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薬を他国で転売されたら何か罰則あるのかな?


ユーリ»「薬を作れなくなるって、なんか薬師の間で決まり事あるの?」

マリウス»「薬を他国や他領で安く売られると、相場が値崩れして他の薬師から叩かれるかもです、相場で転売するなら良いのですが、数を捌くのに他より値下げして売るかも知れません。」

ユーリ»「じゃ同じ薬を5個以上購入の客には割高販売しなさい、この街に慣れた頃にはロズの住民かどうか顔を見れば判断できるんじゃないかな?」

マリウス»「なぜ5個なのでしょう?」

ユーリ»「適当だよ、1件に同じ薬を5個も置かないんじゃないかな?」

マリウス»「解りました。」

ユーリ»「何か問題が発生したら兵士にでも言ってくれたら私に伝わるから。」

マリウス»「はい。」

ユーリ»「不安がらなくても他領の客なんか滅多に来ないから。」


マリウスを店に置いて、気になっていたロズ商会2号店に行ってみた。


ユーリ»「お疲れ様ですマーミルさん、お店どうですか?」

マーミル»「あ、お疲れ様です、お客さんは少し来て下さってますね、」

ユーリ»「品揃えはステリアラ王都の店に近いみたいだから、気長に待ってば売れていくかな?」

マーミル»「売り上げが伸びないと閉店しちゃうので頑張ってるんですけど、なかなか…。」

ユーリ»「まだ閉店は考えていよ、元々お客さん来ると思ってないし。」

マーミル»「それでも私の給金分ぐらいは売り上げがないと居心地が…。」

ユーリ»「そうだね。早々に閉店はしないから、焦らなくていぃよ。」


マーミルを慰めて城へ戻ったらエントランスホールに2人、知らない人が縄で縛られて転がされていた。どしたの?


ユーリ»「ただいま、これは?」


ミザリ»「街の外で不審な動きをしていた者を捕らえて連れて来た所です。」

ライズ»「他領の密偵らしく、ロズを探っていた所を捕獲しました。」

ユーリ»「なんで他領の密偵って解るの?」

ライズ»「ロズの街を探ってる魔族なんて他領の者しか居ませんよ。」

ユーリ»「それもそうか。見た目は若そうな密偵さんだけど、ロズ王を始末しに来たのかな?」


喋れないようにか自害防止なのか分からないが、クチの中に何か詰め込まれてる。


ユーリ»「これ取ったらマズいの?」

 ライズ»「暗部は基本的に囲まれて撤退不可か拘束される前に自害するのが常です、ですのでクチに詰め物をしているのです。」

ユーリ»「拘束される前って…既に拘束されて縄でグルグルじゃないのよ?」

リルビ»「我々の方が人数が多いですし、この者達の技術は素人よりマシな程度でした。」


技術が未熟で任務に出した?
それつまり廃棄目的の指示なのでは?

どうであれ、別に自害しても構わないのでクチの詰め物を取ってみようか。


ユーリ»「リゼル、クチの詰め物とってくれる?」

リゼル»「自害されて背後関係が解らなくなりますが?」

ユーリ»「多分ね、自害しないだろうし、仮に死んだとしても私に損害は無いから構わないよ。」

リゼル»「承知しました。」


リゼルに捕獲者のクチに詰まってる布を取ってもらった。








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