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焦り
目標 10
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久しぶりにグッスリと寝れたおかげで 気分がいい。
「はぁー、なんだろ 認めたくない」
俺が安眠出来るのがもしかしたら アルの側だけだったりするのか?
『認めるしかないだろ』
何が?なんて 主語を省いても会話が成り立つ仲の俺達は意思疎通出来てるよな桔梗。でも、まだ認めたくないなぁ~
「何が?なんて一言も言ってないだろ?」
『よく眠れただろ?』
バレてる。いつから?
『眠れたけど、それは疲れてたから眠れたんだよ』
『昨日は素直だったのにな』
『素直・・・に、見えた?』
『ああ、いい雰囲気だったぞ。そのままアルベルトが添い寝するのかと思ったぞ』
『桔梗って たまに大胆発言するよな?桔梗って そんな経験が多い方なの?』
『母親にそんな事を聞いてどうする?』
グルッと喉を鳴らしてるが怖くない。どちらかと言えば戸惑ってる感じに近い。
『いや、もしそうなら アドバイスをいっぱいして欲しいなって』
この辺の答えが無難だろうな。
「グルッ グルッ クーン」
珍しく困ったような鳴き声をあげながらグルグルと回ってる桔梗を眺めてたら、ノックの音にどうぞと声を掛ければ 「失礼します」とウルさんが入って来た。
「おはようございますウルさん」
「おはようございますイオリさん。今日は顔色が宜しいですね」
ウルさんにまでばれてる?・・・まさかな。
「それに、今朝の桔梗さんはどうされたのですか?」
「うーん・・・恋煩い?」
「なんと!桔梗さんが恋煩いとは、どの雄に一目惚れをしたのでしょう」
おおー!さすが城のアイドル桔梗だな、恋煩いと言っただけでウルさんのテンションMAXとか、どんだけシルバーウルフ大好きなんだ?!
『おい!勝手に恋煩い等と嘘をつくな』
『だって 桔梗の様子が明らかにおかしいからウルさんが心配するだろ?そしたら アレやコレや 気に掛けられるのは嫌だろ?』
『うむ、確かに・・・だが、私は振られるのでは無い!私が思いっきり振った事にしろ』
『・・・わかった』
拘るとことソコ?振るか振られるかって・・・桔梗ってもしかしてだけど既に相手が居るのか?・・・いやいや、全くそんな素振り無かった。ってことは、この後 調子が戻った時に聞かれたら 思いっきり振ったみたいです。と、答えればいいって事だよな。
それにしても、桔梗って 思いっきり振られたこと有るのか?とは絶対に聞かない方が良さそうや雰囲気だ。
「大変申し訳有りませんがイオリさん、コチラで勝手にスケジュールを組ませて頂きましたが、もし 不都合が有りましたら仰って頂けますか?」
今日のスケジュールと手渡されたが・・・午前中は巻き物の解読、お昼は王様とお父さんとで昼食 その後は王子と数学の勉強、歴史学、マナー講座と有る。
お城でのマナー講座か、なんか面白そうだと了承して1日のスタートを切った。
-・-・-・-・-・-・-・-
朝から五月蝿いと 思うが 周りの者も困らせるもの可哀想だと思い 突然の謁見も了承してやったが、奴の声が耳に差し障り イライラする。
前もって 時間が無い中 会ってると伝えてるだが、此奴は人の話を聞かん奴だな。
「申し訳ないが 私も証持ちだ。番の証を持ってる者がどんなに否定し合ってても 惹かれる事は止められん。頭で考える前に心で惹かれ合う、理屈では無い。それを私自身が知ってるのに 若い2人を引き離すことは出来ん。アシス 己の欲だけで周りを巻き込むことがどれだけ愚かかソナタなら分かると思うが」
「己の欲だけでは有りません。この国 いえ、この世界の救世主やもしれんイオリ殿を証持ちだからと そのまま制約もなしに番相手に差し出すなど それこそ愚か。惹かれ合う気持ちもある中で持てる力を最大限に使えなくなった時の絶望を考えれば ただただ気持ちの流れだけで全てを任せてはダメだと 教えなくては行けないのでは?」
「確かに その通りだ。だがな、純血を失えば力が失われると、広く一般的に広まっておるがそれは一般的にだ。王家にはその様な事は無いと有るが、その辺 どの様に見立てる?」
「ハシューム国王 それは私共が一般的な解釈に基いて意見を述べてると仰りたいのですかな?」
「我が王家には膨大な記録が受け継がれておる。その中に聖魔法の記録もな。何処をどう探しても、純血を失えば力を失う等の記録は無い。聖魔法は元々が小動物の怪我を治す力しか持たない者の方が多く、余り小さな力だと蔑まれてきた。どんなに小さな力でも傷を元通りに戻す力は偉大だと認めるものが居なかった。そんな中に アシス お主が現れた。聖魔法の素晴らしさを確りと世界に知らしめ、聖魔法等見向きもせず蔑んだ者達の見る目が変わり、蔑まれてきた者達に突然もたらせた羨望の眼差しは正に僥倖だっただろう。お主を頼り寄り集まり聖魔法の素晴らしさを世に広める為の活動は聖魔法の意味合いを知らしめた。と私わ思うのだが?」
さて、この石頭に何処まで伝わったか気になるな。
「はぁー、なんだろ 認めたくない」
俺が安眠出来るのがもしかしたら アルの側だけだったりするのか?
『認めるしかないだろ』
何が?なんて 主語を省いても会話が成り立つ仲の俺達は意思疎通出来てるよな桔梗。でも、まだ認めたくないなぁ~
「何が?なんて一言も言ってないだろ?」
『よく眠れただろ?』
バレてる。いつから?
『眠れたけど、それは疲れてたから眠れたんだよ』
『昨日は素直だったのにな』
『素直・・・に、見えた?』
『ああ、いい雰囲気だったぞ。そのままアルベルトが添い寝するのかと思ったぞ』
『桔梗って たまに大胆発言するよな?桔梗って そんな経験が多い方なの?』
『母親にそんな事を聞いてどうする?』
グルッと喉を鳴らしてるが怖くない。どちらかと言えば戸惑ってる感じに近い。
『いや、もしそうなら アドバイスをいっぱいして欲しいなって』
この辺の答えが無難だろうな。
「グルッ グルッ クーン」
珍しく困ったような鳴き声をあげながらグルグルと回ってる桔梗を眺めてたら、ノックの音にどうぞと声を掛ければ 「失礼します」とウルさんが入って来た。
「おはようございますウルさん」
「おはようございますイオリさん。今日は顔色が宜しいですね」
ウルさんにまでばれてる?・・・まさかな。
「それに、今朝の桔梗さんはどうされたのですか?」
「うーん・・・恋煩い?」
「なんと!桔梗さんが恋煩いとは、どの雄に一目惚れをしたのでしょう」
おおー!さすが城のアイドル桔梗だな、恋煩いと言っただけでウルさんのテンションMAXとか、どんだけシルバーウルフ大好きなんだ?!
『おい!勝手に恋煩い等と嘘をつくな』
『だって 桔梗の様子が明らかにおかしいからウルさんが心配するだろ?そしたら アレやコレや 気に掛けられるのは嫌だろ?』
『うむ、確かに・・・だが、私は振られるのでは無い!私が思いっきり振った事にしろ』
『・・・わかった』
拘るとことソコ?振るか振られるかって・・・桔梗ってもしかしてだけど既に相手が居るのか?・・・いやいや、全くそんな素振り無かった。ってことは、この後 調子が戻った時に聞かれたら 思いっきり振ったみたいです。と、答えればいいって事だよな。
それにしても、桔梗って 思いっきり振られたこと有るのか?とは絶対に聞かない方が良さそうや雰囲気だ。
「大変申し訳有りませんがイオリさん、コチラで勝手にスケジュールを組ませて頂きましたが、もし 不都合が有りましたら仰って頂けますか?」
今日のスケジュールと手渡されたが・・・午前中は巻き物の解読、お昼は王様とお父さんとで昼食 その後は王子と数学の勉強、歴史学、マナー講座と有る。
お城でのマナー講座か、なんか面白そうだと了承して1日のスタートを切った。
-・-・-・-・-・-・-・-
朝から五月蝿いと 思うが 周りの者も困らせるもの可哀想だと思い 突然の謁見も了承してやったが、奴の声が耳に差し障り イライラする。
前もって 時間が無い中 会ってると伝えてるだが、此奴は人の話を聞かん奴だな。
「申し訳ないが 私も証持ちだ。番の証を持ってる者がどんなに否定し合ってても 惹かれる事は止められん。頭で考える前に心で惹かれ合う、理屈では無い。それを私自身が知ってるのに 若い2人を引き離すことは出来ん。アシス 己の欲だけで周りを巻き込むことがどれだけ愚かかソナタなら分かると思うが」
「己の欲だけでは有りません。この国 いえ、この世界の救世主やもしれんイオリ殿を証持ちだからと そのまま制約もなしに番相手に差し出すなど それこそ愚か。惹かれ合う気持ちもある中で持てる力を最大限に使えなくなった時の絶望を考えれば ただただ気持ちの流れだけで全てを任せてはダメだと 教えなくては行けないのでは?」
「確かに その通りだ。だがな、純血を失えば力が失われると、広く一般的に広まっておるがそれは一般的にだ。王家にはその様な事は無いと有るが、その辺 どの様に見立てる?」
「ハシューム国王 それは私共が一般的な解釈に基いて意見を述べてると仰りたいのですかな?」
「我が王家には膨大な記録が受け継がれておる。その中に聖魔法の記録もな。何処をどう探しても、純血を失えば力を失う等の記録は無い。聖魔法は元々が小動物の怪我を治す力しか持たない者の方が多く、余り小さな力だと蔑まれてきた。どんなに小さな力でも傷を元通りに戻す力は偉大だと認めるものが居なかった。そんな中に アシス お主が現れた。聖魔法の素晴らしさを確りと世界に知らしめ、聖魔法等見向きもせず蔑んだ者達の見る目が変わり、蔑まれてきた者達に突然もたらせた羨望の眼差しは正に僥倖だっただろう。お主を頼り寄り集まり聖魔法の素晴らしさを世に広める為の活動は聖魔法の意味合いを知らしめた。と私わ思うのだが?」
さて、この石頭に何処まで伝わったか気になるな。
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