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しおりを挟むギルドに到着し、ゲートでギレイスとドーズを呼んだ。
ユーリ»「2人に魔獣を狩ってきてほしいんだけど、出来る?」
ギレイス»「ギルマスが居るって事はマイズトーレか?この辺の魔物なら余裕だ。」
ユーリ»「なら試しに2頭ほど狩ってきてほしい、1頭は血を全部抜いてきてくれない?」
血抜き方法を伝えて狩りに向かわせた。
ユーリ»「サインス、カルズの代わりにヒルラウロを街の管理者にしたらどう?」
サインス»「俺が王女と対等な立場になるのか?」
ユーリ»「ヒルラウロが了承すればね、カルズよりマシなんじゃないの?」
サインス»「確かにマシだろうが…王女様ってのがなぁ…。」
等とウダウダ長話しをしているとギレイス達が狩りから戻ってきた、依頼は2頭だから割と早く終わったらしい。
ギレイス»「これギルドに卸すのか?」
ユーリ»「孤児院で食べるんだよ。」
ギレイス»「…それ最初に言ってくれよ、孤児院まで持ってったのによ。」
ユーリ»「あ…ゴメンね(^^;)」
ギレイス»「孤児院に持ってくんだろ?」
ユーリ»「ゲートで行くから持ってくれればいぃよ。」
そして孤児院にブラッドウルフを持って行き、ギレイス達に解体作業をお願いした。冒険者なので手際がいぃだろう。
血抜きしてない方から解体してもらい、とりあえず少し焼いて試食してみた。
ユーリ»「これ食用の肉なのか…。」
子供達が食べたそうにしているので、職員に大皿を用意してもらって魔法障壁で肉を焼きまくって食べさせてあげた。
ユーリ»「あんまり食べたら次のお肉が入らなくなるよ?」
男の子»「次ってコレ?同じじゃないの?」
ユーリ»「多分、違うと思う。どっちのお肉がいぃか食べ比べてみてくれるかな?」
子供達»「分かったぁ。」
次は血抜きした方の肉を焼いて食べてみた。
ユーリ»「あ~。ソースは欲しいって感じだね。」
子供達にも焼いて食べさせてみた、肉の味は良くなった気がするが、ただ焼いただけの肉だと味が物足りないのだ。
厨房へ案内してもらって調味料を見せてもらったが、やはり孤児院なので塩や油ぐらいしか無かった。
ユーリ»「ヒルラウロ、この孤児院の現状をどう思う?」
ヒルラウロ»「どうと申されましても、私には何も出来ませんので…。」
ユーリ»「アンタもセリスティアと同じ国の道具だったの?」
ヒルラウロ»「国に必要なのは王太子のみです、その他の者は国に有益と判断された他国や自国の臣下との婚姻等に使われるのです。」
ユーリ»「ならば私が貴女を道具として使いましょう。」
ヒルラウロ»「…。」
ユーリ»「この街の管理者となり、マイズトーレをより良い街に導く使命を与えます。」
ヒルラウロ»「え…?」
ユーリ»「このサインスと共にマイズトーレの未来を考えてあげなさい。」
ヒルラウロ»「私に…出来るでしょうか…。」
ユーリ»「貴女は孤児院の日常を見てきたはず、マイズトーレに住む皆が幸せに暮らせる街を目指しなさい。」
ヒルラウロ»「管理者の任、承りました。」
管理者をカルズからヒルラウロへと変更し、サインスとヒルラウロにマイズトーレを任せる話をしていると。
ラナ»「ユーリ様、あれはアカガネでは?」
ユーリ»「え?」
窓の外を見てみるとデカくて赤いのが迫ってきているではないか?
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