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しおりを挟むメイとロザリカを城へ戻し、マイズトーレの様子を見に行く。
サインス»「あんた国王なんだろ?そんなウロウロして大丈夫なのか?」
ユーリ»「国の管理は私じゃないから大丈夫だよ。」
サインス»「良くワカランが…そうなのか…。」
ユーリ»「ヒルラウロ疲れた顔してるね、ムリさせすぎなんじゃないの?」
サインス»「休めと言っても聞かないんだ。」
ユーリ»「強引に休ませないと潰れるかもね、ヒルラウロ連れてって大丈夫?」
サインス»「あぁ、問題ないはずだ。」
ユーリ»「リリ起きろ( '-' )ノ)`-' )ぺし」
リリ»「あぅッ!! 痛いのぉ。」
ユーリ»「あんた寝すぎ。」
手紙を書いてリリに渡し、ゲートでセリスティアに届けてもらった。
ユーリ»「じゃ、ちょっとヒルラウロ連れて行くね?帰りは未定で。」
サインス»「あまり長期は勘弁してくれよ?」
ユーリ»「そこまで長くないよ。」
ヒルラウロと侍女を連れてロズ新街のセリスティアの家の前へ来た。
ヒルラウロ»「ここは…?」
家の扉が開いてセリスティアが出て来た。
セリスティア»「お久しぶりです、お姉様。」
ヒルラウロ»「セリス…。」
ユーリ»「今日はゆっくり休みなさい、明日また迎えに来るから。」
ヒルラウロを残して城に戻ったのだが、旧街のロズ商店をスッカリ忘れていたのを思い出した。
ヤバい…お酒でも取り寄せて並べてみようか?
いや、それよりステリアラに払うお金が無くなったのなら、工房員の給料を上げるべきなのでは?
ゲイルに相談してみたが、色良い返事は返ってこなかった、規模を拡張するなら人が増えて売り上げ加減では給金の支払いが苦しくなる可能性があるとか。
確かに…。
そして街の住民が徐々に増えて食料の運搬が間に合わなくなりつつあった。
保冷馬車1台に貨物馬車5台で常に稼働していないと食料が足りなくなってきている。
ステリアラ王都からの運搬は日数がかかる為、ロズ商会はノータッチなのだが、そろそろロズ国にも商会を作って流通を支配したい所だ。
怪しい商会に出入りされても鬱陶しい。
ってな事でステリアラ王都のロズ商会を尋ねた。
シーブス»「う~む。本国の流通の支配ですか…。」
ユーリ»「難しいですよね…。」
シーブス»「流通を支配するのは国王権限が有れば簡単なのですよ、問題は人員です。」
ユーリ»「え、簡単なんですか?」
シーブス»「ロズ商会が国王陛下より勅命を受けて全ての流通の管理を任された。となれば他の商人達はヘタな事は出来ないでしょう。」
ユーリ»「なんかヤバい事とか考えてないですか?」
シーブス»「ヤバい事?例えば国に秘密で品物にロズ商会独自の税を掛けるとか?すぐバレますし、我々は会長から見放されると生きては行けませんので妙な事は致しませんよ。」
即座に思いつくのか(^^;)
シーブス»「手配を我々に任せて頂けるなら頑張らせて頂きますよ。」
ユーリ»「なんとも言えない不安が有りますが、ロズ商会にお任せします。」
ロズ国の流通をスムーズにするには素人が手を出すより商人が適任だろう、任せるのちょっと怖いけど、他の商人なんて知らないのだから仕方がない。
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