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220 サウザンスを見学
しおりを挟むビルセイドでシルフの説教を聞くフリをして、そのままサウザンスに向かった。
普通にバルコニーへ来てしまってメイドがビックリして走って行ってしまった。
少しして衛兵に囲まれた、当然か。
その後に領主が出てきて目が合った。
バリントン»「みな下がれ、ロズグランデ国王陛下だ。」
ユーリ»「急に来てゴメンね?」
ラナ»「あまり不用意に移動してほしくないのですが…。」
ユーリ»「気をつけるよ。サウザンスを見ときたいなと思って。」
バリントン»「陛下、なぜバルコニーに?」
ユーリ»「あ、ゴメン、魔法で移動した最初の場所ここなのよ。」
バリントン»「魔法ですか?」
ユーリ»「うん、移動魔法ね。捕まっても逃げられるから便利なのよね(嘘)」
バリントン»「はぁ…。」
ユーリ»「ちょっと街が見たくて来たんだけど、いきなり来て邪魔だったよね、ゴメンね?」
バリントン»「いえ、決してその様な事は御座いません、いつでも居らして下さい。」
ユーリ»「ありがとう、サウザンスの税って高いの?」
バリントン»「他領と差ほど変わらないと思いますが…。」
ユーリ»「それなら良いんだよ、あんまキツい税だと領民に殺されるかもだから気をつけるのよ?」
バリントン»「他領で何か御座いましたか?
」
ユーリ»「そうじゃなくて、あんたもう貴族じゃないんだからムチャしちゃダメだよって事。」
バリントン»「…はい? 私は伯爵位を賜っておりますが?」
ユーリ»「それはステリアラの爵位であってロズグランデの爵位じゃないから、ロズではアンタ平民だよ?ステリアラ行けば伯爵だと思うよ?爵位自動返還されてなければだけど。」
固まってる。衛兵や使用人達がバリントンをちょっと睨んでるな、日頃の対応が良くないのかな?人の事は言えないけどね。
ユーリ»「あんたがマトモな領地経営してきたんなら命の危険は無いはずだ。」
バリントン»「…。」
ユーリ»「自分は貴族だからと民に横暴な態度をとってきてなければ何も問題ない。」
ラナ»「街の様子を見れば、だいたいの事は解りますよ。」
リーゼ»「奴隷の多い街ですから、税は高すぎないと思いますが。」
ユーリ»「そなの?奴隷と税って関係あるの?」
リーゼ»「税が高いと奴隷を買う資金集めに苦労するかもです。」
ユーリ»「お。そうか、上手くギリの高さで調整してるのか。なかなかやるな。」
リゼル»「奴隷の多い街なので少し見苦しいかも知れません。」
ユーリ»「そうかもね…ちょっと行ってみようか。」
領主をそのまま放置してバルコニーから下を見て地面にゲートを繋いで下りた。
やりたい放題だ。
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