117 / 192
やりたい事
今できること 2
しおりを挟む
ジメジメした牢屋を上がる時も完璧なエスコートをしてくれたアルにお礼を言うけど 全く離れる気配がない。
「そうそう、無礼講のお披露目 忘れないで下さいね」
無礼講のお披露目?無礼講なのに何かのお披露目をするの?なんだろう!?ディールさんの雰囲気からは楽しみって感じがする。
「・・・あぁ、忘れないで居たらな」
苦虫を噛み潰した顔のアル。良く分からんけど、なんか嫌なのかな?
「あははは、大丈夫 大丈夫。ちゃんと忘れないように しつこく付き纏って思い出させてやりますから」
よく分からんけど、しつこく付き纏って思い出させてやるとか、ちょっと怖いンですけど。
「ディーのしつこさの右に出る者は居ないからな、早めにやった方が身のためですよ」
うわぁ~、イルーラさんのお墨付き。
イルーラさんは第2部隊隊長さんでディールさんは第2部隊副隊長さん。牢屋に入る前はお互い名前しか聞いてなくて、牢屋から出てくる時にハッキリと聞いたんだ。
二人共 気さくな感じで、堅苦しいのが嫌いだから隊長とかそんなのは気にしなくて 普通に接して欲しいと言われちゃた。
アレ?今頃ってなるけど、アルの立場ってなんだろう?確か第1部隊隊長さんはガイルさんだっけ?1度だけ挨拶したし、第1部隊副隊長はユージだし 第3 第4とか続くけど アルが所属してるとは聞いてない。俺が聞いたのはアルの領地運営で?、アレ?、領主が騎士の演習に出るの?可笑しくね?
俺って 今 気がついたのも可笑しな話だよな。
『今頃だけど、アルって騎士で領事主なの?』
『本当に今頃だな』
『だって、なんか自分の事でいっぱいだったから、気にならなかった』
『ふむ、確かに・・・だが、やっとアルベルトに興味が持てて来てるのはいい傾向だ。自分で聞いてみろ』
俺が首を傾げてると、アルにサラと頭を撫でられてしまった。
「・・・どうした?」
「いえ、アルって演習にも参加してたけど、所属聞いたことないなって」
「おや、言ってないのですか?総隊長殿」
「えぇぇぇぇぇぇアル 総隊長なの?」
驚き過ぎて叫んでしまったよ。だって総隊長って言ったら、各隊の頂点だよね。
アルの歳からしとても ちょっとって思うよ。
「あぁ まぁ肩書きが取れてないな」
まだ肩書きが取れてない。って事は 辞めようとした?
「また、辞めてるなんて言ったら また我々で嘆願書 出すぞ」
隊長達から辞めないで下さいって嘆願書出されて辞めるに辞めれなかったの?
「イオリさんもご自分の番の素晴らしい勇姿を見たいですよね?」
イルーラさんの言葉にアルの正装姿での立ち姿を想像してしまった。
・・・絶対にカッコイイ、間違いなく見惚れる、コンサート会場 満席で失神者続出だな。
「ちょっと 見てみたいかも」
「そりァもぉ、カッコイイの一言ですよ。年初めの陛下の挨拶の時なんか、我先にと総隊長を一目見ようと一斉に押し寄せて来るし、舞踏会に出席すれば男女と問わずに周波を送られるしで かなりモテまくりますから」
その時の光景が脳裏に思い出させてやるのか、うんざりした感じで語るディールさん。確かに 1人独占状態でモテるのは面白くない。やっぱりそうなのか、・・・前世の友達の言葉をこんな時に思い出したくなかった。"モテまくりの裏返しは食い放題だ。"思い出さなければ良かった、なんかムカつく。
「へぇー凄いですね、同じ男として羨ましいかぎりだ」
冷たい風が吹き肌寒さが少し増すなか、アルが不機嫌な声で何気なくディールさんに話しかけた。
「最近身体が訛って来てるから久しぶりにグランド走りたいと言っていたな。タップリ50周の後 腕立て腹筋各500セットすれば体の訛りも取れるぞ。行ってこい」
「はぃぃぃ」
変な返事をしながら回れ右をして"またな"と手を振って去っていくディールさんに"また"と手を振り返した。
「ねぇ、50周の腕立て腹筋500回って普通なの?」
グランドの広さも有るけど 運動苦手な俺としてはグランドの 2・3周でバテる自信がある。
「ぁー、ちょっとキツいですが やれない事も無い回数ですね」
ちょっと歯切れが悪く答えるイルーラさんの、 やれない回数では無いと聞いて安心した。
「流石 普段から鍛えてるだけあって凄いですね。俺なんて腕立ても腹筋も10回出来れば良い方ですよ」
「気にしなくていい。今回の事で 少し身体が訛ってると言っていたからな 進めただけだ」
フーン、やっぱり騎士の人達って常に鍛えたいとか思ってるのか、脳筋の人が多いんだな。
「そうそう、無礼講のお披露目 忘れないで下さいね」
無礼講のお披露目?無礼講なのに何かのお披露目をするの?なんだろう!?ディールさんの雰囲気からは楽しみって感じがする。
「・・・あぁ、忘れないで居たらな」
苦虫を噛み潰した顔のアル。良く分からんけど、なんか嫌なのかな?
「あははは、大丈夫 大丈夫。ちゃんと忘れないように しつこく付き纏って思い出させてやりますから」
よく分からんけど、しつこく付き纏って思い出させてやるとか、ちょっと怖いンですけど。
「ディーのしつこさの右に出る者は居ないからな、早めにやった方が身のためですよ」
うわぁ~、イルーラさんのお墨付き。
イルーラさんは第2部隊隊長さんでディールさんは第2部隊副隊長さん。牢屋に入る前はお互い名前しか聞いてなくて、牢屋から出てくる時にハッキリと聞いたんだ。
二人共 気さくな感じで、堅苦しいのが嫌いだから隊長とかそんなのは気にしなくて 普通に接して欲しいと言われちゃた。
アレ?今頃ってなるけど、アルの立場ってなんだろう?確か第1部隊隊長さんはガイルさんだっけ?1度だけ挨拶したし、第1部隊副隊長はユージだし 第3 第4とか続くけど アルが所属してるとは聞いてない。俺が聞いたのはアルの領地運営で?、アレ?、領主が騎士の演習に出るの?可笑しくね?
俺って 今 気がついたのも可笑しな話だよな。
『今頃だけど、アルって騎士で領事主なの?』
『本当に今頃だな』
『だって、なんか自分の事でいっぱいだったから、気にならなかった』
『ふむ、確かに・・・だが、やっとアルベルトに興味が持てて来てるのはいい傾向だ。自分で聞いてみろ』
俺が首を傾げてると、アルにサラと頭を撫でられてしまった。
「・・・どうした?」
「いえ、アルって演習にも参加してたけど、所属聞いたことないなって」
「おや、言ってないのですか?総隊長殿」
「えぇぇぇぇぇぇアル 総隊長なの?」
驚き過ぎて叫んでしまったよ。だって総隊長って言ったら、各隊の頂点だよね。
アルの歳からしとても ちょっとって思うよ。
「あぁ まぁ肩書きが取れてないな」
まだ肩書きが取れてない。って事は 辞めようとした?
「また、辞めてるなんて言ったら また我々で嘆願書 出すぞ」
隊長達から辞めないで下さいって嘆願書出されて辞めるに辞めれなかったの?
「イオリさんもご自分の番の素晴らしい勇姿を見たいですよね?」
イルーラさんの言葉にアルの正装姿での立ち姿を想像してしまった。
・・・絶対にカッコイイ、間違いなく見惚れる、コンサート会場 満席で失神者続出だな。
「ちょっと 見てみたいかも」
「そりァもぉ、カッコイイの一言ですよ。年初めの陛下の挨拶の時なんか、我先にと総隊長を一目見ようと一斉に押し寄せて来るし、舞踏会に出席すれば男女と問わずに周波を送られるしで かなりモテまくりますから」
その時の光景が脳裏に思い出させてやるのか、うんざりした感じで語るディールさん。確かに 1人独占状態でモテるのは面白くない。やっぱりそうなのか、・・・前世の友達の言葉をこんな時に思い出したくなかった。"モテまくりの裏返しは食い放題だ。"思い出さなければ良かった、なんかムカつく。
「へぇー凄いですね、同じ男として羨ましいかぎりだ」
冷たい風が吹き肌寒さが少し増すなか、アルが不機嫌な声で何気なくディールさんに話しかけた。
「最近身体が訛って来てるから久しぶりにグランド走りたいと言っていたな。タップリ50周の後 腕立て腹筋各500セットすれば体の訛りも取れるぞ。行ってこい」
「はぃぃぃ」
変な返事をしながら回れ右をして"またな"と手を振って去っていくディールさんに"また"と手を振り返した。
「ねぇ、50周の腕立て腹筋500回って普通なの?」
グランドの広さも有るけど 運動苦手な俺としてはグランドの 2・3周でバテる自信がある。
「ぁー、ちょっとキツいですが やれない事も無い回数ですね」
ちょっと歯切れが悪く答えるイルーラさんの、 やれない回数では無いと聞いて安心した。
「流石 普段から鍛えてるだけあって凄いですね。俺なんて腕立ても腹筋も10回出来れば良い方ですよ」
「気にしなくていい。今回の事で 少し身体が訛ってると言っていたからな 進めただけだ」
フーン、やっぱり騎士の人達って常に鍛えたいとか思ってるのか、脳筋の人が多いんだな。
10
お気に入りに追加
1,792
あなたにおすすめの小説
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
淫愛家族
箕田 はる
BL
婿養子として篠山家で生活している睦紀は、結婚一年目にして妻との不仲を悩んでいた。
事あるごとに身の丈に合わない結婚かもしれないと考える睦紀だったが、以前から親交があった義父の俊政と義兄の春馬とは良好な関係を築いていた。
二人から向けられる優しさは心地よく、迷惑をかけたくないという思いから、睦紀は妻と向き合うことを決意する。
だが、同僚から渡された風俗店のカードを返し忘れてしまったことで、正しい三人の関係性が次第に壊れていく――
神官、触手育成の神託を受ける
彩月野生
BL
神官ルネリクスはある時、神託を受け、密かに触手と交わり快楽を貪るようになるが、傭兵上がりの屈強な将軍アロルフに見つかり、弱味を握られてしまい、彼と肉体関係を持つようになり、苦悩と悦楽の日々を過ごすようになる。
(誤字脱字報告不要)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる