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268 不審者

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アンゼリカが動いたと思ったらブリギットも動いていた。


女»「あ、アルザ王女殿下ですよね?」

アンゼリカ»「貴女は?」

女»「えと、マーミルと言います、ステリアラ王都から来ました。」


王都から?観光じゃないでしょ。
別に来ちゃダメじゃないけど、何もないよ?


ラナ»「マーミル様、大変失礼致しました、この者達は護衛任務の日が浅く、危険かそうでないかの判断が出来ないのです。」


え?護衛対象を守ってダメ出し?
辛いわぁ~。ラナちゃん、もう少しだけ言葉を選ぼうか?

レイラは分かってたのかな?ハムスターみたいに顔パンパンになってお肉を食べてますけれども?


マーミル»「いえ、私が悪いんです、勝手に近づいてしまってスミマセン。」

ラナ»「こちらはアルザ王女殿下です、お話がお有りなのですね、護衛は気にせずどうぞ?」

マーミル»「あ…お話と言いますか、以前、友人がこの国に来た時に、アルザ王女殿下が普通に街中に居たと言ってたので、私も拝見したくて…スミマセン。」

アルザ»「私を見に来たのですか?」

マーミル»「はい~。アルザ様を拝見したくてロズグランデ国まで来ました、なかなか会えないので諦めて帰ろうと思ってたんですが、よかった~。」

アルザ»「私はお義母様ほど出歩きませんので、なかなか見る事は無いと思いますよ。」

マーミル»「アルザ王女殿下にジークリーゼ王妹殿下、ブリギット様まで会えるなんて幸せですぅ、もうここに住もうかと思ってるぐらいです♡」

アルザ»「ブリギットですか?人気があるのですか?」

マーミル»「ブリギット様の凛々しいお姿に憧れる者は多いですよ。」


ほほ~ぅ?ブリギットは人気があるのか、私はまったく無いんだがなッ!!
これはSDブリギット人形の刑だな。


ブリギット»「うッ!? 陛下?お顔が…。」

ラナ»「あ~。これブリギット人形だとか考えてる悪い顔ですね。」

マーミル»「ブリギット様の人形が作られるのですかッ!?あッ オモチャはロズグランデ国で作ってると聞いた事がありますッ  ここに居れば誰よりも早く手に入れられるのではッ!?」

ユーリ»「ごめん、ここに店は無いんだよ、ここに住むんなら注文してくれたら1番に渡すけど、ステリアラに戻ったら渡せないわ、纏めて出荷するし。出来たら連絡とかも時間かかるし、最初にアルザ人形を作った子が丁寧に作ってるから時間かかるのよ。」

マーミル»「ロザさんの人形ですよねッ!?」

ユーリ»「ロザさん?あぁ、確かにロザだな。」


暗部で名前が有名になるのもマズいかも知れないけど、なんでロザとか知ってんだ?


ユーリ»「ロザって良く知ってるね?有名なのかな?」

マーミル»「人形の足の裏にロザって掘ってあるんですよ、少し前に偽物が出回ったんですけど、完成度が違いすぎて、ほとんど騙されませんでしたね。」

ユーリ»「あの子そんな細工してたんだ、知らなかったわ。」

 
マーミル»「普通に売られてる人形の5倍の値段ですからね、騙された人は気の毒ですけど見れば分かりますよ。」


なんですってッ!?









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