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しおりを挟む誰かと思えばサウザンスの服屋の人だ。
女»「ここに居るって事は、あの場所で店を出すんじゃなかったんだね?」
ユーリ»「私達は街の様子を見学してただけですよ。」
女»「そうだったんだ、私もこっちに住む事にしたわ、人は少ないけど店が無いから生活するぐらいは売れるかなって思って。」
ユーリ»「時間があったら店に行きますね?」
女»「待ってるからねぇ~。」
服屋の人はスタスタと歩いて角の廃屋に入って行った、あそこが服屋になるのかな?
ユーリ»「あの人は服屋さんだから、みんなに服でも買ってあげなよ。」
奴隷»「そんな服なんて。」
ユーリ»「服も商売道具だと私は思うよ?着飾ればキリが無いから程々で良いけど、見た目も必要なのでは?あんた達もだよ?最初に会った時のままじゃない。」
奴隷»「有難うございます、嬉しすぎて言葉が出ません。」
ユーリ»「そのうち女性客が来るかも知れないしね、まず来ないだろうけど。」
などと話して城へ戻った。
そして執務室でアルザがショゲている。
ユーリ»「友達になってくれなかったの?」
アルザ»「…はい。言葉では了承を得たのですが、なんか違ってて。」
ユーリ»「いっそ命令してみたら?」
アルザ»「友達になれと?」
ユーリ»「うん、最初はぎこちないだろうけど、慣れたら普通になるかもよ?」
アルザ»「う~ん…。」
さすがに友達になれと命令するのは抵抗あるだろう、イヤイヤ友達になられてもお互いに辛いだけだろうし。
ユーリ»「アルザもレイラの弟子みたいなもんじゃないの?そこは皆と同じ感じなんだし、そのうち仲良くなるかもよ?」
アルザ»「う~ん…。」
ユーリ»「焦らなくても良いんじゃない?」
アルザ»「あまり寄って行くと嫌がられるような雰囲気で…ちょっと悲しいです。」
テディもアイゼも訓練を始めたばかりでアルザの従者にするのは早すぎるし護衛は既に3人居る、これ以上は何も出来ないな。
レイラ»「双子の弟子と3人纏めて訓練してみたらどうなんだ?」
アルザ»「それで距離を取られたら…もう友達なんて不可能なのでは?」
ユーリ»「ムリに近付けさせるのも良くないのかも。」
良い案が浮かばないまま風呂タイム。
ユーリ»「みんなで風呂ってのも悪くないかも知れないね?裸の付き合いってね。」
ラナ»「子供達だけで入れてみるのですか?」
ユーリ»「ダメかなぁ…。」
リーゼ»「王女が皆を洗うのですか?子供達は風呂に入った事は無いと思いますよ?」
ユーリ»「やってみる?」
ラナ»「アルザが風呂の入り方を教える感じなら失敗しても傷は浅いかもです。」
そして風呂から上がって念話でアルザと子供7人を呼んで、アルザに子供達を丸洗いして湯で遊んでこいと言って風呂にブチ込んでやった。
なかなか風呂から戻ってこないのでコッソリ見に行ってみたら、みんなで遊んでるみたいでアルザの笑い声も聞こえる、作戦は成功かな?
風呂から戻ってきたアルザが嬉しそうな顔でいろいろ話してくれた。
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