密かに思う。
「了解してくれて助かった。さぁ、余り遅くなると お父さんが心配なされる。帰ろうか」
『さ、帰ろ』
イオリはわざわざ 俺を家まで送ってくれた。
手を繋いで一緒の馬車に乗ってるだけなのに、特別な時間に感じられる。
「この頃 雲が多くて 晴天には恵まれないな。イオリもちゃん着込んで 暖かくする様に」
「うん。アルも気を受けて」
「イオリが編んでくれた レッグウォーマーがあるから 足元は暖かい」
「そっか よかった」
「明日はついて行ってやれないが イオリの意見が通るといいな」
「うん。俺はよく分からないからお母さん任せになるけどね」
「それでいい。母さんはきっと イオリの思いを尊重してくれる」
「うん」
「着いてしまったな」
着いたのが分かっても離れがたくて、手を握ってた アルがおでこにキスをしてくれた。
「交渉が上手く行くように」.
「じゃ 俺はお仕事が少しでも減って休める様に」
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