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戸惑い
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ベッドから出れるなら一緒に食事をしましょう。と、誘われて 腹の虫が遠慮なく部屋の中にも響き渡る。
「あははは、素直なの事は素晴らしい。さぁ、来なさい腹が空いたままは辛いだろ」
「起きれるかしら?」
「はい。大丈夫です」
上掛けをめくり3人が居ない方から立とうとしたけど立てずに膝から崩れ落ちてしまった。
「イオリ!!!」
大袈裟に声を上げてベッドを回り込んで助けに来たのはアルだった。
「ごめんなさい。なんか足に力が入らない」
「大丈夫か?無理をしなくてもいい」
アルは俺を抱き上げるとそのままベッドに戻されてしまった。
「イオリはまだ 本調子ではありません。お食事は2人で食べてください」
「無理はさせられないからな、体調が戻るまでは寝て過ごすように」
「気分が優れないなら 医者に見てもらいましょう」
嫌々、なんか大事になって来たけど ただの疲れだから!!神様が中途半端なチートしか付けてくれてないから!
「そうですね。そうしましょう。グリー すぐに医師を呼んできてくれ」
「医者はいりません。まだ少し疲れが取れて無いだけですから」
「そうなのか?本当は無理してるのではないのか?」
えぇぇぇ~、なんで アルが 苦しそうな表情になるんだよ?!まだ、疲れが取れないのは俺なんですけど。
「もう一度寝れば 大丈夫ですから」
「そう?無理してはダメよ。私達が居ては休めないわね。今日は、ゆっくり休んでちょうだい」
優しい言葉を残して部屋を出ていったけど、アルだけは残ってる。
「あの、 先程の2人はアルのご両親?」
「・・・あぁ、2人とも挨拶しなかったな。後で、注意しとく。その通りだ、それよりも本当に大丈夫なのか?」
「まだ 疲労感が抜けなくて、すみません」
「謝る必要はない」
部屋のノックと共に失礼しますと ワゴンを押して入って来た初老の男性だ。
「お食事をお持ちしました」
「ありがとう グリー。食べれるなら少しでも 食べた方がいい」
確かに腹は減っている。よそった器を受け取り スプーンで救って口に運ぶと 上品な味が口いっぱいに広がるパン粥だ。
「美味しい」
「口にあって良かった。まだ あるから食べれるだけ 沢山食べなさい」
目元を細めて優しく見つめてくるアルに 居た堪れない感じになって来る。
間が持たないと思ってた時 ガウと吠える桔梗の声にグリーと呼ばれた初老の男性がドアを開ければ 桔梗が入ってきた。
『起きてたか。気分はどうだ?』
『おはよう 桔梗。気分はいいんだけど 疲労感が残ってる感じ』
入ってくるなり 挨拶もなしに 起きてたかは無いだろう。
『体力が無いからな 仕方ないな』
アルの隣に座った桔梗。なぜ、そんなにアルに懐かなくてもいいだろ?それにしても、この世界で生きて行く上で体力って 大切だな。
「庭は気に入ってもらえただろうか?」
桔梗の頭を撫でて首下をワシャワシャと撫でられて気持ち良さそうに目を閉じる桔梗はワフゥ と一声 鳴いた。
「そうか、気に入ってもらえたか。良かった」
不思議と1人と1匹の会話が成り立ってる。
「あははは、素直なの事は素晴らしい。さぁ、来なさい腹が空いたままは辛いだろ」
「起きれるかしら?」
「はい。大丈夫です」
上掛けをめくり3人が居ない方から立とうとしたけど立てずに膝から崩れ落ちてしまった。
「イオリ!!!」
大袈裟に声を上げてベッドを回り込んで助けに来たのはアルだった。
「ごめんなさい。なんか足に力が入らない」
「大丈夫か?無理をしなくてもいい」
アルは俺を抱き上げるとそのままベッドに戻されてしまった。
「イオリはまだ 本調子ではありません。お食事は2人で食べてください」
「無理はさせられないからな、体調が戻るまでは寝て過ごすように」
「気分が優れないなら 医者に見てもらいましょう」
嫌々、なんか大事になって来たけど ただの疲れだから!!神様が中途半端なチートしか付けてくれてないから!
「そうですね。そうしましょう。グリー すぐに医師を呼んできてくれ」
「医者はいりません。まだ少し疲れが取れて無いだけですから」
「そうなのか?本当は無理してるのではないのか?」
えぇぇぇ~、なんで アルが 苦しそうな表情になるんだよ?!まだ、疲れが取れないのは俺なんですけど。
「もう一度寝れば 大丈夫ですから」
「そう?無理してはダメよ。私達が居ては休めないわね。今日は、ゆっくり休んでちょうだい」
優しい言葉を残して部屋を出ていったけど、アルだけは残ってる。
「あの、 先程の2人はアルのご両親?」
「・・・あぁ、2人とも挨拶しなかったな。後で、注意しとく。その通りだ、それよりも本当に大丈夫なのか?」
「まだ 疲労感が抜けなくて、すみません」
「謝る必要はない」
部屋のノックと共に失礼しますと ワゴンを押して入って来た初老の男性だ。
「お食事をお持ちしました」
「ありがとう グリー。食べれるなら少しでも 食べた方がいい」
確かに腹は減っている。よそった器を受け取り スプーンで救って口に運ぶと 上品な味が口いっぱいに広がるパン粥だ。
「美味しい」
「口にあって良かった。まだ あるから食べれるだけ 沢山食べなさい」
目元を細めて優しく見つめてくるアルに 居た堪れない感じになって来る。
間が持たないと思ってた時 ガウと吠える桔梗の声にグリーと呼ばれた初老の男性がドアを開ければ 桔梗が入ってきた。
『起きてたか。気分はどうだ?』
『おはよう 桔梗。気分はいいんだけど 疲労感が残ってる感じ』
入ってくるなり 挨拶もなしに 起きてたかは無いだろう。
『体力が無いからな 仕方ないな』
アルの隣に座った桔梗。なぜ、そんなにアルに懐かなくてもいいだろ?それにしても、この世界で生きて行く上で体力って 大切だな。
「庭は気に入ってもらえただろうか?」
桔梗の頭を撫でて首下をワシャワシャと撫でられて気持ち良さそうに目を閉じる桔梗はワフゥ と一声 鳴いた。
「そうか、気に入ってもらえたか。良かった」
不思議と1人と1匹の会話が成り立ってる。
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