赤い糸の先

やりたい事

今できること 閑話

？？？？said

誰もが 半信半疑の中でずっと抱えてた噂。
何処から出た噂か さっぱり分からぬまま、王都中に広まった噂、噂ので所を掴むにも広がりは風に乗って 遠く離れた村までも広がり7日もすれば 噂は本物ではと 誰もが信じ込んでしまった。
噂の出処を掴もうにも 最初はサッパリ掴めなかったが、根気よく調べた結果ターナに行きついた。だが 証拠がなく手出しができなかった。

やっと公の場で 審議が出来ると1番燃えてたのが元婚約者でリズベル公爵。

性格の悪さで 誰にも婚約破棄をされたと思われない為に 嘘の噂を流した。
噂を流さなくても社交界では 悪目立ちするプライドの高い御方と親しくする者も居らず 婚約破棄も まぁ、やっぱりね。と、おもわれる程度だった。

それが噂が流れると貴族の間では審議がされる前にプライドの高いあの御方だから落ちぶれる前に婚約破棄したのでは？と噂が本当になってしまった。

でも、今回の騒動で はやりあの噂は？と誰しもが疑問に思い始めた。そこで、初めてターナの思いを聞くが、聞くに耐えないターナの独りよがりの思考に誰もが憤りを覚えてた。

そこに今 社交界の中で注目株Ｎｏ．1のイオリ殿の名前が出てきた。どんな展開になるのか誰もが息を殺して 見守る。

一同が 是非イオリの意見が聞きたいと思っていた所に タイミングよく 陛下がイオリの意見が聞けると固唾を飲んで見守る。

立ち上がり 進む先は ターナかと思えば マシューム侯爵家のアルベルト様の前。

なぜ、アルベルト様？と皆が思ってる所に、まさかの場違いな質問に堂々とアルベルト様は答えた。淑女だったら、それでも大満足のいく答えだ。少なからず この場に女性もいる。自分の事でも無いのに 少し頬を赤くするこたえだ。だが、満足しない者が1人「しない」と答えたアルベルト様にもし 浮気した場合の処置もシッカリと伝える。これは かなり嫉妬深いと2人意外が思った。







そして、

この場に居た女性の心をガッチリ掴んだ魂の誓い。女性陣はすぐさま 扇子を広げ顔を隠しながらも この先の展開を待ちわびた。

私が言われたら卒倒する嬉しさだ。
さぁ、手を取りなさい！
あぁ、夢のようなセリフ！
私なら震えながら手を取るわよ！
手を差し伸べて、そのまま手の甲にキスされなさい！！と自分達が思い描く理想の現実を見たいと女性陣は 目をギラギラさせて見てる。

若い 世帯の無い騎士達はアルベルト様のセリフを1字1句覚え、世帯を持ってる者は 機会が有れば いってやるもの悪くないと心で思うが いざ自分なら言ってやれるか気になりつつも、コレは イオリ殿も手を取るなと思っていた男性陣 。

だが、現実は違った。

「浮気しない？」

はうぅぅぅ！！可愛らしく お強請り声で 確認なんて、ずるいですわ 

まじかぁ！コレは反則技だよな？！と男性陣の心声が聞こえてきそうだ。

「そんなつまらない事をしてる暇なんてない程 イオリを愛してる」

アルベルト様に女性のくどき方講習を願い出たいと思う騎士が大多数できた瞬間だ。

「捨てたら許さない」

涙声で心の奥底の本音を語るイオリ殿の気持ちに引き摺られ 涙をそっと拭う者が出てきた。

「俺の唯一無二だ」

そして、誰もがノックダウンしてしまった。

そっとキスをしたと 分かった。
立ち上がり 頬に手を添え 目尻に 響き渡ったチュウの音で幕が下がる劇の1幕でしかない。

ハンカチで涙を拭きだした者までいる。

陛下も思わず 感激するいい劇だったと 手を叩きそうになって ハッと我に帰り 声をだした。

ここは罪人の審議の場だと誰もが忘れてた中 先に意識を取り戻して良かったと胸を撫でおろした。