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しおりを挟む密偵に少し待ってもらって念話を送る
ユーリ▶[リゼルどう?]
リゼル▶[うッ はい、泣きながら食べてます。]
ユーリ▶[あまり売り物に経費を掛けたくないから、ご飯の量は少なかったのかな?]
リゼル▶[かも知れません。]
ユーリ▶[ちょっとビルセイド行ってくるから、ゆっくり食べさせてやってね。]
リゼル▶[はい。]
リゼルを置いてビルセイドへ向う事にした。
ユーリ»「先にビルセイド行こう。」
連絡用の従魔も買ってもらってるみたいで、みんな連れている。
密偵を連れてビルセイドへ。
屋敷の前にゲートで移動した、いきなり大人数で行くと騒がれるかも知れない。
シュゼ»「お早いお戻りで、陛下。」
ユーリ»「ただいま、この5人を密偵として使って欲しいの。」
シュゼ»「畏まりました。」
密偵とシュゼが話しをしている所を眺めて、さすが侍女長なだけあって立ち方や姿勢が綺麗だなと思った。
雰囲気も穏やかで柔らかな感じがあり、主人を不快にさせない気配りを感じる。
かと言って自分の周囲に求める気はない、そこまで徹底されると自分も王としての振る舞いを求められそうで嫌なのだ。
ユーリ»「じゃあシルフの事よろしくね。」
シュゼの綺麗な姿勢でお辞儀をしたので密偵を預けて城へ戻った。
そしてラナに叱られた。
ラナ»「なぜ城なんですか?リゼル忘れてますよね?イラミスも。」
エンル»「うわぁ~。イラミス~。」
ユーリ»「あ。ごめんごめん」
サウザンスに行き2人を回収してロズ城へ戻った。
そして執務室でアルザが仁王立ち。
アルザ»「お義母様、城に子供が居る事をなぜ黙っていたのですか?」
ユーリ»「え?なんかあった?」
アルザ»「同じ歳ぐらいの子が居たら、一緒に遊ぶに決まってるじゃないですか。」
ユーリ»「あぁ、友達って事か、アルザは友達と思っても、相手はアルザを友達とは思わないんじゃないかな?」
アルザ»「そんな事は解ってます、私を王女として見るのは避けられないと思いますが、一緒に遊んでみたいじゃないですか、お義母様とラナ様とシルフ様みたいな関係は良いと思うのです。」
ユーリ»「みんなに会ってみる?子供は確か7人だったかな?」
アルザ»「そんなに居たのですかッ!?」
ユーリ»「コハク連れて帰ってきた日に3人居たんだけど?」
アルザ»「そこは触れないで下さい。」
ユーリ»「フリーダムだなオィ。」
アルザを屋根裏へ連れて行き、子供達に会わせた。
やはり王女として見られているので皆は遠慮してアルザとマトモに話せないようだ。
ルーネス»「とうとう王女様まで屋根裏に来ちゃいました。」
ハンナ»「来るんじゃないかとは話していましたが、本当に来ちゃいました。」
ユーリ»「迷惑かけてごめんね?」
セリス»「迷惑なんて、とんでもないですよ、あの子達にも息抜きは必要ですけど、王女様と遊ぶのは…どうなんでしょう?」
ユーリ»「アルザあんまり自分を王女と見てほしくないみたいだからね、その辺の認識のズレがウマく合えば良いんだけど。」
ルーネス»「後で皆に話しておきます。」
ユーリ»「アルザも今迄の自分を説明するだろうけど、やっぱ王女として見られてると違うんだろうな…。」
ローナ»「未来の自分の主かも知れない子ですしね。」
ユーリ»「双子も急に呼んでごめんね?」
ライズ»「私達は問題ありませんよ。」
リルビ»「王女様がアイゼを見て驚いた顔してたので何かと思ってましたが、これだったんですね。」
ユーリ»「あ、アイゼは普通に侍女見習いとして城の中を歩いてるのね。」
ライズ»「テディも私が侍女の時は一緒に居させますよ。」
ユーリ»「あ、子供を見れば一目で双子の見分けつくね。」
エンル»「そんな見分け方(笑)」
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