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221 サウザンスを見学②

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屋敷の門から街へ出てみると、王都より賑わいを感じたが奴隷らしき者を連れた婦人が歩いていたり、店の店員が奴隷であったり、なんとなく息苦しさを感じる街だった。


ユーリ»「奴隷が多いとは聞いてたけど、普通に生活の一部なんだね。」

リゼル»「はい、奴隷は便利な道具ですね、陛下の奴隷の扱いが稀なのですよ。」

ラナ»「お優しいのですよ、怒ると平気で人をブチ殺しますけど。」

ユーリ»「ぉぉ…酷い言われようだね。」

リーゼ»「お姉様、オセロ売ってます。」

ユーリ»「お?王都にしか無いと思ってたのにサウザンスにもってッ  高ッッ!?」

ラナ»「輸送費やら、いろいろ乗っかってそうですね、2.5倍ぐらいの値段です。」

ユーリ»「これで2.5?元値も高いんだな。」

ラナ»「オセロの値段を知らないとか、どんだけ人任せなんです?」

ユーリ»「う。サーセン。売るのは商会と思ってますもので…。」

リーゼ»「お姉様はそれで良いと思いますよ?あまり細かい事は好きじゃ無さそうですし、忙しすぎて爆発したら世界を破壊しそうです。」

リゼル»「そんなに危険な方なのですか?」

ユーリ»「え、そんな事ないよ?」

ラナ»「かなり危険な異常者だと認識しといた方が良いと思うわよ?」

ユーリ»「異常者て…そんな危ない事した記憶ないんだけど?」

ラナ»「言葉にします。ジットリ。」

ユーリ»「言いながらジットリ見るな。」

リゼル»「……。」

ユーリ»「あ。こんだけ奴隷が多いって安いのかな?」

ラナ»「どうでしょうか。見に行って買ってしまったらシルフ様に殴られますよ?」

ユーリ»「殴りはしないだろうけど、すごい叱られるだろうね。行かないでおこう。」

ラナ»「それが良いと思います。」

ユーリ»「食料品とかロズに店が欲しいんだよ、人が少ないから難しいんだけどさ。」

ラナ»「邪神が統治する国ですからね、みんな怖がって来ないかもです。」

ユーリ»「そんなに評判が悪いの?」

ラナ»「悪いと言いますか、怒らせたら国が消滅しますからね。」

ユーリ»「それ警告を無視するからだ。」

リゼル»「主様を知らない者は恐怖の象徴として見ている者も少なからずです。実際の主様からは恐怖を感じないので、こうして街を歩いていても誰もロズ国王だと気が付かなと思います。」

ラナ»「怒った時は別人みたいになりますけどね。」


など話しながら街を歩いていて、食料品が安いと感じた。

だが生活に必要のない物、例えばオセロといった物は極端に値段が高いように見える。贅沢品に課税しているのかも知れない。

そして前触れもなく閃いた。
オークション会場を作ったらどうだろうと。以前、高級奴隷は競りだと聞いた、ならばロズでもオークションをやれば人が集まるのでは?とか安易な考えを巡らせる。

いや商品を集めるの苦労しそうだ…。







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