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差し出された傘
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周りが知らない人ばかりでつまらない。息抜きに人気の無い場所に足を踏み入れたが、先客が居たようだ。場所を移動しようとしたけど 話し声がして、思わず足を止めてしまい物陰から覗き見てしまった。
「出来損ない。いいか、目立つ行動は慎め、私に恥をかかせるな、喋るな 黙っていろ 分かったな」
「はい祠堂さん」
アイツは従兄弟の高嗣?
でも、おかしい。父親を祠堂さん?先程挨拶した叔母さんになんとなく 似てるけど まともにあったのが、ばあちゃんが倒れた時に病院で見かけた時だから・・・6年前か?
俺も朧げにしか覚えてない記憶はまあり信用出来ないし 今ここで 従兄弟の高嗣ですか?なんて確認出来ない状況だ。それに、アイツには弟が居たはずだ。
後ろから父さんと駆けてくる子に満面の笑みを浮かべ
「なんだ?浅嗣」と、いってる。弟の浅嗣。
浅嗣は生まれた時に一度 会っただけで7・8年は会ってない。かなり生意気そうな子供に見える。
「兄さん また父さんに怒られたの?だからなβはダメなんだよ。βは屑、Ωは屑以下。家畜の方がましだよね父さん。屑を祠堂の家に居候させてあげてるんだから、せめて父さんに迷惑かけないでよね」
「その通りだ。偉いな浅嗣は、お前も浅嗣を見習って少しは利口に慣れ」
はっ!なんだアレは?!
βが屑?Ωが家畜以下?
とんでもない教育方針を掲げてる家を少なからず親戚だとかなんの冗談だよ、嫌悪感しかわかねぇ~ぞ。
父さんが家を出て婿入りを願った気持ちがよく分かる。
今日だって、親父の1番の理解者で、親父の婿入りの後押しをして家から出る事に協力してくれた、ばあさんの葬式だからって 無理してきたんだ。
「くだらない植え込み学習も酷くなったものだ。人が家畜よりも劣るとは、どうやったら そんな馬鹿げた思い込みが出来るのか謎ですね?」
ナイスタイミング!いいぞ、親父 もっと言ってやれ!!
「人を惑わし腑抜けにするしか脳がない人間をこの国が数パーセントでも慈悲を与えるなんて 考えただけで虫唾が走る」
「αはΩの元でしか安らげない。Ωでしかαを癒すことが出来ない。本物のαなら分かりますよ。それに、今では世界中がΩの保護を始めてるのに そんな古くさい固定観念は嫌われますよ祠堂先生」
世界の今現在の人口 99%がβ、1%がα、Ωは1%にも満たないとされてる。迫害され続けて来たΩは今はやっと救済に立ち上がってΩに手を差し伸べてる。だが この国はかなり出遅れてるし、まだ Ωを毛嫌いしてる事を隠しもしない奴を嫌味を込めて祠堂先生と言ってる。確かに祠堂 正嗣は政治家だ。俺達家族には関係ないし 親父は家を出たてから殆ど接触を絶ってる。
「確かに、その考えはわかる。だが この世の中を動かしてるのはαだ。αこそ絶対。そのαを所構わず誘惑するのは考えものだ。保護と言われてるが彼等には彼等にしか生きられない場所、というモノがある。そこにも法で守られた場所だ。違法ではない合法だ。そんな場所でそこ生きる価値がある者達だ。それに我々もそんな場所でも法で守ってやってるんだ」
おいおい、どんだけ古臭い考え方なんだ?益々 嫌悪感しか湧かねぇ~。それに、おっさん本当に政治家かよ。酷い言葉を場所とかで隠してるけど、それは、合法な性を売りにしてる所だ。表向きは法で守ってると聞くが 1歩踏み込めば 真っ黒。しかも Ωが発情期でαが誘惑されたと訴えれば どんなに強姦されていようとも 発情周期を管理してないΩが悪いってなるとか。俺が詳しいのは 親父が保護活動の1人で、俺がαで中坊になってから少しづつ親父は 隠しもしないでそれ教えてくれるから。で、聞く人が聞いたら丸わかりじゃん。中坊の俺にも分かるのに、国民バカにし過ぎ。これ聞いたら ブーイングの嵐もんだよな、惜しい録音録画しときゃ良かった。
「ねぇ 家畜が生きる場所って何?」
親父が毛嫌いしてる時の顔だし、確かに小さな子がいる場所で話す内容では無いな。
「浅嗣が大人になったら分かるよ。その時は そんな場所に出入りしなくても 私が高級な所を教えてやる」
おいおい、下品だぞ!おっさん!
「そうだ、今日は1つお願いが有りまして」
「出ていったお前が 我が祠堂にお願いだと?」
「ええ、そこの高嗣君をわたしの養子に頂けないかと?」
ぉぉーい、親父 流石にそれは無理なんじゃねぇ?いきなりだし?!
「はっ、この出来損ないが欲しいだと?」
子供の前で堂々と出来損ないってゆーのか?言わねーだろ?ふつうは?!
「いい子ですよ、高嗣君は。私の所に来ないか?」
いい子っつーよりかは、なんか ロボットみてぇーな奴だけど。
「やるやる、ちょうど 出来損ないの処分に頭を悩ませてたところだ。また問題でも起こして、この家の恥になる前に処分出来て良かった」
やるやるって!犬猫じゃあるまいし!そんな簡単に言っていい言葉なのかよ!
それに処分ってなんだよ!処分って!!
?また 問題を起こす?!
少し前に 家にも警察が来てたな。親父とお母さんが対応した後に俺が呼ばれた。ザックリと浅嗣君に最後にあったのは何時ですか?と聞かれた。浅嗣って名前を聞いてもピンと来なくて首を傾げてしまった俺に 親父が、私の兄に子供だが覚えてないか?と聞かれて 記憶を掘り起こした。
確かに居たが名前が違うと言えば、親父は2人目の子だと言うので あぁ~、確かに そんなのが居たなぁ~と思い出し、生まれた時に1度 会ったと答えたら警察は帰って行った。何か問題でも起こしたのか?問題を起こすなら弟の方だと思うぞ?
「では、後で必要書類を持たせて秘書を向かわせますので 今日から連れて帰らせていただきます。それと、花は間違った肥料や水をやり過ぎても育たないですよ。では」
親父、その頭の悪そうな オッサンに意味が通じたとは思えない。それにしても、高嗣は人形の様に親父に背中を押され素直に動き始めた。
「教育方針を間違えるなど 絶対にない!いいか浅嗣、お前だけが我が祠堂家の跡取りだ。わざわざ 私がお前の父親になってやるのも 全ては祠堂の為だ。わたしの言うことをちゃんと聞くんだぞ」
「はい!父さん」
へぇ~、ちゃんと意味が通じてたよ。でも なんか 言葉に引っ掛かりがあった。「わざわざ 私がお前の父親になってやる」って子供に言う言葉なのか? 違うと思うけど 屑の家畜以下とか平気で言っているヤツらの言葉をいちいち 理解しようとしてたら頭が痛くなる。
その日から我が家にやって来た高嗣。一週間後には祠堂 高嗣から、須賀 高嗣になり俺の弟になっが全く笑わない子供だった。それでも 1年したら少しづつだが笑うようになった。
でも、時々 遠くを見つめてる高嗣は人探しをしたいと警察官になった。俺も手伝いたい 協力をしてやると言ったが1人でやりたいと首を縦に降らなかった。
「出来損ない。いいか、目立つ行動は慎め、私に恥をかかせるな、喋るな 黙っていろ 分かったな」
「はい祠堂さん」
アイツは従兄弟の高嗣?
でも、おかしい。父親を祠堂さん?先程挨拶した叔母さんになんとなく 似てるけど まともにあったのが、ばあちゃんが倒れた時に病院で見かけた時だから・・・6年前か?
俺も朧げにしか覚えてない記憶はまあり信用出来ないし 今ここで 従兄弟の高嗣ですか?なんて確認出来ない状況だ。それに、アイツには弟が居たはずだ。
後ろから父さんと駆けてくる子に満面の笑みを浮かべ
「なんだ?浅嗣」と、いってる。弟の浅嗣。
浅嗣は生まれた時に一度 会っただけで7・8年は会ってない。かなり生意気そうな子供に見える。
「兄さん また父さんに怒られたの?だからなβはダメなんだよ。βは屑、Ωは屑以下。家畜の方がましだよね父さん。屑を祠堂の家に居候させてあげてるんだから、せめて父さんに迷惑かけないでよね」
「その通りだ。偉いな浅嗣は、お前も浅嗣を見習って少しは利口に慣れ」
はっ!なんだアレは?!
βが屑?Ωが家畜以下?
とんでもない教育方針を掲げてる家を少なからず親戚だとかなんの冗談だよ、嫌悪感しかわかねぇ~ぞ。
父さんが家を出て婿入りを願った気持ちがよく分かる。
今日だって、親父の1番の理解者で、親父の婿入りの後押しをして家から出る事に協力してくれた、ばあさんの葬式だからって 無理してきたんだ。
「くだらない植え込み学習も酷くなったものだ。人が家畜よりも劣るとは、どうやったら そんな馬鹿げた思い込みが出来るのか謎ですね?」
ナイスタイミング!いいぞ、親父 もっと言ってやれ!!
「人を惑わし腑抜けにするしか脳がない人間をこの国が数パーセントでも慈悲を与えるなんて 考えただけで虫唾が走る」
「αはΩの元でしか安らげない。Ωでしかαを癒すことが出来ない。本物のαなら分かりますよ。それに、今では世界中がΩの保護を始めてるのに そんな古くさい固定観念は嫌われますよ祠堂先生」
世界の今現在の人口 99%がβ、1%がα、Ωは1%にも満たないとされてる。迫害され続けて来たΩは今はやっと救済に立ち上がってΩに手を差し伸べてる。だが この国はかなり出遅れてるし、まだ Ωを毛嫌いしてる事を隠しもしない奴を嫌味を込めて祠堂先生と言ってる。確かに祠堂 正嗣は政治家だ。俺達家族には関係ないし 親父は家を出たてから殆ど接触を絶ってる。
「確かに、その考えはわかる。だが この世の中を動かしてるのはαだ。αこそ絶対。そのαを所構わず誘惑するのは考えものだ。保護と言われてるが彼等には彼等にしか生きられない場所、というモノがある。そこにも法で守られた場所だ。違法ではない合法だ。そんな場所でそこ生きる価値がある者達だ。それに我々もそんな場所でも法で守ってやってるんだ」
おいおい、どんだけ古臭い考え方なんだ?益々 嫌悪感しか湧かねぇ~。それに、おっさん本当に政治家かよ。酷い言葉を場所とかで隠してるけど、それは、合法な性を売りにしてる所だ。表向きは法で守ってると聞くが 1歩踏み込めば 真っ黒。しかも Ωが発情期でαが誘惑されたと訴えれば どんなに強姦されていようとも 発情周期を管理してないΩが悪いってなるとか。俺が詳しいのは 親父が保護活動の1人で、俺がαで中坊になってから少しづつ親父は 隠しもしないでそれ教えてくれるから。で、聞く人が聞いたら丸わかりじゃん。中坊の俺にも分かるのに、国民バカにし過ぎ。これ聞いたら ブーイングの嵐もんだよな、惜しい録音録画しときゃ良かった。
「ねぇ 家畜が生きる場所って何?」
親父が毛嫌いしてる時の顔だし、確かに小さな子がいる場所で話す内容では無いな。
「浅嗣が大人になったら分かるよ。その時は そんな場所に出入りしなくても 私が高級な所を教えてやる」
おいおい、下品だぞ!おっさん!
「そうだ、今日は1つお願いが有りまして」
「出ていったお前が 我が祠堂にお願いだと?」
「ええ、そこの高嗣君をわたしの養子に頂けないかと?」
ぉぉーい、親父 流石にそれは無理なんじゃねぇ?いきなりだし?!
「はっ、この出来損ないが欲しいだと?」
子供の前で堂々と出来損ないってゆーのか?言わねーだろ?ふつうは?!
「いい子ですよ、高嗣君は。私の所に来ないか?」
いい子っつーよりかは、なんか ロボットみてぇーな奴だけど。
「やるやる、ちょうど 出来損ないの処分に頭を悩ませてたところだ。また問題でも起こして、この家の恥になる前に処分出来て良かった」
やるやるって!犬猫じゃあるまいし!そんな簡単に言っていい言葉なのかよ!
それに処分ってなんだよ!処分って!!
?また 問題を起こす?!
少し前に 家にも警察が来てたな。親父とお母さんが対応した後に俺が呼ばれた。ザックリと浅嗣君に最後にあったのは何時ですか?と聞かれた。浅嗣って名前を聞いてもピンと来なくて首を傾げてしまった俺に 親父が、私の兄に子供だが覚えてないか?と聞かれて 記憶を掘り起こした。
確かに居たが名前が違うと言えば、親父は2人目の子だと言うので あぁ~、確かに そんなのが居たなぁ~と思い出し、生まれた時に1度 会ったと答えたら警察は帰って行った。何か問題でも起こしたのか?問題を起こすなら弟の方だと思うぞ?
「では、後で必要書類を持たせて秘書を向かわせますので 今日から連れて帰らせていただきます。それと、花は間違った肥料や水をやり過ぎても育たないですよ。では」
親父、その頭の悪そうな オッサンに意味が通じたとは思えない。それにしても、高嗣は人形の様に親父に背中を押され素直に動き始めた。
「教育方針を間違えるなど 絶対にない!いいか浅嗣、お前だけが我が祠堂家の跡取りだ。わざわざ 私がお前の父親になってやるのも 全ては祠堂の為だ。わたしの言うことをちゃんと聞くんだぞ」
「はい!父さん」
へぇ~、ちゃんと意味が通じてたよ。でも なんか 言葉に引っ掛かりがあった。「わざわざ 私がお前の父親になってやる」って子供に言う言葉なのか? 違うと思うけど 屑の家畜以下とか平気で言っているヤツらの言葉をいちいち 理解しようとしてたら頭が痛くなる。
その日から我が家にやって来た高嗣。一週間後には祠堂 高嗣から、須賀 高嗣になり俺の弟になっが全く笑わない子供だった。それでも 1年したら少しづつだが笑うようになった。
でも、時々 遠くを見つめてる高嗣は人探しをしたいと警察官になった。俺も手伝いたい 協力をしてやると言ったが1人でやりたいと首を縦に降らなかった。
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